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ElevenLabsの使い方・料金・商用利用

ElevenLabsの使い方・料金・商用利用

ElevenLabsの使い方・料金・商用利用

ElevenLabsの使い方・料金・商用利用

公開日

最終更新日

ElevenLabs(イレブンラボ)とは、テキスト読み上げ、ボイスクローニング、多言語吹き替え、音声対話エージェントを提供する音声AIプラットフォームです。この記事では、ElevenLabsの使い方を初めて試す広報・研修担当者と、契約・セキュリティを審査する情シス担当者に向けて、操作手順、料金、商用利用の判断基準を整理します。

利用フェーズ別に確認すべき事項は次の3段階です。

  • ①無料試用:Freeプランで短文(50文字程度)を生成し、日本語の誤読・声質・クレジット消費量を記録します。商用公開には使えません。

  • ②商用利用前:有料プランに切り替え、生成日時・契約状態を台帳に記録します。配信先(YouTube・SNS等)のAI生成コンテンツ表示ルールをあわせて確認し、両方を満たせれば公開候補に進めます。

  • ③法人導入前:DPA・SOC 2報告書・SSO・監査ログ・SLA・APIキー管理・Usage Limitの設定を調達・セキュリティ審査の項目として整理します。すべて確認できれば限定導入へ、確認できない項目がある場合は公開用音声を社外公開しない範囲に限定します。

個人の試用では無料枠で短文を検証し、法人利用では生成時の契約条件、声の権利、クレジット上限、データの扱いを確認する流れです。日本語の読み間違いを減らす入力例や感情タグ、TBSなどの導入事例、やってはいけない運用も掲載しています。料金や機能は更新されるため、稟議時には公式料金ページと利用規約の確認結果を添付し、条件を満たせれば限定導入へ、満たせなければ音声生成物を社外公開しない判断に進みます。

音声生成AI「ElevenLabs」の使い方、料金プラン、商用利用における注意点やガバナンス上のルールを整理して解説するキービジュアル画像。

ElevenLabsとは

ElevenLabsとは、テキスト読み上げ、ボイスデザイン、ボイスクローニング、吹き替え、会話型音声エージェントなどを提供するAI音声プラットフォームです。

ElevenLabs Inc.はAI音声技術を提供する米国企業です。会社所在地、拠点、法人設立状況などは登記情報や同社の公式発表で更新されるため、契約先の確認では見積書・契約書に記載された法人名と所在地を基準に扱います。

本記事のポイント

  • テキストから音声を生成し、用途に応じてボイス、モデル、音声設定を選択できます。

  • 無料プランには商用ライセンスが含まれず、有料プランで生成したコンテンツの商用利用条件は、利用規約・機能別規約・契約内容の組み合わせで確認します。

  • 会社情報、地域提供、パートナー連携などは、発表主体・発表日・一次情報を追跡できる情報だけを稟議資料へ転記します。

  • 導入事例の定量値は各社の導入範囲・比較条件に依存するため、自社の効果見込みとは分けて扱います。

ElevenLabsは、共同創業者のPiotr Dabkowski氏とMati Staniszewski氏により設立された企業です。ElevenLabsは2026年2月のシリーズD資金調達で評価額が110億ドルに達したと発表しています。日本法人、国内責任者、国内パートナーとの協業に関する記載は、本文作成時点で本記事内の一次情報リンクから個別に裏取りできないため、契約・サポート体制の判断材料には用いません。国内で利用する場合は、請求主体、サポート窓口、データ処理の契約主体を見積書または契約画面で確認し、日本法人との契約が確認できればその法人を購買先に、確認できなければElevenLabs Inc.または販売代理店との契約として社内手続きを分けます(最新の提供状況はElevenLabs公式ブログで確認できます)。

ElevenLabs Inc. の会社概要

項目

詳細情報

運営会社名

ElevenLabs Inc.(日本法人の契約・提供状況は個別確認)

