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社内で乱立するSaaSのアカウントやコストの管理に頭を悩ませる情シス部門に向けて、2026年最新のSaaS管理ツールの選び方とおすすめ7製品を徹底比較します。

SaaS管理ツールとは?導入で解決できる4つの課題
この記事でわかること
SaaS管理ツールを選ぶ際の7つの比較ポイント(連携数・検知方式・自動化範囲など)
主要7製品の料金・機能・対応規模の横断比較
課題別おすすめツールの早見表(シャドーAI対策・コスト削減・無料スタートなど)
導入時によくある失敗パターンと、初期棚卸しに使える実務チェックリスト
SaaS管理ツールとは、社内で利用されている各種クラウドサービスのアカウント情報、契約内容、利用コストを一元的に可視化・制御するためのプラットフォームです。
散らばったSaaSの管理をエクセル台帳から専用ツールへと移行することは、セキュリティの担保とコスト最適化の観点から、現代の情シス部門における最優先課題です。ツール導入により、これまで手動で行っていた運用フローが自動化され、主に以下の4つの課題が大きく解決されます。
一元管理・可視化:社内のSaaS全体をひとつの画面で把握できる
「どの部門が何のSaaSを使っているか」「アカウントは誰に付与されているか」「契約更新はいつか」――これらが散らばったExcel台帳や各SaaSの管理画面を横断しなければ分からない状態は、SaaS管理ツールを導入することで一変します。従業員軸で全SaaSの利用状況・権限・コストが一覧表示され、情シスはどのSaaSにもログインせずに全体を把握できるようになります。
工数削減:アカウントライフサイクル対応が自動化される
入社時のアカウント一括発行、退職時の全SaaSアカウント一括削除、異動時の権限変更――これらを手作業で回していると、SaaSの数が増えるほど対応漏れが発生しやすくなります。最近のSaaS管理ツールには、人事システムと連携し、入退社・異動のタイミングに合わせてアカウントのライフサイクルを自動で処理できる機能を備えたものも増えています。
セキュリティ:退職者アカウント・シャドーIT・シャドーAIが自動検知される
退職後もSaaSにアクセスできる状態の放置は、不正アクセスや情報漏洩のリスクに直結します。情報セキュリティ分野の複数の調査・知見によると、手作業で退職者のアカウントを削除する場合、削除漏れが発生する確率は15%〜25%程度にのぼるとされています(参考:Verizon「Data Breach Investigations Report」および米国CISA公表のアイデンティティ管理ガイドラインに基づく推計。最新データは各一次ソースの公式サイトをご参照ください)。また、IT部門が把握していないSaaSの利用(シャドーIT)は多くの企業で常態化しており、2026年現在は許可されていない生成AIツールの業務利用(シャドーAI)という新たなリスクカテゴリも加わっています。SaaS管理ツールはこれらを自動で検知し、アラートを通知することでセキュリティリスクを構造的に抑止します。
コスト最適化:無駄なライセンスが自動で見える
退職者のアカウントに課金が続いている、使われていないライセンスが放置されている、同機能のSaaSが複数部門で重複契約されている――こうした「サイレント支出」はSaaS利用が増えるほど蓄積しやすくなります。一般的に、従業員500名規模の企業におけるSaaS支出(年間2,000万〜5,000万円規模)のうち、10%〜15%(約200万〜750万円)が、使われていないアカウントや契約の重複による無駄なコストとして放置されているとの推計があります(参考:Gartner「Market Guide for SaaS Management Platforms」および Productiv「2023 SaaS Management Index」に基づく推計。最新データは各社の公式レポートをご参照ください)。SaaS管理ツールで未使用ライセンスを可視化し、解約・プラン変更の判断材料にすることで、年間数十万〜数百万円単位のコスト削減につながります。
SaaS管理の基礎や必要性については、別記事「SaaS管理とは?選び方と導入手順を情シス視点で解説」で詳しく取り上げていますので、あわせてご参照ください。
