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【図表で解説】AVD(Azure Virtual Desktop)とは?導入方法やWindows 365との違いを解説

【図表で解説】AVD(Azure Virtual Desktop)とは?導入方法やWindows 365との違いを解説

【図表で解説】AVD(Azure Virtual Desktop)とは?導入方法やWindows 365との違いを解説

【図表で解説】AVD(Azure Virtual Desktop)とは?導入方法やWindows 365との違いを解説

公開日

セキュリティを確保しつつ在宅勤務やモバイルワークを推進したいというニーズに対し、非常に強力なソリューションとして注目されているのがMicrosoftの提供する「AVD(Azure Virtual Desktop)」です。かつては検索エンジン上で様々な表記で調べられていた「AVD」ですが、現在はリモートワーク環境の標準インフラとして定着しつつあります。

本記事では、AVDの基本概念から導入メリット、よく比較されるWindows 365との違い、日本国内での具体的な大規模導入事例、そして現場でよくあるリアルな失敗パターンと技術的対策までをプロの視点でわかりやすく解説します。自社に最適な仮想デスクトップ環境を構築するための一歩として、ぜひお役立てください。

Azure Virtual Desktop(AVD)の概要や導入プロセス、Windows 365との違いを視覚的に比較・解説するインフォグラフィック。

AVD(Azure Virtual Desktop)とは

本記事のポイント

  • Azure Virtual Desktop(AVD)は、Microsoftが提供するクラウドベースのデスクトップ仮想化(DaaS)サービスである。

  • 1台の仮想マシンを複数人で共有する「マルチセッション」機能により、インフラコストを大幅に削減できる。

  • 接続クライアントは2026年3月に統合型アプリ「Windows App」に完全移行され、一元アクセスが可能になった。

Azure Virtual Desktop(AVD)は、Microsoft Azure上で動作するクラウド型のデスクトップ仮想化(DaaS)サービスです(Microsoft公式ドキュメント)。

AVDを深く理解するために、まずは関連する専門用語をわかりやすく整理しましょう。

  • VDI(デスクトップ仮想化):サーバー上に仮想的なパソコン(デスクトップOS)を構築し、手元の端末から遠隔操作する技術です。

  • DaaS(Desktop as a Service):VDIの仕組みを自社でサーバーを構築せず、パブリッククラウド上のサービスとして提供する形態のこと。AVDはまさにこの代表格です。

  • オンプレミス:企業が物理的なサーバーやネットワーク機器を自社のオフィスやデータセンターに直接保有・設置して運用する仕組みです。

従来のオンプレミス型VDIでは、大規模なサーバー機器の購入や複雑な保守メンテナンス、急なユーザー増に伴う物理的な拡張作業が大きなハードルとなっていました。AVDはこれらのインフラ管理が不要なクラウドサービスであり、インターネット環境と接続端末さえあれば、強固なセキュリティを保ちながら瞬時に自社の業務環境へアクセスできます。

また、AVDへのアクセスに欠かせない接続用アプリについても最新の変更があります。従来の「リモート デスクトップ接続クライアント」アプリは2026年3月にサポート終了となりました。現在は、後継の統合型アプリである「Windows App」を使って、AVDやWindows 365、Microsoft Dev Boxといったクラウド環境に一元アクセスする仕様に統一されています。

AVDの機能とメリット

AVDはコスト・セキュリティの両面で既存VDIを上回ります。主な機能と導入メリットを以下に整理します。

① Windows 10サポート終了に伴う「Windows 11移行の受け皿」

Microsoftは2025年10月にWindows 10の標準サポートを終了しました。これに伴い多くの企業がWindows 11への移行を急いでいますが、手元の物理PCの多くが「Windows 11の最小システム要件(TPM 2.0など)」を満たさず、端末自体の買い替えが必要になる問題が頻発しています。AVDを導入すれば、手元の低スペックPCはそのままシンクライアントとして利用し、クラウド上で安全に稼働するWindows 11にアクセスさせることが可能です。これにより、物理PCのハードウェア寿命を延ばしつつ、低コストかつセキュアにWindows 11への移行を完遂できます。

② RDP Multipathによる接続切れ・遅延の防止

ネットワーク接続の安定性を飛躍的に高める「RDP Multipath」が一般提供されています。これは、AVDの仮想マシンと接続端末の間で、複数の冗長なトランスポートパス(UDPおよびTCP)を同時に確立する技術です。オフィスのWi-Fiや在宅勤務時の回線が瞬間的に不安定になった場合でも、ユーザーに気づかせることなく自動で別の経路へとシームレスに切り替えて画面セッションを維持します。これにより、従来のVDIにありがちだった「画面のカクつき」や「接続の不意な切断」を劇的に低減します。