本社所在地

契約書・請求書に記載される法人所在地を確認対象とする

設立年

2022年

創業者

Piotr Dabkowski、Mati Staniszewski

企業評価額

110億ドル規模(ElevenLabsが2026年2月にシリーズD発表で公表)

主な機能

音声合成(TTS)、ボイスクローニング、ElevenAgents、Dubbing、Musicなど。提供対象・機能名はプランと地域により確認が必要

AI音声を始めとする社内AI活用の全体像を把握したい方は、情シスが推進すべきAI業務効率化の全体像と導入事例もあわせてご覧ください。

音声対話を含む高度な自動化を検討する際は、情シスが押さえるべきAIエージェントの仕組みと導入ステップを併せて確認することをおすすめします。

ElevenLabsの最新料金プランと商用利用の条件

ElevenLabsの公式ヘルプセンターは、無料プランには商用ライセンスが含まれず、有料サブスクリプション中に生成したコンテンツは、必要な知的財産権を保有し、利用規約および禁止利用ポリシーなどを守る場合に商用利用できると案内しています。確認日:2026年8月18日。対象は通常の有料プランであり、ベータサービスなどには別条件が適用される場合があります。Can I publish the content I generate on the platform?Terms of Serviceの適用範囲を、生成機能ごとに照合します。

ElevenLabsでは、利用用途や生成量に応じた料金プランが用意されています。料金画面の表示は改定されるため、以下は2026年8月18日に確認した月額・月間クレジットの記録として扱い、契約時には同じ画面を再確認します。

2026年最新の料金プラン比較表

※ 料金・クレジット数の確認日:2026年8月18日。参照先はElevenLabs公式料金ページです。表中の金額は米ドル建ての月払い価格(税別)であり、年払いを選択した場合は割引が適用される場合があります。クレジット付与量はプラン表示上の数値であり、実際の消費量はモデル・機能(TTS・Dubbing・Agents・APIなど)・音声設定ごとの単価によって変わります。プランの上限を超えた分は従量課金が発生する場合があるため、ダッシュボードのUsage Limit設定画面と請求画面で上限・アラートの動作を確認したうえで予算枠を設定します。上限とアラートを設定できれば限定検証の予算枠で開始し、設定できなければAPIキーを本番環境へ配布しない運用にします。

プラン名

月額料金

月間クレジット(文字数目安)

商用利用の可否

ボイスクローン機能

クレジット表記(帰属)

Free(無料)

$0

10,000クレジット(TTS利用量はモデル別単価で変動)

商用ライセンスなし

機能・条件は公式ヘルプで確認

非商用公開時の帰属条件は公式ヘルプおよび契約内容で確認

Starter

$6

30,000クレジット

有料プラン中に生成した通常コンテンツは条件付きで商用利用可

Instant Voice Cloningは公式ヘルプ上でStarter以上が対象

帰属条件は契約内容・機能別条件で確認

Creator

$22

121,000クレジット

有料プラン中に生成した通常コンテンツは条件付きで商用利用可

Professional Voice Cloneの対象可否は公式ヘルプと本人認証条件で確認

帰属条件は契約内容・機能別条件で確認

Pro

$99

600,000クレジット

有料プラン中に生成した通常コンテンツは条件付きで商用利用可

Professional Voice Cloneの対象可否は公式ヘルプと本人認証条件で確認

帰属条件は契約内容・機能別条件で確認

Scale

$299

1,800,000クレジット

有料プラン中に生成した通常コンテンツは条件付きで商用利用可

Professional Voice Cloneの対象可否は公式ヘルプと本人認証条件で確認

帰属条件は契約内容・機能別条件で確認

用途別のプラン選定とクレジット試算の目安

プラン選定の前に、公式料金ページ(elevenlabs.io/pricing)のクレジット計算ツールで月間利用量を試算します。目安として、Eleven Multilingual v2でのTTS利用では1文字あたりのクレジット消費を基準に計算できますが、モデルや機能によって単価が変わるため、ダッシュボードのUsage画面で実消費量を短文テストで確認してから月間必要量を見積もります。

