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AWS WAFとは?メリット・デメリットや料金体系を解説

AWS WAFとは?メリット・デメリットや料金体系を解説

AWS WAFとは?メリット・デメリットや料金体系を解説

HC

Admina Team

2024/04/19

ウェブサイトやアプリケーションのセキュリティをどのように強化するかは、ビジネスオーナーやウェブ開発者にとって常に存在する課題となっています。様々なツールやサービスが存在してますが、その中の一つが「AWS WAF」です。

本記事では、このAWS WAF(ウェブアプリケーションファイアウォール)について、そのメリット・デメリットそして料金体系を解説します。セキュリティ強化にお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。


AWS WAFとは

AWS WAFとは、Amazon Web Services(AWS)が提供するウェブアプリケーションファイアウォール(WAF)の一種です。WAFはウェブアプリケーションを悪意ある攻撃から守る防御壁として機能するもので、AWS WAFはこの機能をAWS環境に特化した形で提供されています。 AWS WAFは、Amazon CloudFrontやApplication Load Balancer(ALB)上で稼働しており、ウェブセキュリティのルールをカスタム化して設定できます。攻撃の通信を遮断し、どのトラフィックを許可するか、またはブロックするかをユーザー自身が制御できます。

AWS WAFの用途とは

Amazon Web Services (AWS)のセキュリティサービスである、AWS WAFについて解説します。AWS WAFは、インターネット上の通信の安全性を確保するため、主に3つの用途で活用されます。 まず、アプリケーションの脆弱性を保護します。特にウェブアプリケーションのセキュリティに注力し、意図しないデータの防止やサイバー攻撃からの保護をします。次に、特定の層(L7層)へのDDoS攻撃対策を提供します。大量の通信によるサービスの停止状態を防ぎ、サイトの安定稼働を支えます。 さらに、ボットによる不正なアクセスや内容の不正利用を防ぐ機能もあります。この機能により、ボットからのスパム行為やデータのスクレイピングを防ぎます。 また、AWS WAFでは、IPの信頼性情報を外部からインポートする機能もあり、これにより自社サイトへのアクセスを制限することが可能です。これらの各機能により、安全なウェブ運用を実現します。


アプリケーション脆弱性の保護

AWS WAFは、アプリケーションの脆弱性を保護するための重要なツールです。このサービスでは、WebアプリケーションをSQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングなどの攻撃から保護するための効率的な方法を提供しています。これは、特定のカスタムルールを作成し、脆弱性を悪用した通信を監視し、必要に応じてブロックすることで可能になります。 また、AWS WAFはOWASP Top 10という、Webアプリケーション脆弱性のトップ10を指定したガイドラインの準拠もサポートしています。これは、総合的なセキュリティ対策を提供するだけでなく、企業のWebサイトを最も一般的な脅威から保護するためのテンプレート、設定ガイド、ホワイトペーパーなどのリソースも提供しています。これらのリソースを利用することで、ウェブサイトの保護を強化し、セキュリティ対策を最適化することができるようになります。

L7層(アプリケーション層)へのDDoS攻撃対策

AWS WAFは、L7層(アプリケーション層)を守るDDoS攻撃対策としても役立ちます。一定期間のリクエスト数のしきい値に基づいたレートベースルールにより、異常なアクセスパターンを検知して、即時に遮断を行います。これにより、アプリケーション層に特化したDDoS攻撃から重要なデータとシステムを保護します。さらに、AWS WAFをAWS Shield Advancedと組み合わせて使用することで、AWSのDDoS対策専任チームの支援を受けることができます。彼らの専門的な知識とリソースを用いることで、迅速かつ適切な対策を講じるとともに、更なる防御策の改善を図ることもできます。


ボットアクセスやコンテンツの不正利用対策

AWS WAFは、不正なボットアクセスやコンテンツの不正利用を阻止する目的で利用されることもあります。Amazon CloudFrontのログ解析を通して、不正なボットのアクセスを自動的に検出でき、これらと同時にAPIを使用して設置されたハニーポットを統合し、複合的な対策を立てることが可能です。さらに、AWS WAFではカスタムルールを利用してマッチ条件を設定することができ、独特の方法でリファラー等をチェックします。これはディープリンクを介して画像コンテンツなどのURLが無断で掲載されるようなサイトからのアクセスを遮断する役割を果たします。これらの機能により、AWS WAFは企業の情報セキュリティを守る強力なツールとなります。

