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WANとは?LANとの違いや最新のSD-WAN・選び方を解説

WANとは?LANとの違いや最新のSD-WAN・選び方を解説

WANとは?LANとの違いや最新のSD-WAN・選び方を解説

WANとは?LANとの違いや最新のSD-WAN・選び方を解説

公開日

本記事では、多拠点展開を進める企業が直面するネットワーク課題を解決するための「WAN」について解説します。WANの基本概念とLANとの違いから始まり、VPN・専用線・SD-WANの仕組みと選び方、2026年最新のSASE・NaaSへの移行トレンド、国内企業の導入事例まで、情シス担当者が実務で今日から使える情報を整理しました。

広域通信網(WAN)とローカルネットワーク(LAN)の違いや、最新トレンドであるSD-WANおよびSASEの仕組みを視覚的に解説するインフォグラフィック。

WAN(広域通信網)とは?知っておくべき「wan 意味」と役割

本記事のポイント:

  • WANは地理的に離れた複数拠点を結ぶ広域通信網であり、同一敷地内を結ぶLANとは通信回線の管理・所有主体が根本的に異なる。

  • 2026年現在はクラウド利用(Microsoft 365、Zoom等)の急増やVPN機器の脆弱性を突いた攻撃の増加により、従来の境界防御から「ゼロトラスト」や「SASE(Secure Access Service Edge)」へWANを再設計する企業が主流。

  • 最新トレンドとして、特定クラウド宛ての通信を各拠点から直接インターネットへ逃がす「ローカルブレイクアウト(LBO)」や、通信事業者の予備回線を借り受ける「ダークファイバ」の導入が注目されている。

WANの基本的な定義

WAN(Wide Area Network)とは、物理的に遠く離れた場所にあるオフィス、店舗、データセンター、あるいはコンピュータ同士を相互に結び、安全かつ効率的にデータをやり取りするための大規模なコンピュータネットワーク(広域通信網)です。「wan 意味」を分かりやすく言えば、国や地域、都市などの地理的な障壁を越えて、拠点間をひとつの仮想的なネットワークとして繋ぐインフラ技術を指します。

現代ビジネスにおけるWANの必要性と役割

企業が複数の拠点を持つようになると、情報共有の迅速化とデータの一元管理が成長の鍵を握ります。例えば、東京の本社から福岡の支社にあるファイルサーバーへ安全にアクセスしたり、全国の店舗の売上データをリアルタイムでデータセンターへ集約したりする際に、WANは不可欠です。社内コミュニケーションを活性化する内線電話やWeb会議、全社一括でのセキュリティポリシー適用など、現代のビジネスはWANなしには成立しない構造になっています。

LANとWANの違いとは?「lan wan 違い」を徹底比較

LANは同一敷地内の局所的な接続を指し、WANは地理的に離れた複数拠点間を結ぶネットワークである。

比較項目

LAN(Local Area Network)

WAN(Wide Area Network)

接続・対象範囲

同一の建物内、フロア内、家庭内(数メートル〜数十メートル)

地理的に離れた複数拠点間、国や地域をまたぐ広域(数キロメートル〜数千キロメートル)

通信速度(目安)

1Gbps〜10Gbps(高速かつ超低遅延)

数Mbps〜1Gbps(契約するサービスや回線の混雑状況に依存)

初期・ランニングコスト

初期費用(機器購入)のみ。月額の回線費用は基本不要

初期費用に加え、通信事業者への月額回線利用料(継続的なコスト)が必要

回線の管理・所有主体

自社(社内の情報システム部門や個人)

通信事業者(キャリア:NTT東日本・西日本、KDDI、ソフトバンク等)

主な接続方法

有線LANケーブル、無線LAN(Wi-Fi)