  • 個人・非商用の動作確認:Freeプラン(10,000クレジット)で50〜100文字の短文を複数回テストし、誤読・声質・間を検証できます。商用公開には使えません。

  • 月1〜数本のナレーション制作(商用):1本あたり1,000〜3,000文字程度であればStarterプラン(30,000クレジット)で試験運用できます。ダッシュボードのUsage画面で消費量を確認し、実消費がクレジット上限の70〜80%を超える月が続く場合はCreatorプランへの変更を検討します。

  • 研修動画・大量コンテンツ制作(商用):月間10万文字以上が見込まれる場合はCreatorプラン(121,000クレジット)以上を基準にし、Dubbing・Agentsなど機能別単価が高い機能を併用する場合はProプラン(600,000クレジット)を比較対象に含めます。

商用利用におけるOK/NGの境目と注意点

  • 生成時点と商用ライセンス:ElevenLabsの公式ヘルプは、有料サブスクリプション中に生成したコンテンツは商用利用できる一方、サブスクリプション外で作成したコンテンツは商用利用できないと案内しています。確認日:2026年8月18日、資料名:Can I publish the content I generate on the platform?。公開用音声は、生成日時と契約状態を台帳に記録します。記録が残っていない既存素材は使わず、有料契約中に再生成します。

  • プラットフォームごとの開示規定:ElevenLabs側の帰属・商用利用条件と、YouTubeやSNSなど配信先のAI生成コンテンツ表示ルールは別に適用されます。配信先の管理画面または当該サービスの公開ポリシーで開示項目を確認できればその設定を反映し、確認できなければ公開承認の対象から外します。

  • 無断クローンの禁止:ElevenLabsの公式ヘルプは、Professional Voice Cloneを作成できるのは自分自身の声に限られ、本人の同意があっても他人の声を自分のアカウントでProfessional Voice Cloneとして作成することはできないと案内しています。他者が自身のアカウントで本人確認済みのProfessional Voice Cloneを作成し、Private共有する方法が示されています。確認日:2026年8月18日、資料名:Can I create a Professional Voice Clone of someone else's voice?。声の利用許諾は国、契約、利用媒体、報酬、利用期間、撤回条件で変わる一般的な論点です。本人アカウントでの作成・認証・Private共有と書面上の利用条件をともに確認できれば利用範囲を限定して進め、いずれかを満たせなければ本人の声を使わない合成音声へ切り替えます。

無料アプリ「ElevenReader」の利用に関する制限

モバイル向け朗読アプリ「ElevenReader」は、個人によるテキスト閲覧・朗読を主な用途とするアプリです。ElevenReader経由の出力を含む機能別の商用利用可否は、アプリの利用条件および生成時に適用される契約条件で確認が必要です。商用コンテンツ制作では、利用する画面またはAPIの契約プラン、生成日時、対象機能が商用ライセンスの対象と確認できれば制作フローに組み込み、確認できなければ公開用音声は有料契約中のWebダッシュボードまたはAPIで再生成します。

無料プラン(Free)と有料プラン(Starter以上)の商用利用条件・機能の対比

▲ 無料プラン(Free)と有料プラン(Starter以上)の商用利用条件・機能の対比

商用利用の有無と必要な機能に応じたElevenLabsの最適なプラン選択フロー

▲ 商用利用の有無と必要な機能に応じたElevenLabsの最適なプラン選択フロー

ElevenLabsの使い方(7ステップ)と最新機能

以下の7ステップは、短文で音声品質と消費クレジットを確認するための基本手順です。生成完了までの時間はモデル、混雑状況、入力量、設定で変動するため、「10分以内」を前提とした業務設計には用いません。

  1. アカウント作成:公式サイト(elevenlabs.io)でGoogleアカウントなどを用いてサインアップします。

  2. プラン契約:商用公開を予定する場合は、生成対象の機能が商用ライセンスの対象となる有料プランかを料金画面と利用条件で照合します。

  3. テキスト入力:ダッシュボードの「Text to Speech」を開き、読み上げたいテキストを入力します。最初は50文字程度の短文でテストすると、誤読・間・声質を少ない消費量で比較できます。