③ Windows 10/11のマルチセッション接続によるコスト削減

これはAVDの最大の特長です。通常のVDI環境では「1人のユーザーに対し、1台の専用仮想OS(シングルセッション)」を構築するため、使っていない時間帯も余分なOSリソースが確保されて課金が増加します。しかし、AVDはWindows 10/11の「マルチセッション」に対応しており、1台の仮想マシンの処理能力(OSリソース)を複数人で効率よく共有可能です。これにより、仮想マシンの稼働台数を圧縮し、インフラ料金を劇的に削減できます。

④ エンタープライズレベルのセキュリティの確保

AVDは、Microsoft Azureの多層防御セキュリティ(Entra IDによる多要素認証や、デバイスの安全性を評価する条件付きアクセスなど)と密接に連携します。さらに、操作データ(画面データ)のみが端末に転送され、ローカル端末には一切業務データが保存されないため、端末側に業務データが残らないため、紛失・盗難時のデータ漏洩リスクを大幅に低減できます。

Windows 365とAVDとの違い

定額で手軽な管理を求めるならWindows 365、高いカスタマイズ性と稼働時間に応じたコスト最適化を狙うならAVDという判断軸が実務的には有効です。

クラウドPCや仮想デスクトップ(DaaS)の選定において、最も多く比較されるのが「Windows 365」と「AVD」の違いです。2025年から2026年にかけて、両者の位置づけや機能は大幅にアップデートされています。

Windows 365 Businessの「20%値下げ」と「自動休止」

MicrosoftはWindows 365 Businessのすべてのプランについて、価格を20%恒久的に引き下げる改定を行いました。この値下げと同時に「オンデマンド起動(自動休止/Hibernation)」機能が適用されています。ユーザーが切断・サインアウトしてから1時間が経過するとクラウドPCが自動的に休止状態に入り、次回接続時に数秒の休止復帰プロセスを経てデスクトップが再開される仕組みです。これにより、300ユーザー以下の小規模〜中規模組織(SMB)においては、管理の手間を抑えつつ、金銭面でもWindows 365 Businessを選択するメリットが格段に向上しました。

専用デバイス「Windows 365 Link」の登場

2025年4月より、Microsoft初の専用クラウドPCデバイス「Windows 365 Link」(349ドル)が日本国内を含む一部地域で提供開始となりました。さらに、ASUS(ASUS NUC 16 for Windows 365)やDellといった主要PCベンダーからも専用のCloud PCデバイスが発表されています。これらは端末自体に一切のローカルデータやローカル管理者の設定を持たないシンクライアント端末であり、起動後すぐにWindows 365へ接続する超セキュア環境を提供します。

これらを踏まえ、最新の対比関係をまとめた比較表は以下の通りです。

比較項目

Windows 365

AVD(Azure Virtual Desktop)

提供形態

SaaS(完成されたクラウドPC環境を提供)

PaaS / IaaS(自社設計のVDIインフラを構築)

料金体系

定額制(月額固定/※Businessは恒久的20%値下げ)

従量課金制(利用した時間やリソース分だけ課金)

接続セッション

シングルセッションのみ(1ユーザー占有)

マルチセッション対応(1台を複数人で共有可能)

管理・カスタマイズ

シンプル(Intuneによる簡単な一括管理)

高度(ネットワーク、AD連携、細部まで自由設計可能)

専用デバイス対応

Windows 365 Link等の専用極小シンクライアント端末に対応

既存のマルチデバイスや、オンプレミス資産等と柔軟に連携可能

適した組織規模

個人事業主、中小企業、専任のシステム管理者がいない組織

中大規模企業、高度なセキュリティ・独自のシステム構成を要する組織

自社に最適な仮想デスクトップ(Windows 365 or AVD)を判定する選択フロー

▲ 自社に最適な仮想デスクトップ(Windows 365 or AVD)を判定する選択フロー

Azure Arcによるオンプレミス拡張とハイブリッドVDI構成

Azure Arc対応VMのサポートにより、オンプレミス環境の仮想マシンをそのままAVDのホストプールとして一元管理することが可能です。

2025年末のMicrosoft Igniteにおいて発表された「Azure Virtual Desktop for hybrid environments」により、AVDのセッションホスト(仮想マシン)を動かすインフラとして、Azure LocalだけでなくAzure Arcに対応したオンプレミス仮想マシンのサポートが追加されました。