IP レピュテーションリストのインポート

AWS WAFは高度なセキュリティを実現するための仕組みで、その一部としてIPレピュテーションリストのインポートを活用できます。この機能は、不正アクセスの可能性があるIPアドレスを識別しブロックするものです。外部のIPレピュテーションリスト、例えば、「Tor exit node list」、「Spamhaus」、または「Proofpoint Emerging Threat IP list」などの信頼性の高いリストをAPI経由でAWS WAFのIPブラックリストに取り込み、それらを定期的に更新することができます。 この自動化により、新たな脅威に即時対応するとともに、セキュリティ対策の運用リソースも大幅に削減できます。


AWS WAFのメリットとは

AWS WAFは、Webアプリケーションのセキュリティを強化する仕組みで、数々のメリットがあります。その主なメリットについて見ていきましょう。AWS WAFはユーザーが自由にルールをカスタマイズできるため、特定のIPアドレスからのアクセスを制限したり、特定の文字列を含むリクエストをブロックしたりできます。そのため、サイバー攻撃からの予防対策がより強化されます。また、AWS WAFはコストパフォーマンスに優れ、利用度に応じた従量課金制を採用しているため、適切に管理することで無駄な出費を抑えられます。さらには、アラート通知機能や詳細なレポート機能も用意されているため、セキュリティ状況をリアルタイムで把握できます。

ウェブ攻撃に対する強化された保護

AWS WAFのメリットは、その柔軟性と強固なセキュリティ対策に鍵があります。AWS WAFは、各ウェブアプリケーションに必要な保護を厳重に提供し、豊富な選択肢からカスタマイズできるルールに基づいてトラフィックを確実にフィルタリングします。特に、標準提供されているルールやカスタムルールのマッチ条件により、標的型攻撃から大量の一斉攻撃まで、あらゆる脅威に対応できます。強力なレートコントロール機能を利用することで、不正アクセスを迅速に検知し、速やかに対策を施すことが可能です。さらに、AWS WAFのAPIは効率的な管理を可能にします。これらの特徴が、ウェブ攻撃に対する強化された保護を実現するAWS WAFのメリットとなります。

最適化されたセキュリティ機能

AWS WAFのメリットは、その最適化されたセキュリティ機能と独自の柔軟性にあります。アプリケーション固有のルールをAWS WAF APIやAWSマネジメントコンソールで簡単に設定でき、これはウェブセキュリティを強化したい開発者たちのストレスを大幅に減らすことができます。 そのことにより、開発初期の段階でルール定義を統合的に行うことが可能になり、各メンバーが個々の業務に集中することができます。結果的に、AWS WAFを使用することで、開発者はソフトウェアの脆弱性に対応したバージョンの選択、DevOpsエンジニアはテストの精度向上、セキュリティ専門家は全体のセキュリティレベルの確保に集中することができます。 AWS WAFの導入は、ウェブアプリケーション開発の全体的な効率とセキュリティを向上させる強力な手段となることでしょう。これら全ての機能が統合的に使用されることで、開発からリリースまでのプロセスにおけるセキュリティ対応に必要なコストが削減され、バランスのとれた最適化されたセキュリティ対策が可能となります。

簡単なデプロイと防御ルールのメンテナンス

AWS WAFのメリットは簡単なデプロイと防御ルールのメンテナンス性にあります。AWS WAFは、Amazon CloudFrontやApplication Load Balancer、Amazon API GatewayといったCDNソリューションの一部であり、簡単にデプロイすることができます。すべてのオリジンサーバーの前面に配置することで、アプリケーションやAPI通信を保護します。また、別のソフトウェアをデプロイする必要はありません。AWS WAFを適切なリソース上で有効化するだけで使用ができるため、手間が掛かりません。さらに、防御ルールを一元的に定義し、全ウェブアプリケーションで再利用や改変することも可能です。これにより、メンテナンス効率が向上します。これらの特長が、AWS WAFのメリットです。

ウェブトラフィックの可視化

AWS WAFの最大のメリットは、ウェブトラフィックが可視化できる点にあります。AWS WAFは設定したフィルタ条件に一致するリクエストの監視ができます。これにより、威嚇する試みや潜在的な攻撃を察知し地道に防御することができます。また、ウェブトラフィックをほぼリアルタイムで可視化することができるため、即座にデータを解析し問題を特定できます。これらの要素は、システムの安全性を確保し、改善のためのインサイトを提供します。AWS WAFの使用は、セキュリティの強化だけでなく、ビジネスの効率化にも貢献します。