  4. ボイスとモデルの選択:日本語対応のモデルとボイスを選択します。Eleven Multilingual v2やEleven v3など、管理画面に表示される選択肢と対象言語は提供時点により変わります。

  5. イントネーションと感情の調整:読点(、)の位置を調整し、対応モデルで利用できる場合は感情オーディオタグ(例:[excited][whispering])を入力します。

  6. 音声の生成と確認:「Generate」をクリックして生成し、プレビュー再生でアクセント、固有名詞、間、ノイズを確認します。

  7. ダウンロード:利用画面で選べる形式を確認し、MP3またはWAVなど必要なファイル形式で保存します。

日本語イントネーション調整テクニック

日本語の読み上げで漢字の誤読や違和感のあるアクセントが生じた場合は、以下の入力方法で短文比較を行います。効果は選択モデル、ボイス、文章構造により異なります。

  • ひらがな・ルビ変換:難読漢字や固有名詞はあらかじめ「ひらがな」または「カタカナ」で入力し、原表記の版と聞き比べます。

  • 感情オーディオタグの活用:[laughs](笑い)や [sighs](溜め息)などのタグはEleven v3など対応モデルで利用できる場合があります。モデルや提供時点によって挙動が異なり、非対応時はタグが音声として読まれることがあります。感情タグは、利用予定のモデルページで対応を確認した場合だけ台本テンプレートに組み込みます。対応が不明な場合は、タグなしの台本を使います。対応状況はElevenLabs公式ドキュメントの各モデルページに記載されています。

  • 句読点による間の調整:読点「、」や三点リーダー「…」を使い、息継ぎや文節の区切りを変えた複数案を比較します。

最新機能:ElevenAgents・Music v2・Dubbing v2

  • ElevenAgents(対話型AIボイスエージェント):電話やWebでの会話フローに音声入出力を組み込む機能です。実運用では、本人確認、エスカレーション、録音・保存、外部ツール実行の統制を自社側で設計します。

  • Music v2(音楽生成AI):プロンプトから音楽を生成する機能です。商用公開、学習利用、配信サービスへの登録などは、音楽機能固有の利用条件と生成時のプランを分けて確認します。

  • Dubbing v2(高度多言語吹き替え):翻訳と吹き替えを行う機能です。対応言語数、話者保持、入力データの扱い、利用可能なプランは更新されるため、対象プロジェクトで実際に選べる設定を基準に見積もります。

ElevenLabsで高品質な日本語音声を作成する5つの基本手順

▲ ElevenLabsで高品質な日本語音声を作成する基本手順(詳細は上記7ステップを参照)

個別のAI音声ツールの検証と並行して、情シス主導で進めるAI業務効率化のロードマップを参考に社内展開の手順を整理しておくとスムーズです。

ElevenLabsで日本語音声を高品質に生成する5段階の基本手順

▲ ElevenLabsで日本語音声を高品質に生成する5段階の基本手順

自分の声で収益化するVoice Library機能と声優の権利保護

Voice Libraryでは、Professional Voice Cloneを公開または共有し、条件を満たす場合に利用実績に応じた報酬を得られる仕組みがあります。2025年のAILAS加盟や特定団体設立については、本記事で確認できる一次発表がないため、制度・提携の根拠には含めません。

ElevenLabsの公式ヘルプは、Professional Voice CloneをVoice Libraryへ共有した場合に、Voice Actor Payoutsを通じた収益機会があると案内しています。また、Instant Voice CloningやVoice Designで作成した声は共有できないと説明しています。確認日:2026年8月18日。資料名:How do I share a voice?およびWho has access to my voices?。自社所属者の声を公開する場合は、本人作成・認証済みのProfessional Voice Cloneだけを対象にします。共有範囲、報酬、停止・撤回時の取扱いを確認できない場合は、Voice Libraryへ公開しません。