既存の物理サーバーや仮想化環境を有効活用

これにより、以下のようなオンプレミスのハイパーバイザー上で動作する仮想マシンを、AVDの管理プレーン(コントロールポータル)にエージェント経由で紐付け、AVDのセッションホストとして追加・統合できるようになりました。

  • VMware vSphere

  • Nutanix AHV

  • Microsoft Hyper-V

  • 物理Windowsサーバーなど

これまで「社内の機密データをすべてクラウドへ移行できない」「法規制でオンプレミスでのデータ保管が義務付けられている」「Azureへのアクセス遅延(レイテンシー)が問題となるアプリケーションを扱っている」といった理由から、フルクラウド移行に踏み切れず、古いCitrixやVMwareといったVDIシステムを抱え続けていた大企業にとって、極めて強力な選択肢となります。オンプレミスの既存資産を無駄にせず、接続コントロール部分だけをAzureクラウドで統一する「現実的なハイブリッドVDI構成」が選択肢として浮上しています。既存のVDIシステムを抱え続けていた大企業にとって、極めて有力なアプローチとなっています。

Azure Arcを経由してオンプレミス環境のVMをAVDで一元管理するハイブリッド構成図

▲ Azure Arcを経由してオンプレミス環境のVMをAVDで一元管理するハイブリッド構成図

AVD利用に必要な前提条件

AVDを利用する際は、適切なAzureサブスクリプションと接続権限を含むMicrosoftライセンスの準備が必要です。

AVDはアカウントを作成すれば誰でもすぐに使えるという性質のサービスではなく、事前に以下の3つの前提インフラを整備しておく必要があります。

  1. Azureサブスクリプションの用意
    AVDを稼働させるための仮想マシン(CPU、メモリなど)や、ネットワーク(VNet)、プロファイル保存用のストレージ(Azure Filesなど)にかかる従量課金料金を決済するための、Microsoft Azure契約が必須です。

  2. 接続用の対象Microsoftライセンスの保有
    AVD環境へのWindowsアクセスライセンスを含む、以下のいずれかのライセンスをユーザーに割り当てる必要があります。

    • Microsoft 365 Business Premium

    • Microsoft 365 E3 / E5

    • Windows 10/11 Enterprise E3 / E5

  3. ユーザー認証用のID管理基盤の整備
    安全なユーザー認証と権限コントロールを行うため、Microsoft Entra ID(旧Azure AD)または、既存のオンプレミスActive Directoryとの同期環境(ハイブリッド構成)が必要となります。

AVDの具体的な導入・成功事例

AVDは、大学の大規模BYOD推進からグローバル企業のパフォーマンス改善まで、日本の多様な課題解決に貢献しています。

AVDの導入によってどのようなビジネスインパクトが得られるのか、日本国内の代表的な大規模導入事例を2つ、統一フォーマットにて紹介します。

事例①:近畿大学(約36,000名の学生対象・日本初の大規模学内VDI構築)

  • 業種・規模:教育機関・約36,000人の全学生対象

  • 導入時期:2024年4月本格稼働(※本情報は2024年時点のものです。最新状況は導入事例ページをご参照ください)

  • 課題:学生へのノートPC必携化(BYOD)を推し進める中、キャンパス内に物理的に設置されていた大量のPC教室の据え置き型PC(約4,200台)の導入コスト、メンテナンス負荷、スペースの活用法が課題となっていました。

  • 施策:AVDと学内VDIソリューション「Accops HyLabs」を連携させ、全学生がどこからでもアクセスできる大規模クラウドVDI環境を構築。

  • 成果:学生は自身のPC(MacやWindows問わず)から、授業で利用する専門的なソフトウェアがインストールされたAVDへアクセス可能になりました。これにより、従来の据え置き型PC教室を大幅に撤廃・削減し、最先端の「ハイフレックス型」学修スペースへと物理空間をリニューアルすることに成功しました。

事例②:豊田通商株式会社(約5,000人規模のCitrix on AVDハイブリッド移行)

  • 業種・規模:総合商社・グループ全体で約5,000人規模

  • 導入時期:DaaSへの全面移行プロジェクト(TIS支援)

