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ソーシャルログインとは?仕組みと危険性・デメリットを徹底解説

ソーシャルログインとは?仕組みと危険性・デメリットを徹底解説

ソーシャルログインとは?仕組みと危険性・デメリットを徹底解説

ソーシャルログインとは?仕組みと危険性・デメリットを徹底解説

最終更新日

ソーシャルログイン(SNSログイン)とは、LINEやGoogleなどのソーシャルアカウントを用いて別サービスに手軽にログインできる仕組みです。本記事では、その仕組みと危険性、主要プラットフォームのデメリット、そして最新のパスキー導入事例まで解説します。

ソーシャルログイン(SNSログイン)とは?

この記事でわかること

  • ✅ ソーシャルログインはカゴ落ち離脱理由の26%を占める「アカウント作成強制」を解消できる(Baymard Institute調査)

  • ✅ LINEログインはスマートフォンでのソーシャルログイン利用回数の88%を占め、CRM(ID連携)と極めて相性が良い(2024年実績)

  • ✅ BtoB環境においては、ソーシャルログインではなく企業管理の「SSO」の導入が強く推奨される

  • OAuth 2.0OpenID Connectを利用しており、パスワードはサービス側に一切渡らない

ソーシャルログインとは、ユーザーが日常的に利用しているSNSアカウント(LINE、Google、Appleなど)を用いて、別のWebサイトやアプリにログインできるようにする仕組みのことです。新たにIDやパスワードを作成・記憶する手間を省く代表的な手段として広く定着しています。

Webサービスを提供する企業(BtoC)にとって、アカウント作成時の離脱(カゴ落ち)を防ぐことは売上に直結する課題です。総務省の「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によれば、全年代でLINEの利用率が9割を超えており、SNSは日常的なコミュニケーションインフラとして欠かせない存在になっています。消費者向けサービスだけでなく、BtoB企業においても、リード獲得の手段としてソーシャルログインが注目されています。

SaaS管理とその周辺領域の情報を1冊に集約

「SMPと周辺領域」は、これまでリリースしてきたホワイトペーパーの最も重要な部分をピックアップ、再編集し、多忙なコーポレートIT担当者の方でもSaaS管理について一気に学べる入門書となっています。

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SNSログインの仕組み:OAuth 2.0とOpenID Connect

サービス側にはパスワードではなく「トークン」のみが渡されるため、安全にユーザー認証が完結します。

SNSログインの根幹は、「OAuth 2.0(オーオース)」というアクセス権の認可プロトコルと、「OpenID Connect(OIDC)」というユーザー認証プロトコルの組み合わせによって成り立っています。この仕組みにより、Webサービス側がユーザーのパスワードを直接預かる必要がなくなります。

具体的な処理の手順は以下の通りです。

  1. ユーザーがWebサービス上で「SNSログインボタン」をクリックする。

  2. Webサービスが、SNS側の認可サーバーへリダイレクトする。

  3. ユーザーがSNS側で認証を行い(ここでパスキーや二要素認証が適用される)、情報の提供に同意する。

  4. SNS側からWebサービスへ、「アクセストークン(権限)」と「IDトークン(本人証明)」が発行される。

  5. WebサービスがIDトークンを検証し、ログインを許可する。

さらに近年では、パスワードを使わずに生体認証で安全にログインする「パスキー(Passkey)」との共存が進んでいます。ソーシャルログインの入り口でパスキーを用いることで、フィッシング詐欺のリスクを物理的に排除できるようになりました。