インターネットVPN、IP-VPN、広域イーサネット、専用線、SD-WAN

主な構成機器

スイッチングハブ、Wi-Fiアクセスポイント、LANケーブル

ルーター、ONU(光回線終端装置)、VPNゲートウェイなど

接続範囲における決定的な違い

LANとWANの違いを決定づける最大の要因は、ネットワークがカバーする地理的な範囲です。LAN(ローカルエリアネットワーク)は自宅や自社ビル内など、自分たちで物理的なケーブルを敷設・管理できる限定的なエリアを指します。これに対して、WAN(ワイドエリアネットワーク)は公道をまたぎ、都市や国を越える超広域をカバーします。当然、自社で数千キロメートルのケーブルを敷くことは不可能なため、通信キャリアが構築した大規模回線の一部を借り受ける形で通信を実現します。

通信速度とランニングコストの比較

通信速度は、一般的にLANの方が高速で安定しています。LAN内であれば1Gbps〜10Gbpsが安価に手に入りますが、WANは利用する通信サービスの帯域や混雑状況によって大きく変動します。また、コスト面でもLANはスイッチやケーブル等の購入費用という「初期投資」が主ですが、WANは通信事業者に毎月支払う「回線利用料」が発生します。高帯域や品質保証(SLA)を求めるほど、ランニングコストは高額になります。

管理主体と運用の違い

LANの管理主体はネットワークを所有する自社(または個人)であり、障害発生時の原因究明や機器交換も自社の責任で行う必要があります。一方、WANは通信キャリアが提供するインフラを利用するため、回線そのものの維持管理は通信キャリアに委ねられます。ただし、拠点に設置するルーターやVPN端末といった自社側設備は自社の管理領域となるため、障害時の責任境界点は契約前に通信キャリアと書面で確認しておくこと。曖昧なままにすると障害発生時の対応が遅れる。

LANとWANの対象範囲や管理主体の違いが一目でわかる比較図

▲ LANとWANの対象範囲や管理主体の違いが一目でわかる比較図

WAN接続で利用される主なサービスの種類と2026年の最新トレンド

WANサービスは通信品質・セキュリティ要件・コストのバランスを考慮して選定する。

1. インターネットVPN

公衆インターネット回線上に仮想の暗号化トンネル(VPN)を構築する、最も安価な接続手法です。導入が容易で低コストな一方、帯域が保証されない「ベストエフォート型」のため、夜間や混雑時間帯に速度低下が起きやすいデメリットがあります。コストを優先する小規模拠点や、リアルタイム性が求められないデータ同期に適しています。

2. IP-VPN

通信事業者が提供する閉域網(プライベートIPネットワーク)を経由して拠点間を接続するサービスです。インターネットとは物理的に切り離されているため、盗聴や不正アクセスのリスクが極めて低く、高品質な帯域が保証されます。機密情報を取り扱う拠点や、安定稼働が求められる基幹システムへの接続に広く採用されています。

3. 広域イーサネット

IP-VPNと同じく通信事業者の閉域網を使用しますが、L2(データリンク層)レベルでの接続を可能にするため、IP以外の通信プロトコルも利用できるなど自由度の高い設計が特徴です。自社内で高度なルーティングを制御したい大企業や、独自のネットワーク要件を持つマルチシステム運用企業に適しています。

4. 専用線

特定の2拠点間を物理的に1本の専用回線でダイレクトに直結する、究極にセキュアで高帯域なオーダーメイド回線です。遅延が一切許されない金融機関の基幹システムや、大容量データの常時同期が求められる主要データセンター間などで利用されます。コストは非常に高額になります。

5. 【最新トレンド】SD-WANとローカルブレイクアウトの仕組み

物理的な回線網の上にソフトウェア制御による仮想ネットワークを構築する技術の最新進化系が「SD-WAN」です。SD-WANの代表的な機能として注目されているのが「ローカルブレイクアウト(インターネットブレイクアウト)」です。従来のWANでは、すべての通信を一度本社やデータセンターに集約してからインターネットに出ていたため、Microsoft 365やZoom、YouTubeなどのトラフィックが本社回線のボトルネックとなっていました。SD-WANを導入することで、これら特定のクラウド通信のみ各拠点から直接インターネットへ逃がし(ブレイクアウト)、回線の遅延を根本的に解消できます。