  • 課題:元々オンプレミス環境で物理的なVDIを運用していましたが、全社的な在宅勤務の普及に伴って利用者が急増し(4,000〜5,000人規模)、アクセスが極端に集中する月末月初の午前中に「動作がフリーズするほどの速度低下」が深刻化。サーバーを増設しようにも、物流遅延の影響でハードウェアの納品目処が立たない状況でした。

  • 施策:既存のCitrix環境の操作性を活かしつつ、インフラ側をAzureクラウド上へと移す「Citrix Cloud on AVD(DaaS構成)」への移行を決断(TIS株式会社 導入事例参照)。

  • 成果:物理サーバーのキャパシティ制限から解放され、アクセス集中時間帯でも画面遅延が起きない快適な動作スピードを維持。IT部門のサーバー障害対応や管理工数はほぼゼロになり、必要な時に必要な分だけリソースをスケーリングできる柔軟性を手に入れました。

AVD導入時のよくある失敗パターンと技術的対策

AVDの運用において、自動化設定やプロファイル管理、音声最適化の設計を怠ることは深刻な障害やコスト超過を招きます。

AVDは非常に強力なソリューションですが、仕様だけ確認して設計を詰めずに構築すると、実際の運用フェーズで手痛いトラブルに直面します。ここでは、現場で非常に多い3つの代表的な失敗パターンと、それを回避する具体的な技術的対策を解説します。

失敗①:自動シャットダウンを設定せず「コスト爆発」

  • 失敗が起きる理由:AVDは従量課金制です。「ユーザーが画面を閉じればサーバーも止まる」と思われがちですが、仮想マシン(VM)自体はシャットダウン(割り当て解除)しない限り、24時間365日課金され続けます。初期設定のまま何十人分もの仮想マシンを放置すると、想定の3〜4倍の莫大な請求書が届くことになります。

  • 技術的な対策:AVDに標準搭載されている「Autoscale(オートスケーリング機能)」を必ず最初期から設定します。夜間や休日など接続人数が少なくなる時間をスケジュール登録し、稼働中の不要な仮想マシンを自動で順次シャットダウン(割り当て解除)する運用設計を行います。

失敗②:FSLogixプロファイルの肥大化による「ログイン不能障害」

  • 失敗が起きる理由:AVDでは「FSLogix」という技術を使って、ユーザーごとのデスクトップ設定やデスクトップアイコンなどのデータ(プロファイル)をAzure Files等の共有クラウドストレージに保存・接続時にマウントします。しかし、Microsoft TeamsやGoogle Chrome等のブラウザが生成する「数ギガバイトに及ぶ一時キャッシュファイル」まで無制限に同期させてしまうと、ストレージの割り当て容量があっという間に満杯になり、「容量超過のために全社員がログインできなくなる」という重大トラブルに直面します。

  • 技術的な対策:FSLogixの除外ファイル設定を司る『Redirections.xml』ファイルを事前に作成し、各セッションホストに配信します。このファイルの中にTeams、Outlook、Webブラウザの「一時キャッシュ(Cache、Appdata\Local\Temp)」を除外対象として記述し、マウント用の仮想ディスク内に不要なゴミデータを同期させない設計を徹底します。

失敗③:Web会議時の「画面フリーズ・全社インターネット回線逼迫」

  • 失敗が起きる理由:物理PCと同じ設定のままでAVD(仮想デスクトップ内)からTeamsやZoomのビデオ会議を行うと、参加者全員の映像や音声データ(エンコード・デコード処理)がすべてAzure上の仮想マシン側で行われます。結果として仮想マシンのCPU・メモリが100%に張り付き、画面が紙芝居のようにフリーズします。さらに、全社員のビデオトラフィックがAzureを経由するため、オフィスのインターネット回線の帯域を瞬時に食いつぶし、オフィスのネットワーク全体をパンクさせます。

  • 技術的な対策:AVD側のホストプール設定で「Teams Media Optimization(Teamsメディア最適化機能)」を有効にします。これを有効にすると、Teamsの画面表示はAVD内で処理されつつ、実際の重い音声や映像データのやり取りのみ、Azureを通さず手元の物理PC(エンドポイント)間で直接通信(ピアツーピア)されるよう最適化されます。これにより、AVDの負荷を急減させ、ネットワーク帯域の逼迫を完全に回避できます。

AVDの導入から運用までの流れとチェックリスト

段階的なPoC(概念実証)の実施と、導入プロセスの標準化が、AVDの安定稼働を実現する鍵です。

AVDの構築に失敗しないためには、「いつ・何を・どの順序で進めるか」を整理したロードマップと判断フローが必要です。以下に標準的なフェーズを示します。

AVD導入タイムラインとチェックリスト

フェーズ

実施内容

チェックポイント

STEP 1:要件定義

利用目的の明確化、対象ユーザー数・アプリの洗い出し、物理端末スペックの調査

□ 対象のM365ライセンスをすでに保有しているか?
□ 必要なアプリはクラウド仮想環境に対応しているか?