ソーシャルログインが完結するまでの5ステップ

▲ ソーシャルログインが完結するまでの5ステップ

ソーシャルログインができる主なSNSと特徴・デメリット

ターゲット層に合わせてプラットフォームを選ぶだけでなく、各SNS固有のデメリットや注意点を理解しておく必要があります。

実装するソーシャルアカウントを選択する際は、利用者の属性とプラットフォーム特有の制約を事前に確認することが重要です。

主要プラットフォームの比較とデメリット

プラットフォーム

メリット・特徴

デメリット・注意点

LINE

スマートフォンでのソーシャルログイン利用回数のうち88%のシェアを占有(2024年実績)。自動友だち追加による強力なCRM連携が可能。

個人のスマートフォン端末への依存度が高く、PCメインの業務システムには不向きです。

Google

PC・スマホ問わず利用者が多く、Androidユーザーにも最適。Google Workspaceとの親和性も高い。

個人の無料Gmailでの登録を許容すると、退職時のアクセス権限剥奪が困難になります。

Apple

iPhoneユーザーに極めて有効。Face ID等を利用した強固な生体認証と、「メールアドレスを非公開」などの高いプライバシー保護が魅力。

AndroidやWindows環境では利用ハードルが上がるため、他のログイン方法との併用が必要です。

Facebook / X

Facebookは実名制を活かした精度の高いターゲティングに強みがあります。

X(旧Twitter)はAPIの有料化や仕様変更が激しく、保守運用の観点から採用を見送る企業が増加しています。

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ソーシャルログインのメリットと最新導入事例

カゴ落ちの主要因である「アカウント作成の強制」を排除し、離脱を防ぐことでコンバージョン率を改善します。

BtoCのECサイトやサービスにおいて、ソーシャルログインの導入は売上に直結する施策です。Baymard Instituteのメタ分析調査によると、世界のオンラインショッピングにおける平均カゴ落ち率は70.22%に達しており、その離脱理由の26%が「アカウントの作成を強制された」ことによるものです。ソーシャルログインはこのハードルをワンクリックで解消します。

メガネスーパーの導入事例(LINE連携による売上貢献)

株式会社メガネスーパーはECサイトにLINEログインを導入し、「自動友だち追加機能」を併用しました。これにより、有効友だち数が約8倍に増加し、顧客の購買履歴に基づくパーソナライズ配信を実現しました。結果として、LINE経由での売上がECサイト全体の約3割を占めるまでに成長しています(実績データは2017〜2020年頃のもの)。

メルカリの導入事例(パスキー導入による劇的改善)

株式会社メルカリでは、認証基盤にパスキーを導入しました。従来のSMSワンタイムパスワードに比べてログイン速度が3.9倍(平均4.4秒)に向上し、認証成功率は82.5%へ大幅に改善しました。さらに、パスワードレス化によってフィッシング経由の不正アクセス被害をゼロ件に抑えるという成果を上げています(FIDOアライアンスの2024年レポートおよび各種報道記事に基づく)。

ソーシャルログインの危険性とセキュリティ対策

標準技術による認証自体は安全ですが、個人のSNSアカウントのパスワード管理能力に依存するリスクが存在します。

OAuth/OIDCを用いた技術自体は、他サービスで漏洩したIDとパスワードの使い回しを狙うリスト型攻撃(クレデンシャルスタッフィング)に対して有効です。各サービスで個別パスワードを使い回す場合に比べ、SNS側の強固な認証を一元的に活用できるため、その点では安全性が高いといえます。

一方で、最大の危険性は「連鎖的な不正アクセスのリスク」です。もしユーザーが利用しているSNSアカウント(例:GoogleやLINEそのもの)のパスワードが簡易なものであり、乗っ取られてしまった場合、連携しているすべてのWebサービスへ不正アクセスされる恐れがあります。IPAの「情報セキュリティ10大脅威」の個人向け脅威にも認証情報の窃取が選出されており、利用者にはパスキーや多要素認証(MFA)の設定を促すことが推奨されます。

SNSアカウント乗っ取りによる連鎖的な被害の構造

▲ SNSアカウント乗っ取りによる連鎖的な被害の構造

ソーシャルログインとシングルサインオン(SSO)の違い:情シス担当者が知っておくべきこと

BtoBのSaaS管理においては、個人のSNSアカウントに依存する仕組みではなく、企業が権限を統制できる企業向けSSOの導入が求められます。

ソーシャルログインとシングルサインオン(SSO)は混同されがちです。どちらも「1回の認証で複数サービスを利用できる」点は共通していますが、目的と「IDの管理主体」が根本的に異なります。

比較項目

ソーシャルログイン

企業向けシングルサインオン(SSO)

主な目的

新規ユーザーの獲得、登録フォームの簡略化

社内システムのセキュリティ強化とIDの統合管理

主な利用シーン

BtoC(ECサイト、一般消費者向けアプリなど)

BtoB(社内SaaS、業務システム、社内ネットワーク)

IDの管理主体

ユーザー個人(個人のSNSアカウントに依存)

企業・情シス部門(IdP:OktaやMicrosoft Entra IDなど)

ソーシャルログインは、主にBtoCにおいて「ユーザー個人」が自身のSNSアカウントを使い、新規登録の手間を省く目的で利用されます。対して企業向けSSOは、BtoBにおいて「企業・情シス部門(IdP)」がIDの管理主体となり、社内システムへのアクセス権限を中央集権的に統制する仕組みです。