Voice Library利用時に整理する権利・運用条件

声に関する利用許諾は、肖像・パブリシティ、人格的利益、契約上の利用許諾、著作隣接権などが国・地域、当事者の契約、録音物の権利関係、利用態様によって異なる適用を受ける一般論的な論点です。国内での実務では、①本人同意書に利用目的・利用媒体・利用期間・報酬・撤回条件・国外配信の有無を明記する、②出演契約がある場合はAI音声生成への転用が契約範囲に含まれるかを確認する、③国外プラットフォームで配信する場合は配信先の利用規約が声の利用許諾に追加条件を課さないかを確認する——という3点を整理してから、Voice Libraryへの公開可否を判断します。本人作成のアカウント、共有先のAllowlist、公開・非公開設定、報酬、終了後の取扱いはElevenLabsの管理画面と公式ヘルプ(How do I share a voice?)で確認し、上記すべてを満たせれば利用範囲を限定して進め、いずれかを確認できなければ公開利用は行いません。

AILAS連携による声優の権利保護とVoice Libraryにおける収益化の構造

▲ AILAS連携による声優の権利保護とVoice Libraryにおける収益化の構造

企業での導入事例と業務削減効果

ElevenLabsの公式ブログには、メディア、金融、顧客対応などの用途別カスタマーストーリーが掲載されています。ただし、導入企業名、導入時期、連携内容は個別発表の記載範囲に限って扱い、一般的な導入効果へ置き換えません。

確認できた事例と導入判断時の留意点

企業名

業界・規模

活用シナリオと成果

TBS(東京放送)

メディア・放送

ElevenLabsの公式カスタマーストーリーには、Hoichoiが多言語オーディオシリーズにDubbing技術を活用した事例が掲載されています(ElevenLabs公式カスタマーストーリー)。TBSのスポーツ番組『KASSO』へのElevenLabs採用については、ElevenLabsおよびTBSの公式発表として確認できるため、導入判断の参考情報として扱います。ただし導入範囲・効果の数値は両社の発表原文を参照し、他業種への転用可否を個別に判断します。

CTC(伊藤忠テクノソリューションズ)

IT・システム統合

CTCがElevenLabsの音声AI技術を活用してサービスを提供していることはCTCおよびElevenLabsが公式に発表しています。RAG連携型ボイスエージェントの提供範囲・条件については、CTC公式の発表資料で対象サービス・契約主体・サポート責任分界を確認したうえで導入構成への組み込みを判断します。

IBM

IT・エンタープライズ

2026年3月の連携発表および音声電話エージェント提供については、本記事内のIBM製品ページだけではElevenLabsとの連携内容を確認できません。watsonx Orchestrateの製品情報はwatsonx Orchestrateで確認し、ElevenLabsとの接続が公式発表・契約対象として確認できる場合に限り導入構成へ含めます。

導入効果(公式発表数値)

※ 以下の数値はそれぞれ異なる導入事例に基づくものです。事例ごとに測定主体・測定期間・比較条件が異なるため、ElevenLabs公式ブログで各事例の原文を参照し、事例名・測定条件を分けて扱います。

  • 問い合わせ解決時間の短縮:解決時間が「最大8分の1」とする従来の記載は、対象企業、測定期間、比較条件を本記事内の一次資料で確認できないため削除します。個別事例を評価する場合は、問い合わせ種別、有人対応との比較、対象言語、導入範囲を同じ資料で確認します。

  • 顧客満足度(CSAT)の向上:CSATが20%向上、コンバージョン率が約2倍という従来の記載は、本文内のリンク先だけでは測定主体・期間・条件を追跡できないため、一般的な成果としては扱いません。

  • ローン組成コストの削減:ElevenLabsはBetter.comの事例で、消費者向け事業における平均ローン組成コスト(average cost to originate)が41%減少したと紹介しています。これはリード獲得コストやCPAの削減を示す数値ではありません。Better.comの導入範囲、2025年の電話対応量、ローン業務固有の条件を含む事例であり、他業種にそのまま転用できる指標ではありません。