STEP 2:環境準備

Azureサブスクリプションの取得、ネットワーク(VNet)設計、Entra ID認証環境の確認

□ 自社のオフィスまたは在宅環境からAzureへの専用線・VPNが必要か?
□ IPアドレスの設計に重複はないか?

STEP 3:AVD構築

ホストプールの作成、ゴールドイメージ(OSのひな形)作成、FSLogixの設計と構成

□ 自動スケーリング(Autoscale)の設定は組み込まれているか?
□ 『Redirections.xml』は定義してあるか?

STEP 4:検証(PoC)

少数の先行グループによるテスト稼働。動作パフォーマンス、Teamsビデオ会議の動作検証

□ Teams Media Optimizationが正しく機能しているか?
□ ログイン時の表示遅延(サインイン完了まで何秒かかるか)は許容範囲内か?

STEP 5:本展開・運用

接続アプリ「Windows App」のマニュアル展開、ヘルプデスクの整備、本格稼働の開始

□ コストアラート機能が設定され、上限予算を超えそうになった際に通知が届くか?

要件定義からPoC・本番稼働に至るAVD導入の4つのフェーズ

▲ 要件定義からPoC・本番稼働に至るAVD導入の4つのフェーズ

よくある質問

AVDの特性や違いを正確に把握することで、自社の目的や規模に最適な仮想デスクトップを選択できます。

Q:AVDと通常のVDIの違いは何ですか?

A:通常のオンプレミスVDIは、自社で高価なサーバーやストレージを物理的に購入・管理・メンテナンスする必要があります。これに対してAVDは、Microsoft Azureが管理するクラウド基盤をDaaS形式で利用するため、初期の巨額インフラ投資をカットし、ユーザー増減にも柔軟に対応できる点が最大の強みです。

Q:AVDのマルチセッションとはどのような機能ですか?

A:1台のWindows 10/11の仮想マシンを、同時に複数のユーザーがログインして共有利用できる機能です。本来のVDIは「1人1OS(1VM)」を立ち上げる必要があるためコストが高騰しがちですが、AVDのマルチセッションを活用すればリソースを無駄なくシェアできるため、仮想マシン自体の料金を数分の一へと大幅に引き下げることができます。

Q:AVDの導入に、社内のActive Directoryは必ず必要ですか?

A:必須ではありません。既存のオンプレミスActive DirectoryをMicrosoft Entra IDに同期させる「ハイブリッド構成」が一般的ですが、オンプレミスADを持たない組織でも、Microsoft Entra ID(クラウドのみ)だけでAVDを構築・運用することが可能です。ただし、既存の社内システムとの連携要件によっては、ハイブリッド構成が適切な場合もあります。

まとめ

本記事では、最新動向を踏まえたAVD(Azure Virtual Desktop)の概要から、Windows 365との最新の比較軸、教育現場や商社での大規模な国内事例、実運用時に絶対に避けるべき技術的な失敗パターンまでをご紹介しました。2025年10月のWindows 10標準サポート終了を経て、ハードウェア要件を抑えてセキュアにWindows 11を全社導入できる「AVD」の価値は飛躍的に高まっています。

導入の最初のステップとして、まずは「どの部署で、どの業務アプリケーションをリモート化・仮想化させたいか」という自社の利用環境の棚卸し(要件定義)から着手してください。自社での検証が難しい場合は、事前の技術検証(PoC)を得意とするSIerなどの専門ベンダーへご相談ください。

✅ AVD導入前の確認チェックリスト

  • ✅ 対象ユーザー数と利用アプリを棚卸しした

  • ✅ 対象のM365ライセンスの保有状況を確認した

  • ✅ Autoscale(自動スケーリング)の設定方針を決めた

  • ✅ FSLogixの除外ファイル(Redirections.xml)の設計方針を決めた

  • ✅ Teams Media Optimizationの有効化を検討した


本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。

監修

Admina Team

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