従業員が個人のSNSアカウントを使って業務用のSaaSに登録してしまうと、情シス部門がアカウントを把握できないシャドーITの温床となり、退職後も企業データにアクセスできてしまう深刻なセキュリティインシデントに直結します。そのため、BtoB環境においては企業管理のSSOの導入が強く推奨されます。

ソーシャルログインを導入・実装する方法と注意点

導入・実装時は、継続的な保守コストを削減できるIDaaSを活用し、ユーザーに不安を与えないよう必要最小限の情報のみを取得しましょう。

ソーシャルログインをWebサイトに実装するには、主に「各SNSのAPIを利用した独自開発」と「外部のID連携サービス(IDaaS)を活用する方法」の2種類があります。

独自開発は初期費用を抑えられますが、各プラットフォームのAPI仕様変更に都度対応する保守コストが膨大になります。そのため、Auth0やFirebase AuthenticationなどのIDaaSを利用して一括導入し、運用コストを削減するのが一般的です。

実装時にやってはいけないこととして、サービス提供に不要な情報(細かなプロフィールや友人リストなど)まで過剰に取得しようとする設計が挙げられます。これはユーザーに不信感を与え、同意画面での離脱率を悪化させる原因となります。取得する情報は必要最小限に留めることが鉄則です。

導入検討のためのチェックリスト

  • ✅ 自社サービスの対象がBtoC(離脱防止)かBtoB(権限統制)か明確にした

  • ✅ 導入するSNSの特性(LINEのモバイル偏重など)とデメリットを理解した

  • ✅ 従業員の個人SNSアカウントによる業務SaaS登録(シャドーIT)の有無を棚卸しした

  • ✅ IDaaSやSSOを活用し、自社の保守工数を抑えたセキュアな設計を策定した

自社に最適な認証手法と実装方法の判断フロー

▲ 自社に最適な認証手法と実装方法の判断フロー

よくある質問

Q:ソーシャルログインとは何ですか?

A:ソーシャルログインとは、ユーザーが普段から利用しているLINEやGoogleなどのSNSアカウントを用いて、別のWebサイトやアプリに手軽にログインできる認証方法のことです。新たにIDやパスワードを作成・記憶する手間を省くことができます。

Q:SNSログインの仕組みはどのようになっていますか?

A:OAuth 2.0OpenID Connectという国際的に標準化されたプロトコルを用いています。サービス側はユーザーのパスワードを直接受け取るのではなく、SNS側から発行される「アクセストークン」と「IDトークン」を検証して安全に認証を行います。

Q:ソーシャルログインの危険性は何ですか?

A:最大の危険性は、SNSアカウント自体が乗っ取られた場合に、連携しているすべてのWebサービスへ不正ログインされる「連鎖的な被害」のリスクがあることです。また、企業においては個人アカウント利用によるシャドーITの原因にもなります。

Q:Facebookのソーシャルログインと企業向けSSOの違いは何ですか?

A:「Facebookでログイン」は個人のSNSアカウントに依存する一般消費者(BtoC)向けの仕組みです。一方、企業向けSSOは、企業(情シス部門)がIDを中央集権的に管理し、セキュリティポリシーを強制できる企業(BtoB)向けの仕組みである点が大きく異なります。

まとめ

ソーシャルログインは、新規ユーザーの登録ハードルを下げ、カゴ落ちを防ぐうえで効果的なマーケティング施策です。特にLINEログインの普及や、パスキーとの共存による高速かつ安全な認証基盤の構築は、BtoCビジネスの顧客体験向上に直結します。

一方、企業管理者の視点から見ると、個人のSNSアカウントへの依存はシャドーITや情報漏洩のリスクを伴います。BtoBの業務環境では、ソーシャルログインではなく企業管理のシングルサインオン(SSO)によるIDの一元管理が強く推奨されます。自社の要件を整理するところから着手するとよいでしょう。

今すぐ確認すべきアクションチェックリスト

  • ✅ 自社サービスがBtoC/BtoBのどちらに該当するか整理した

  • ✅ 導入候補のSNSプラットフォームの特性とデメリットを確認した

  • ✅ 従業員による個人SNSアカウントでの業務SaaS登録(シャドーIT)の棚卸しを実施した

  • ✅ BtoB環境でのSSO導入、またはBtoCでのIDaaS活用の方針を検討した

  • ✅ ユーザーへのパスキー・多要素認証(MFA)の促進方針を確認した

本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。

監修

Admina Team

情シス業務に関するお役立ち情報をマネーフォワード Adminaが提供します。

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