他ツール(IT資産管理・IDaaS/SSO)との明確な違い
SaaS管理ツール、IT資産管理ツール、およびIDaaS(SSO)はそれぞれ異なる領域をカバーしており、これらを組み合わせることで強固なITガバナンスが実現します。
「SSO(IDaaS)を入れているからSaaS管理ツールは不要」と考える情シス担当者も少なくありませんが、実際にはSSOで連携できるのはIT部門が事前に把握・設定した主要SaaSのみです。部門単位で決済されたシャドーITや、業務委託が個人アドレスで利用するローカルSaaSは検知できないため、これらを網羅するにはSaaS管理ツールとの併用が必要です。情シスが混同しやすい3つの管理システムの役割の違いを以下に整理します。
比較軸 | SaaS管理ツール | IT資産管理ツール(SKYSEA、LANSCOPEなど) | IDaaS / SSO(Okta、Entra IDなど) |
|---|---|---|---|
主な管理対象 | 複数のクラウドサービス(SaaS)のアカウント・契約・コスト | PC・スマホ等のデバイス物理資産、オンプレミス型ソフト | 従業員のログイン認証、アクセス権限(シングルサインオン) |
情シスの課題解決 | アカウント削除漏れ防止、シャドーIT検出、無駄な課金の削減 | 端末の紛失対策、セキュリティログの監視、パッチ管理 | ID情報のマスタ化、パスワードレス化、不正アクセスのブロック |
連携機能 | 各SaaSのAPIと連携して詳細なアクティビティまで追跡 | デバイスにエージェント(監視アプリ)を常駐させて管理 | 認証プロトコル(SAML/OIDC)を用いてログインを統合 |
▲ 混同しやすい「SaaS管理」「IT資産管理」「IDaaS/SSO」の役割・領域の違い
SaaS管理ツールの比較ポイント7選
単なる連携数だけでなく、自社の利用状況を網羅できる検知方式や、法改正に対応したセキュリティ水準を満たしているかが選定の鍵を握ります。
① 連携可能なSaaS数・対応範囲
比較ポイントの中でも最初に確認すべきなのが、自社が利用中のSaaSとの連携可否です。いくら機能が充実していても、自社の主要なSaaSに対応していなければ手作業が残ってしまいます。
連携数の多さはそのままアカウントライフサイクルの自動化範囲に直結します。たとえば、アカウント発行・削除ともに200以上のSaaSに対応しているツールであれば、主要な国内SaaSをほぼ網羅できます。API連携に対応していないSaaSについては、ブラウザ拡張機能やCSVインポートなど代替手段があるかどうかも確認しておきましょう。
チェックポイント:
自社で利用中の上位10〜20サービスがカバーされているか
API連携非対応のSaaSの管理方法(ブラウザ拡張・CSV等)が用意されているか
連携数が継続的に拡充されているか(月次の追加実績など)
② シャドーIT・シャドーAIの検知方式と最新トレンド
シャドーITの検知方式はツールによって異なり、検知精度・運用負荷・網羅性に影響します。
主な検知方式は3つあります。API連携は精度が最も高く、SSO経由では捕捉できないSaaSも把握できますが、対応SaaS数がツールの実力を左右します。ブラウザ拡張機能はAPI非対応のSaaSもブラウザ上のアクセスログから検知できますが、スマートフォンアプリの利用は検知対象外になりやすい点に注意が必要です。エージェント型はブラウザ・デスクトップ・オンプレミスソフトまで広範囲に対応できますが、全従業員のPCへのインストールが必要になります。
2026年現在、個人情報保護法の強化をはじめとする各種規制への対応として、委託先SaaSのセキュリティ評価(ISMAPやSOC 2の確認、SSPMによる設定不備検知)を求められるケースが増えています。なお、DORA(EUデジタル・オペレーショナル・レジリエンス法)は2025年1月17日に適用開始されており、EUで事業を行うICT第三者プロバイダーへの規制が定められています。グローバルに展開する金融機関・金融サービス企業においては準拠状況の確認が求められるケースがあります(詳細は欧州委員会公式:Regulation (EU) 2022/2554(EUR-Lex)をご参照ください)。また、ChatGPTなどの生成AIツールの急増に伴い、シャドーAIへの対応も不可欠です。さらに、最新トレンドとして、人事システム(SmartHR等)の退職ステータスをAIが検知し、API非対応のレガシーなSaaSであっても自律的にログインしてアカウント削除・回収を代行する「自律型AIエージェント」の実装も進んでいます。