コスト効果に優れている

Amazon Web Services(AWS)のウェブアプリケーション防火壁(WAF)は、独特で斬新な機能と共に、そのコスト効果において特に優れています。AWS WAFの主なメリットの一つは、リソース消費に基づく料金モデルにあります。具体的には、ユーザーが利用した分に対してのみ料金が発生します。つまり、使用しない限りは出費が発生しないという、フェアで効率的な料金システムを提供しているということです。したがって、ユーザーは事業の規模やニーズに応じて必要なリソースを柔軟に利用できます。これは、固定費用を抑えつつ安全性を確保したいユーザーにとって、大きなメリットとなります。そのため、AWS WAFはコスト効果に優れていると言えるでしょう。

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AWS WAFのデメリットとは

AWS WAFは、アプリケーションをセキュリティ脅威から高いレベルで保護する便利なサービスです。しかし、すべての機能を最大限に活用するには高い専門性が必要です。具体的には、最新の脅威情報を収集し、AWS WAFのシグネチャを適時更新するスキルが必要です。さらに、運用ルールや監視基盤の構築、誤検知の対処方法など、運用全般に専門知識が必要となります。逆に言うと、これらの知識や技術が不足している場合、AWS WAFの効果を十分に発揮できないデメリットが発生します。そのため、専門性を持った人材育成や、運用サポートを提供するサービスの利用などが重要となります。AWS WAFは強力なツールでありながら、裏側の高い専門性が必要となるデメリットを理解した上で活用すべきサービスと言えます。

AWS WAFの料金体系とは

AWS WAFの料金体系は、ウェブACLの数、ルールのデプロイ数、ウェブアプリケーションが受け取るリクエスト数によって異なります。

Web ACL

AWS WAF(Web Application Firewall)は、ウェブアプリケーションへの悪意あるアクセスを防ぐセキュリティサービスです。料金体系にはWeb ACL(Access Control List)が大きく関わっています。Web ACLは複数のフィルタルールを組み合わせたセキュリティルールの集合で、SQLインジェクションを遮断したり、特定のIPアドレスからのアクセスを制限したりする役割を果たす機能です。AWS WAFの料金は、これらWeb ACLを作成した数によって課金されます。つまり、防御策としてルールを多く設けるほどコストは増えますが、一方でセキュリティ対策が充実するためビジネスにおけるリスクを最小限に抑えることができます。

ルール

AWS WAFの料金体系において、特に重要なポイントは、具体的な課金の基準になるルールの設定です。AWS WAFでは、ユーザーが特定のコンテンツへのアクセスをブロックしたいという要件に応じて、IPベースやリクエストベースのルールを設定することができます。この設定ルールの数だけ、AWSからの課金が発生します。例えば、特定のIPアドレスからのアクセスを遮断したい場合、そのアドレスをブロックするルールを作ればよいのです。リクエストベースのルールとは、例えば一定期間内のリクエスト量が規定値を超えた場合にアクセスを制限する、などのルール設定です。これらのルール設定により、必要なセキュリティ対策を柔軟に行えますが、その分費用も発生し、それがAWS WAFの料金体系の一部となっています。

リクエスト

AWS WAF(Web Application Firewall)は、ウェブアプリケーションを様々な脅威から保護するためのサービスです。料金体系は、AWS WAFが処理するウェブリクエスト数によって課金される仕組みとなっています。つまり、利用者が多ければ多いほど、受け取るリクエスト数が増え、それに応じて費用が発生します。これにより、ビジネスの規模に合わせてコストを最適化することが可能です。再度強調しますが、AWS WAFの料金は処理されるリクエスト数に直接関連しているため、トラフィックの多いサイトほど高額な費用が発生するシステムであることを理解しておいてください。そのため、予算管理にも注意が必要です。

まとめ

AWS WAFは高度なセキュリティを提供する一方で、設定の複雑さが課題と言えます。しかし、セキュリティ機能の充実と手厚いサポート、そして柔軟性のある料金体系の点では魅力的と言えるでしょう。あなたのビジネスに最適なセキュリティ対策になるかどうか、まずはAWS WAFを知ることから始めてみてはいかがでしょうか。

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