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SaaSコスト削減の決定版|情シスが実践すべき最適化とライセンス管理
SaaSコスト削減の決定版|情シスが実践すべき最適化とライセンス管理
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最終更新日
2026/01/30
企業のDXデジタルトランスフォーメーションが進む中で、SaaSの導入数は急増しています。しかし、利便性の向上と引き換えに、把握しきれない「サブスクリプション費用」が経営を圧迫しているケースも少なくありません。本記事では、SaaSコスト削減の定義から、IT部門が明日から実践できる具体的な最適化の手順、利益率を向上させる運用ルールまでを網羅的に解説します。
SaaSコスト削減とは
SaaSコスト削減とは、契約中のクラウドサービス利用状況を可視化し、不要なアカウントの削除やプランの見直し、重複機能の整理を通じてIT支出を最適化することです。単にツールを減らすことではなく、支払っているコストに対して最大限の投資対効果を引き出すための戦略的な取り組みを指します。
IT支出の最適化に向けた現状把握の重要性
SaaSコスト削減の第一歩は、現在どのツールにいくら支払っているかを把握することから始まります。
多くの企業では、情シスが把握していない「シャドーIT(部門や個人が独自に契約したSaaS)」が存在しています。これらを可視化するだけで大幅なコストダウンの余地が見つかるケースもあります。具体的には、ExcelやGoogleスプレッドシートを用いた台帳管理、または専用のSaaS管理ツールの活用が有効です。
ツールライセンスの棚卸しによる直接的効果
定期的なライセンスの棚卸しを行うことで、利用実態のない「休眠アカウント」への支払いを即座に停止できます。
退職者の削除漏れや、プロジェクト終了後も課金が継続しているアカウントを整理するだけで、年間で数十万〜数百万円規模のコストカットにつながるケースも珍しくありません。このプロセスは、セキュリティリスクの低減とコスト削減を同時に実現できる、最も即効性の高い施策です。
なぜ今、SaaSコスト削減が求められているのか?
企業がSaaSコスト削減を急ぐべき理由は、円安や物価高騰によるライセンス料金の値上げと、ツール乱立による「サイロ化」が深刻化しているためです。
円安・インフレに伴うランニングコストの上昇
外資系SaaSを中心に、為替変動や世界的な物価上昇を背景とした料金改定が相次いでいます。
これまでは少額だからと見過ごされていたツールも、全社単位で積み重なれば無視できない固定費となります。予算を据え置いたままでは実質的なIT投資余力が減少するため、既存コストの圧縮が必要不可欠となっています。
部署間での機能重複と「ツールのサイロ化」の解消
異なる部門で似たような機能を持つSaaSを個別に契約している場合、コストが二重に発生しています。
これらを全社共通ツールへ統合することで、ボリュームディスカウントの適用が受けられるほか、データ連携の効率も向上します。情報の分断を防ぎ、組織全体の生産性を高めることが真のコスト最適化と言えます。
SaaSコスト削減を実現するための5ステップ
SaaSコスト削減を成功させるには、現状の可視化から運用の定着化までを体系的な手順で進めることが重要です。
STEP 1:利用中のSaaSをすべて洗い出し可視化する
まずは、社内で利用されているすべてのSaaSをリストアップし、契約主体・利用人数・年間費用を明らかにします。
情シスが把握している公式ツールだけでなく、会計ソフトの振込履歴や法人カードの利用明細を照合することで、隠れたシャドーITを特定できます。これにより、削減候補となる「無駄」の全体像を把握できるようになります。
STEP 2:アカウントごとの利用実態を調査する
各ツールの管理画面から、最終ログイン日や機能の使用頻度といったアクティビティログを抽出します。
過去30日〜90日間一度もログインしていないユーザーや、閲覧権限だけで十分なのに編集権限を付与されているユーザーを特定します。この調査により、解約すべきアカウントやダウングレード可能なライセンスが明確になります。
STEP 3:不要なライセンスの解約とプランの見直しを実行する
利用実態に基づき、休眠アカウントの削除や、上位プランから下位プランへの切り替えを行います。