6. 【最新トレンド】NaaS(Network as a Service)の台頭と市場予測

ネットワーク機能をハードウェアとして自社購入するのではなく、必要な分だけサブスクリプション型でクラウドのように利用・管理する「NaaS(Network as a Service)」の市場が急拡大しています。日本国内におけるNaaS市場規模は、2025年の18億米ドル(約2,800億円)から2034年には183億米ドル(年間平均成長率29.12%)にまで爆発的に成長すると予測されています(IMARC Group調査、2025年)。初期投資を抑え、ネットワークの増減に柔軟に対応できるため、変化の激しいビジネス環境に最適です。

7. 「ポストISDN」対応と「ダークファイバ」の特定拠点間活用

2024年1月にNTTの「INSネット(ディジタル通信モード)」がサービスを終了しました。これにより、多くのレガシーなWAN環境がブロードバンド回線+インターネットVPN、もしくはSD-WANへ完全移行され、ポストISDN時代の本格運用が始まっています。また、超広帯域・超低遅延を極限まで求めるデータセンター間接続において、通信事業者が敷設したものの未使用の光ファイバーを自社専用に借り受ける「ダークファイバ」の活用が活発化しています。パブリッククラウドの利用増大やAIデータセンター需要の急増を背景に、国内のイーサネット専用線市場規模は2024年の714億円から2029年には858億円規模に成長すると予測されています(IDC Japan調査)。

WANの仕組みと通信を支える主要構成機器

WANは通信事業者の大規模な回線網と各拠点に設置する専用機器を連携させて構築する。

通信事業者(キャリア)が提供する物理インフラの役割

WANの基盤を支えているのは、光ファイバーケーブルを日本全国や海底ケーブル経由で世界中に張り巡らせている通信事業者です。利用企業は、これら事業者の保有するバックボーン回線を論理的に区切られた「閉域網」や仮想的な暗号化技術を駆使して「間借り」することで、自社専用のセキュアな広域通信網を確立しています。

WANを構成する主要なネットワーク機器(ルーター、ONU、L3スイッチ)

安全な拠点間接続には、各拠点側にも適切なITインフラ機器が必要です。社内LANのデータを適切なWAN回線へとルーティングする「ルーター」、光信号を電気信号に変換する「ONU(光回線終端装置)」、そして各拠点のデバイスを集約し適切なVLAN設計を行う「L3/L2スイッチ」が連携して初めてWAN通信が可能になります。

固定回線を補完・代替する「ワイヤレスWAN(5G/LTE)」とBCP対策

有線の光ファイバー回線だけでなく、5GやLTEといったモバイル回線をメインまたはバックアップ用WANとして利用する「ワイヤレスWAN」が注目を集めています。光回線の開通工事を待たずに即座に開通できるため、仮設事務所、工事現場、ポップアップ店舗の早期立ち上げに極めて有効です。さらに、災害時に有線回線が物理的に断線した際、即座に無線通信へ切り替える自動フォールバック経路としてのBCP対策としても非常に優れた性能を発揮します。

社内LANの機器から通信事業者の網を経由して遠隔地を繋ぐWANの全体構成図

▲ 社内LANの機器から通信事業者の網を経由して遠隔地を繋ぐWANの全体構成図

【国内事例】企業におけるWAN導入・刷新の成功事例

実際の国内企業におけるWAN刷新事例は、自社の課題に対する最適なソリューション選定の強力な判断材料となる。

事例①:RIZAPテクノロジーズ(chocoZAP:店舗急拡大への対応)

  • 業種・規模:ヘルスケア・フィットネス(全国約1,900店舗展開 ※2026年3月時点)

  • 導入時期:2023年〜2024年

  • 課題➔施策➔成果:わずか数年で千数百店規模に急拡大するなか、現地に専門のITエンジニアを都度派遣してネットワーク設定を行う時間と工数が全く足りていませんでした。そこでIIJのSD-WANソリューション「IIJ Omnibusサービス」を採用。機器を店舗に郵送してコンセントを挿すだけで、自動的にクラウドから設定情報が同期される「ゼロタッチプロビジョニング」を実現しました。これにより現地作業をゼロにし、セキュアな店舗ネットワークの迅速な大量展開に成功しました。