③ アカウントライフサイクルの自動化範囲
入社(アカウント発行)・異動(権限変更)・退職(アカウント削除)の一連の対応をどこまで自動化できるかは、情シスの工数削減に直結する重要な軸です。
確認すべきポイントは、何サービスのアカウント発行・削除に対応しているかと、人事システム(SmartHR・freee人事労務等)との連携可否です。人事データを起点に自動でアカウントを処理できる構成にすることで、情シスへの連絡が届く前に処理が完了する理想的な運用が実現します。
④ コスト管理・可視化機能
SaaSの契約情報・支払い実績・利用状況を一画面で把握し、無駄なライセンスを特定できるかどうかを確認しましょう。
特に有効なのが、会計システム・経費精算システムとの連携です。支払いデータと突合することで、IT部門が把握していなかった有償のシャドーITも検出できます。また、契約更新日のアラート機能があれば、気づかぬうちに自動更新されていたという事態を防ぐことができます。
⑤ デバイス管理との統合可否
SaaS管理とデバイス管理を別々のツールで運用すると、従業員の入退社対応時に複数ツールを横断する必要が生じます。SaaSとデバイスを同一ツールで管理できれば、退職者のSaaSアカウント削除とPCの回収指示を一箇所から処理できるようになり、工数を大幅に削減できます。PCのキッティングや回収といった物理IT資産管理までアウトソーシングと組み合わせて一元管理する「BPaaS」型のプラットフォームも2026年の注目トレンドとなっています。
⑥ 料金体系・無料プランの有無
国内主要SaaS管理ツールの料金相場は月額300〜600円/IDが一般的です。
ただし、デバイス管理・コスト削減支援などの追加オプションは別料金になるケースが多く、実際の運用コストは見積もりを取るまで分かりません。無料トライアルや無料プランを活用して実環境での動作を確認してから判断することをおすすめします。
⑦ セキュリティ認証・信頼性
SaaS管理ツールには社内の全SaaSアカウント情報・従業員データ・コスト情報が集約されるため、ツール自体のセキュリティ水準は特に重要です。上場前後の企業やISMS取得済みの企業では、ツールベンダーのSOC 2 Type2取得状況を確認することが多くなっています。SOC 2 Type2は、第三者機関が監査した継続的なセキュリティ運用を担保する信頼性の高い証明です。
▲ SaaS管理ツール導入によるアカウント削除自動化の4つのステップ
SaaS管理ツール 比較表【7製品・2026年最新版】
各製品の特徴や連携数、検知方式などの主要スペックを一目で比較できるよう一覧表に整理しました。
製品名 | タイプ | SaaS対応数(※) | シャドーIT・AI検知 | 検知方式 | デバイス管理 | アカウントライフサイクル | 料金目安 | 無料プラン |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
マネーフォワード Admina | SaaS管理+デバイス統合型 | 390以上(API連携) | ✅ シャドーAI対応 | API連携+エージェントレス+拡張機能 | ✅ MDM4種類 | ✅ 発行・削除230以上 | 300円/ID/月(51ID〜) | ✅ 50ID以下永年無料 |
ジョーシス | コーポレートIT統合型 | 350以上(API連携) | ✅ シャドーAI対応 | API+IdPログ+ブラウザ拡張 | ✅ | ✅ ワークフロー自動化 | 要問合せ | ❌ |
freee IT管理 | コーポレートIT統合型 | 非公開(順次拡大) | ✅ | ブラウザ拡張+freee会計連携 | ✅ MDM連携・備品管理 | ✅ ノーコード自動化 | 要問合せ | ❌ |
ワスレナイ | SaaS管理型 | 200以上(API連携) | ✅ シャドーAI対応 | API連携+ブラウザ拡張 | ✅ ハードウェア管理 | ✅ | 完全無料(永年0円) | ✅ 全機能無料 |