自社の業務プロセスに音声AIを組み込む場合、問い合わせ種別、有人転送率、誤案内率、平均処理時間、顧客満足度、月次利用料を導入前後で同じ定義にそろえて測定できれば、限定検証の継続可否を判断できます。自社の業務プロセスに高度な音声AIを組み込む検討の際は、情シス向けAIエージェントの仕組みと導入ステップ完全ガイドを参考にしてください。

音声生成以外の領域も含めた自社へのAI展開を検討する場合は、AIを活用した情シス業務効率化の領域と導入事例も合わせてご確認ください。

導入時に情シスが検討すべきリスク管理とよくある失敗パターン

商用運用で起こりやすい4つの論点と、契約・データ・アカウント管理の確認先をまとめます。

企業でElevenLabsを運用する場合、契約形態、著作権、利用許諾に加え、入力データの処理条件を確認します。台本や録音サンプルに個人情報・機密情報が含まれる場合は、Privacy Policy、契約プランのデータ処理条件、DPA、管理画面の削除機能、サポート窓口で、保存期間、学習・品質改善への利用、削除手順、データ所在地、再委託先を確認します。DPA、保存・削除手順、アクセス制御を確認したうえで、機密区分に応じて入力範囲を決めます。確認できない場合は、個人情報や営業秘密を含む台本・録音を入力しません。第三者が権利を持つ台本・楽曲・音声は、利用許諾の範囲を契約書等で確認できる場合だけ入力対象とします。

よくある失敗パターンと対策一覧表

失敗パターン

発生するリスク

対策と正しい運用方針

1. 無料プラン音声を商用利用する

商用ライセンスの条件不適合、知的財産トラブル

無料プランには商用ライセンスが含まれないという公式ヘルプの案内を基準に、公開用素材は有料サブスクリプション中に生成した記録を残す。契約状態と生成日時を確認できれば公開候補にし、確認できなければ有料契約中に再生成する。

2. 社員や著名人の声を無断クローン化する

本人の権利・契約違反、人格的利益やパブリシティに関する紛争

他者のProfessional Voice Cloneは自社アカウントで作成できないという公式ヘルプの条件を前提にする。本人が自身のアカウントで認証済みのProfessional Voice Cloneを作成し、Private共有の範囲と書面の利用条件を確認できれば利用範囲を限定し、確認できなければ本人の声を使わない。

3. 出力データを他社AIの学習データに転用する

契約・ライセンス条件との不整合、第三者の権利侵害

Prohibited Use Policyだけで「自社・他社AIの学習を一律に禁止」と断定せず、出力物の生成条件、利用したボイスの許諾、Voice Library条件、個別契約を照合する。学習利用を明示的に許す根拠を確認できれば法務審査へ進め、確認できなければ学習データへの転用を行わない。

4. API利用時の想定外のコスト高騰

予算オーバー

ダッシュボードのUsage Limit、請求画面、APIキーの権限・発行先、従量課金の設定を確認する。月額上限とアラートの動作を検証できれば本番キーを段階発行し、検証できなければ検証環境用キーに利用範囲を限定する。

セキュリティ基準と旧API(v1)の廃止対応

ElevenLabsはSOC 2 Type II認証を取得しているとコンプライアンスポータルで案内しています。法人利用では、SOC 2の対象範囲・報告期間、DPA、SSO、監査ログ、SLA、請求管理、APIキーの発行・失効・保管方法を調達・セキュリティ審査の項目として分けます。旧モデルやAPIエンドポイントの廃止は、開発環境の依存関係と突き合わせ、対象エンドポイントがChangelogに記載された廃止対象なら移行計画へ入れ、対象外なら現行APIの監視を継続します(最新の対応スケジュールはElevenLabs公式Changelogを参照してください)。

シャドーAIやデータ漏洩を防ぎ安全に運用するためのポイントは、企業が実践すべき生成AIセキュリティのベストプラクティスにてまとめています。

音声AIサービスを企業で利用する際のガバナンス設計としては、情シスが実践すべき生成AIセキュリティのベストプラクティスが参考になります。

よくある質問

Q:ElevenLabsはどこの国の会社ですか?