特にProプランなどの上位版を使っていながら、基本機能しか使っていないケースは多いです。また、月払いから年払いに変更することで割引が適用されます。継続利用が確定しているツールは支払いサイクルを見直しましょう。
STEP 4:類似ツールの統合と契約の一本化を図る
社内で重複しているカテゴリーのツール(例:SlackとMicrosoft Teams、ZoomとGoogle Meetなど)を精査し、メインツールを決定します。
ツールを一本化することで、ライセンス単価の交渉力が強まり、管理工数も削減できます。ただし、現場の業務フローへの影響が大きいため、移行期間を設けるなどの配慮が必要です。
STEP 5:新規導入のルールを構築する
コスト削減後のリバウンドを防ぐため、SaaS導入時の申請・承認フローを明確化します。
「類似ツールが既に社内にないか」「セキュリティ基準を満たしているか」を事前にチェックする仕組みを作ることで、将来的なコスト増を未然に防ぎます。一度の削減で終わらせず、継続的に最適化されるサイクルを作ることがゴールです。
コスト削減効果を最大化する具体的なチェックポイント
実践において見落としがちなポイントを確認することで、さらに数%から十数%のコスト削減が可能になります。
退職者や休職者のアカウントが放置されていないか
退職後もアカウントが削除されずに課金が続いているケースは、コストだけでなくセキュリティ上の大きなリスクです。
人事システムと連携し、退職・異動時には即座にアカウントを無効化する運用ルールを徹底しましょう。自動連携ができるiPaaS(複数のアプリを繋ぐツール)の活用も有効です。
無料プランや代替ツールで対応できないか
特定の部署でしか使わないツールや、低頻度の業務であれば、無料版やオープンソースソフトウェアへの切り替えを検討します。
すべてのユーザーに高機能な有料版を割り当てる必要はありません。必要最低限を見極めることで、ライセンスコストを大幅に抑制できます。
複数年契約やボリュームディスカウントの活用
利用ユーザー数が多い主力ツールについては、ベンダーと直接、価格交渉を行います。
3年以上の長期契約や、全社導入を条件としたエンタープライズ契約を締結することで、標準価格よりも大幅な割引を引き出せる可能性があります。
SaaS管理ツール導入による効率化
手動での管理に限界を感じる場合は、SaaS管理ツール(SMP)の導入が解決策となります。
管理方法 | メリット | デメリット | 適している企業 |
|---|---|---|---|
Excel/スプレッドシート | 導入コストがゼロ。自由度が高い。 | 更新が属人化しやすく、リアルタイム性に欠ける。 | SaaS導入数が20〜30個以下の小規模企業 |
SaaS管理ツール(SMP) | 自動で利用状況を可視化。シャドーITの検知が可能。 | ツール自体の導入コスト(月額費用)が発生する。 | SaaS導入数が50個以上、または従業員数が多い中堅・大手企業 |
SMP導入による工数削減と投資対効果
SMPを導入することで、情シス担当者が手作業で行っていた台帳更新や利用状況調査が自動化されます。
人件費という「目に見えにくいコスト」も削減できるため、多くのSaaSを抱える企業では、SMPの利用料金以上の削減効果を得られることが一般的です。
SaaS運用の最適化で持続的な成長を
SaaSコスト削減は、一度実施して終わりではなく、定期的なモニタリングと運用の見直しが不可欠な継続的プロセスです。IT予算をただ維持するためではなく、ビジネスを加速させるための投資に振り向けるために、まずは社内の利用状況を正しく把握することから始めましょう。
IT部門がリーダーシップを発揮し、SaaS管理のガバナンスを効かせることで、無駄な支出を抑えつつ、従業員がより安全で効率的に働ける環境を構築できるはずです。
まずは、会社のクレジットカード明細や経費精算システムから「SaaS」と思われる決済項目をすべて抽出し、リストを作ってみましょう。
これだけで、情シスが把握していなかったツールの存在や、意外な支出の大きさに気づくことができるはずです。現状を知ることが、最強のコスト削減術となります。
本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。
監修
Admina Team
情シス業務に関するお役立ち情報をマネーフォワード Adminaが提供します。
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