デクセコ | SaaS管理型 | 81(API連携)+DB登録2,000以上(※) | ✅ | ブラウザ拡張(Chrome)+会計連携 | ✅ IT資産管理あり | ✅ | 月額10,000円〜 | ❌ 1ヶ月トライアルあり |
OPTiMサスマネ | コーポレートIT統合型(オンプレ対応) | 81(API連携)+オンプレ対応 | ✅ | エージェント型(PC全台インストール) | ✅ MDM連携 | ✅ | 275円/ID/月(税込・500IDまで) | ❌ |
ITboard | SaaS管理型 | 非公開(DB約1万件) | ✅ | ブラウザ拡張+GWSアカウント情報 | ❌ SaaS管理特化 | ✅ | 要問合せ(ID数で個別見積) | ❌ |
※本比較表の情報は2026年現在のものです。各製品の最新情報は公式サイトをご確認ください。連携SaaS数はAPI連携数を基準としています。デクセコの「DB登録2,000以上」はデータベース登録数であり、API連携数(81)とは性質が異なります。
SaaS管理ツール主要7製品の詳細と特徴
各ツールの仕様や得意領域を比較し、自社の組織規模や運用フローに合致した製品を特定しましょう。
① マネーフォワード Admina(マネーフォワードi株式会社)
国内トップ水準となる390以上のSaaSとAPI連携し、アカウントの可視化から入退社対応の自動化、シャドーIT・シャドーAI検知、デバイス管理まで情シス業務をワンプラットフォームで完結させます。SOC 2 Type2を3年連続取得するなどセキュリティ品質も高く、50ID以下は永年無料で導入しやすいのも特徴です。
【対象規模】50名未満のスタートアップから、数千名規模の大企業まで幅広く対応
【シャドーIT・AI検知】19万件以上の高精度データベースを基に、ブラウザ拡張機能や支払い履歴(経費精算・会計)から多層的に自動検出
【デバイス管理】MDM(Intune、Jamf等)との連携に対応し、SaaSアカウントとデバイスのライフサイクルを同一画面で紐付け管理可能
料金: 50ID以下永年無料、51ID〜:300円/ID/月(税抜、300ID以上は要問合せ)、無料トライアル:14日間
② ジョーシス(ジョーシス株式会社)
350以上のSaaSとの連携に加え、ITデバイスの統合管理・キッティング等のノンコア業務アウトソーシングまで対応するコーポレートITのオールインワンプラットフォームです。日英対応でグローバル展開する企業にも向いています。
【対象規模】100名〜数千名規模の中堅・グローバル展開企業
【シャドーIT・AI検知】IdP(OktaやAzure AD)のログインログやブラウザ拡張機能を用いて未承認の利用を検知
【デバイス管理】PCの調達、保管、キッティング、発送、回収といった物理的なライフサイクル管理を完全に代行可能(BPaaS対応)
料金: 要問合せ(プラン複数、無料プランなし)
③ freee IT管理(フリー株式会社)
旧「Bundle by freee」から2025年12月に名称変更しました。freee会計・freee固定資産・freeeカードとの深い連携を生かし、会計データからシャドーITや支払情報を自動検出できる点が独自の強みです。特にfreeeをバックオフィス基盤として導入済みの企業にとって、最もシームレスに統合できる選択肢です。2026年6月にはカスタムSCIM連携機能を提供開始し、標準未対応のSaaSでも自動化の適用範囲を拡大しています。
【対象規模】freee会計等バックオフィス製品を導入済みの成長企業・中堅企業
【シャドーIT・AI検知】freee会計の取引履歴やブラウザ拡張機能と連携した効率的なシャドーITの抽出
【デバイス管理】MDM連携および固定資産台帳と連動したIT資産の備品管理機能
料金: 要問合せ(無料プランなし)
④ ワスレナイ(株式会社SHIFT)
初期費用・月額利用料・サポートすべて0円という国内唯一の完全無料SaaS管理ツールです。「ワスレナイAI」機能でシャドーAIの利用検知やトークンコスト管理にも対応しており、ISMS認証を取得しているため、無料ながらセキュリティ体制は整備されています。
【対象規模】SaaS管理のコスト予算を抑えたい少人数の企業、スタートアップ