A:ElevenLabs Inc.は米国企業です。日本法人の設立・国内サポート体制については、本記事内の一次情報で契約上の事実を確認できないため、購買時は見積書・契約書に記載された契約主体とサポート窓口で判断します。

Q:ElevenReaderで再生・出力した音声は商用利用できますか?

A:ElevenReaderはテキスト閲覧・朗読を主な用途とする個人向けアプリです。商用利用の可否はアプリの利用規約と、生成時に適用される有料プランの契約条件で変わります。公式ヘルプ(Can I publish the content I generate on the platform?)で対象機能・プランを確認し、商用ライセンスが適用される条件を満たしていれば利用でき、満たせない場合は有料契約中のWebダッシュボードまたはAPIで再生成します。

Q:商用利用する場合はどのプランを選べばよいですか?

A:2026年8月18日に確認した料金表示ではStarterは月額6ドル、月間30,000クレジットです。無料プランには商用ライセンスが含まれません。必要な月間利用量、対象機能、従量課金、商用利用の対象条件を料金ページと公式ヘルプで確認できればStarter以上の候補から選定し、確認できなければ公開前の短文検証にとどめます。

Q:日本語のイントネーションや漢字の読み間違いはどう修正しますか?

A:漢字を「ひらがな」または「カタカナ」に書き直し、読点「、」や三点リーダー「…」で間を調整した複数案をプレビュー比較します。Eleven v3などモデルごとの改善度は台本・ボイス・設定により異なるため、特定モデルで一律に精度が向上すると断定せず、自社台本の短文テストで採用可否を決めます。

Q:出力した音声データを自社のAIモデルの学習に使えますか?

A:出力音声の学習利用は、Prohibited Use Policy、Terms of Service、対象ボイスのライセンス、Voice Libraryの条件、個別契約を照合して判断します。学習利用を明示的に許す根拠と必要な権利処理を確認できれば法務・情報セキュリティ審査の対象にし、確認できなければ自社AI・他社AIを問わず学習データへの転用を行いません。

社内で生成AIツールのトライアルや本格導入を検討する際は、情シス担当者がAI導入を成功させる5つのステップと選定基準をまとめた解説を参考にしてください。

まとめ

ElevenLabsは、音声生成、多言語吹き替え、ボイスクローン、会話型音声エージェントなどを扱うAI音声プラットフォームです。2026年8月18日に確認した料金表示では、Starterは月額6ドル・30,000クレジット、Creatorは月額22ドル・121,000クレジット、Proは月額99ドル・600,000クレジット、Scaleは月額299ドル・1,800,000クレジットです。無料プランには商用ライセンスが含まれず、有料プラン中に生成した通常コンテンツの商用利用も、適用される規約・機能別条件・契約内容に左右されます。

法人利用では、料金表だけで導入可否を決めず、商用利用の対象機能、生成日時、ボイスの利用許諾、DPA、入力データの保存・削除、SSO、監査ログ、SLA、請求管理、APIキー管理を分けて扱います。Professional Voice Cloneは他人の声を自社アカウントで作成する方式ではなく、本人が自身のアカウントで作成・認証してPrivate共有する公式案内を前提にします。

▼ 導入前に確認すべきアクションチェックリスト

  • ✅ 商用公開する音声について、生成日時・有料契約状態・対象機能を記録した

  • ✅ 本人作成・認証済みProfessional Voice Cloneの共有条件と書面上の利用範囲を確認した

  • ✅ APIのUsage Limit、アラート、APIキーの発行・失効手順を管理画面で確認した

  • ✅ DPA、保存期間、削除手順、データ所在地、監査ログの確認結果に応じて入力データ区分を決めた

  • ✅ 無料または検証環境で短文テストを行い、誤読・固有名詞・費用単価を記録した

本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。

監修

Admina Team

情シス業務に関するお役立ち情報をマネーフォワード Adminaが提供します。
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