【シャドーIT・AI検知】ブラウザ拡張機能を介したリアルタイム検知および利用AIサービスの利用状況可視化
【デバイス管理】簡易的なハードウェア情報(PC台帳)の管理を搭載
料金: 完全無料(永年0円、全機能無料)
⑤ デクセコ(株式会社オロ)
独自のSaaSデータベースに2,000以上のSaaSを登録し、Chrome拡張機能で現場のSaaS利用状況を収集する方式が特徴です。「監視」ではなく「把握」を重視した設計思想で、現場の業務を妨げずにシャドーITを可視化します。
【対象規模】全社的な利用実態をフラットに把握・適正化したい中堅・大企業
【シャドーIT・AI検知】Chromeブラウザにアドオンを追加する方式を主軸とし、支払データのCSVインポート機能も完備
【デバイス管理】基本スペックや貸出状況を記録できるIT資産管理台帳を提供
料金: スタータープラン 月額10,000円〜(要問合せ、1ヶ月無料トライアルあり)
⑥ OPTiM サスマネ(株式会社オプティム)
SaaS・オンプレミス・ITデバイスの統合管理に国内で初めて対応したSaaS管理サービスです。従業員PCにエージェントアプリをインストールすることで、APIに対応していないSaaSやオンプレミスソフトの利用状況まで可視化できる点が他社にない強みです。
【対象規模】オンプレミス環境とクラウド環境が混在する製造業、金融業、レガシーITを持つ大企業
【シャドーIT・AI検知】PC常駐型エージェント(監視アプリ)による、ネットワークおよびプロセスレベルでの検知
【デバイス管理】OPTiMのMDM(Mobile Device Management)と直結したセキュリティ制御およびリモートワイプ機能
料金: 275円/ID/月(税込・500IDまで、501ID以上は要問合せ)
⑦ ITboard(アイティクラウド株式会社)
SaaSのリスク低減・コスト削減に特化したSMP型のツールです。「専任担当者が1社に1名必ずつく」という伴走型サポートが最大の特徴で、導入前の商談から導入後の活用支援まで同一担当者が対応します。
【対象規模】専任の情シス担当者が不在、またはリソース不足で自社運用に不安のある中小・中堅企業
【シャドーIT・AI検知】Google Workspace等のID情報を起点に、ブラウザ拡張機能を併用してアクセスを追跡
【デバイス管理】SaaS管理に特化しているため、デバイス管理機能は非搭載
料金: 要問合せ(管理ID数に応じた個別見積もり、初期費用無料)
課題・状況別 おすすめツールの選び方
自社の抱える課題や現在のITインフラ状況に最も合致するツールの選び方を早見表として提示します。
■ シャドーAI・シャドーITを徹底検知したい
→ マネーフォワード Admina
19万件以上のデータベースによる広範囲な検知と、是正完了までの伴走支援が国内ツールの中でも上位水準です。生成AI(ChatGPT・Claude・Gemini等)の野良利用にも対応しており、検知だけでなく位置特定・是非判定まで一貫してサポートを受けられます。
■ SaaS+デバイスを統合管理したい
→ マネーフォワード Admina / ジョーシス
両製品ともSaaSとITデバイスを従業員軸で一元管理できます。Adminaは国内SaaS特化で連携数が上位水準、ジョーシスはグローバル対応と物理的なライフサイクルアウトソーシング(BPaaS)に強みがあります。
■ 入退社・異動時のアカウント対応を自動化したい
→ マネーフォワード Admina / ジョーシス / freee IT管理
Adminaはアカウント発行・削除ともに230以上のSaaSに対応しています。freee IT管理はカスタムSCIM連携でAPI非対応SaaSまでカバーしており、ジョーシスはワークフロー自動化が充実しています。
■ コストをかけずまず始めたい
→ ワスレナイ / マネーフォワード Admina(50ID以下)
ワスレナイは全機能永年無料で利用が可能です。Adminaも50ID以下は永年無料で利用可能なため、少人数規模の初期フェーズでの費用対効果が高いです。
■ freee・バックオフィス系SaaSと統合したい
→ freee IT管理 / マネーフォワード Admina
freee IT管理はfreee会計・freee固定資産・freeeカードとのエコシステム統合により、すでにfreeeを利用している企業にとって最もシームレスな選択肢です。Adminaはマネーフォワードの経費・会計データとの連携でコスト情報を自動取得できます。
■ オンプレミスや自社開発ソフトも管理したい
→ OPTiM サスマネ
国内唯一のオンプレミス自動可視化対応です。エージェント型でSaaS・オンプレ・デスクトップソフトをまとめて管理できます。製造業・金融など従来型IT環境が残る業種に適しています。
■ 現場部門のシャドーIT実態を把握したい
→ デクセコ
2,000以上のSaaSが登録されたデータベースと、アンケート機能で現場の利用目的まで把握できます。「禁止」ではなく「把握して適切に活用」する方針の企業に向いています。
■ 導入後のサポートを重視したい
→ ITboard / マネーフォワード Admina
ITboardは1社に専任担当者1名が伴走します。Adminaも専任カスタマーサクセスによる定例ミーティングで活用を支援しています。どちらも「ツールを入れて終わり」にしないサポート体制が特徴です。
SaaS管理ツール導入のよくある誤解・失敗パターンと対策
ツールを入れるだけで自動化されるという誤解を捨て、人事マスタとの連携や非APIツールへの運用設計を事前に行うことが成功の前提条件です。
せっかくSaaS管理ツールを導入したものの、実務の現場で使いこなせず、形骸化してしまうケースは後を絶ちません。情シスが導入後に陥りやすい3つの失敗パターンと、その回避策をまとめました。
失敗パターン1:「SSO連携済みのSaaSだけで満足してしまう」
【原因と実態】ツールを導入し、OktaやAzure AD(Entra ID)等と連携して「一元化できた」と錯覚するパターンです。実際のリスクは「SSOに紐付いていない部門単位の決済ツール(シャドーIT)」や「業務委託が個人アドレスで利用するツール」にあります。
【対策】経費精算データ(マネーフォワード等)や、ブラウザの拡張機能から「SSO連携外のログイン・支払い履歴」を自動検出できる機能を持ったツールを選び、SSO外の「野良SaaS」を徹底的に可視化しましょう。
失敗パターン2:「API連携に対応していない国産SaaSが多く、台帳が形骸化する」
【原因と実態】海外製の高機能なSaaS管理ツールを導入したものの、自社で多用している「日本のニッチな国産業務SaaS」がAPI連携非対応で、結局そこだけ手動管理になり形骸化するパターンです。
【対策】API非対応のツールでも、CSVの一括インポート機能が優れているか、または「ブラウザ拡張機能(アドオン)」によるログイン検知機能があるかを事前に確認し、台帳更新を完全に自動化できない場合の代替フローを準備しておきます。
失敗パターン3:「ツールを入れれば、勝手に入退社処理が自動化されると思い込む」
【原因と実態】人事データベース(SmartHRやHRMOS等)と、アカウント管理ルールの「運用フロー設計(ポリシー策定)」を連動させないままツールを導入してしまい、ゴミデータが蓄積するパターンです。
【対策】ツール選定時に、現在利用している「人事マスター(HRツール)」と「SaaS管理ツール」が密に連携(プロビジョニング自動化)できるかをチェックし、人事発令と連動したアカウント付与・削除ポリシーを事前に策定しておきます。
実践!SaaS管理・初期棚卸し実務チェックリスト
導入時や運用フェーズで必ず役立つ、棚卸しの実務チェックリストです。まずはここから着手しましょう。
✅ 各部署が独自に契約している「部門決裁SaaS」の洗い出し(経費・請求書データの突合)
✅ 過去3ヶ月以内に利用実績のない休眠アカウントの特定・ライセンス削除
✅ 退職者のアカウントが残存していないか(特にSSO連携外の国産SaaS)の突合確認
✅ 業務委託メンバーに付与したアカウントの有効期限設定および棚卸し
✅ 個人用フリープラン(特にChatGPTなどの生成AI)の業務利用状況の把握
✅ 人事データベース(SmartHR、freee人事労務等)と連携可能かどうかの仕様確認
▲ 自社のSaaS管理状況を診断する「SSO連携だけで満足」リスク判定フロー
よくある質問(FAQ)
Q:SaaS管理ツールとIDaaS(SSO)は併用すべきですか?
A:基本的には併用が推奨されます。IDaaS(SSO)はIT部門が事前に設定した主要SaaSへの認証を一元管理しますが、部門単位で契約されたシャドーITや業務委託が個人アドレスで使うツールはSSOの管理外になります。SaaS管理ツールはそうした「SSO外の野良SaaS」を経費データやブラウザ拡張機能から検知できるため、両者を組み合わせることでITガバナンスの網羅性が高まります。
Q:無料のSaaS管理ツールは本当に実務で使えますか?
A:はい、基本機能を備えたフリープランや無料ツールは小規模な組織の実務で十分に活用可能です。まずは無料プランで現状を可視化し、自社の具体的な課題が浮き彫りになってから、SCIM連携や高度な自動化機能を持つ有償プランへの移行を検討するのが現実的です。
Q:シャドーITはどのように検知しますか?
A:主要なSaaS管理ツールでは、ブラウザの拡張機能やIDマスタ、支払い履歴の突合、または専用のセキュリティログ連携を用いて検知します。19万件以上のデータベースを基に主要なサービスの利用状況を自動検知する製品などがあり、情報漏洩を未然に防ぐことができます。
Q:導入から本格的な運用開始までにかかる期間はどのくらいですか?
A:初期設定や主要SaaSとのAPI連携は1〜2週間で完了します。ただし、人事システムとの連動や社内運用ポリシーの策定、全部門への展開を含めると、本格的な運用開始までは1〜3ヶ月を要するのが一般的です。まず主要SaaS数本との連携から着手し、段階的に拡大していくアプローチを先に確認してください。
まとめ
急速に拡大を続けるクラウド利用において、情シス部門が果たすべきSaaS管理の役割はこれまで以上に大きくなっています。2026年現在は、従来の「契約の可視化」に加え、自律型AIエージェントによるアカウント運用の省力化や、デバイスとSaaSの一体管理が主流となりつつあります。SaaS管理はもはや「やるかどうか」ではなく「いつ始めるか」の段階です。まず無料プランや無料トライアルで現状のSaaS利用状況を可視化し、課題が明確になってから有償機能の検討に進むのが現実的です。社内の支払い履歴の確認や未使用アカウントの棚卸しといった具体的な一歩が、将来のセキュリティインシデントとコスト肥大化を防ぐことに直結します。
✅ 経費精算・請求書データで社内のSaaS支払い状況を棚卸しする
✅ 過去3ヶ月以上ログインのない休眠アカウントを特定する
✅ 無料プランまたはトライアルで1ツール試す
✅ 人事システムとの連携可否を確認し、入退社フローを見直す
✅ 生成AIツール(ChatGPT等)の業務利用状況を部門ヒアリングで把握する
本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。
監修
Admina Team
情シス業務に関するお役立ち情報をマネーフォワード Adminaが提供します。
SaaS・アカウント・デバイスの管理を自動化し、IT資産の可視化とセキュリティ統制を実現。
従業員の入退社対応や棚卸し作業の工数を削減し、情報システム部門の運用負荷を大幅に軽減します。
中小企業から大企業まで、情シス・管理部門・経営層のすべてに頼れるIT管理プラットフォームです。