事例②:マルコメ株式会社(テレワーク時の回線遅延解消)

  • 業種・規模:食品製造・老舗味噌メーカー(全国33拠点、従業員数約450名)

  • 導入時期:2021年〜2022年

  • 課題➔施策➔成果:テレワークの急拡大により社外からの通信やWeb会議トラフィックが本社に集中。インターネットゲートウェイの帯域が限界を迎え、基幹システムへの通信に深刻な遅延が発生していました。解決のためにNTT東日本の「Managed SD-WAN」を全国33拠点に導入。Microsoft 365など特定のクラウド通信を本社を介さず各拠点から直接インターネットへ逃がす「ローカルブレイクアウト」を適用した結果、通信ボトルネックを根本から解消し、業務生産性を大幅に向上させました。

事例③:株式会社 虎屋(災害時も安心なBCP体制構築)

  • 業種・規模:和菓子製造・販売(多店舗展開、老舗)

  • 導入時期:2022年

  • 課題➔施策➔成果:既存の拠点間VPNで使用していたネットワーク機器のサポート終了に伴う移行と、災害時のネットワーク切断に備えるBCP(事業継続計画)対策が急務でした。そこでNTTPCの「Master’sONE CloudWAN® セキュアパッケージ」を採用。導入時のゼロタッチ設定により移行時の現地作業やシステム停止を最小限に抑制。さらに、万が一の震災や主要回線遮断が発生した際も、即座に予備回線へ迂回できる自動経路切り替え体制を構築し、店舗運営の継続性を確立しました。

WAN運用における「よくある3大失敗パターン」と企業規模別の対策

WANの導入・更改においては、コストや利便性のみを優先せず、セキュリティと運用体制のバランスを考慮した設計が不可欠である。

失敗パターン①:ローカルブレイクアウト(LBO)導入時の「セキュリティの穴」

SD-WANを導入し、特定のクラウド通信を各拠点から直接インターネットに接続(ローカルブレイクアウト)した結果、本社に設置していた強固なファイアウォールを通信が迂回することになり、拠点端末がランサムウェアに感染。そこから社内LAN全体へ脅威が拡散してしまうケースです。
【対策】LBOを行う場合は、拠点側のファイアウォール機能に依存せず、クラウド上で統合監視できる「SASE(Secure Access Service Edge)」や「SSE」の概念を取り入れたセキュリティ連携を必ず併せて導入してください。

失敗パターン②:コスト優先の「インターネットVPN一本化」による重要業務の停止

ランニングコスト削減のため、高価なIP-VPN(閉域網)を解約し、安価な公衆インターネット回線を用いた「インターネットVPN」へ全面刷新。しかし夜間やトラフィック輻輳時に通信帯域が極端に低下し、本社の会計システムや生産管理システムにアクセスできず、出荷・受注業務が完全にストップしてしまったケースです。
【対策】止めてはならない最重要のデータ通信や音声通信には「IP-VPN」や「広域イーサネット(一部帯域確保型)」を使用し、通常のWebブラウジング等はインターネット回線へ逃がす「ハイブリッド構成」を採用するか、SD-WANの動的経路制御を組み合わせて優先度を設定すべきです。

失敗パターン③:自社運用(インハウス)にこだわりすぎた「運用負荷のパンク」

SD-WANやSASEを導入し、柔軟な運用体制を内製(インハウス)化しようとしたものの、社内の専門IT人材が不足。拠点の追加設定や障害発生時の切り分け、ポリシー変更の管理が追いつかなくなり、情シス担当者が過度なマルチタスクでパンクしてしまうケースです。
【対策】十分なインハウス体制が作れない場合は、無理に自社運用せず、通信キャリアやSIerが24時間365日の監視・保守を提供する「マネージドWANサービス」や「NaaS」を利用し、インハウス体制が2名未満なら、最初からマネージドサービス前提で設計した方が現実的です。

企業規模別(従業員数)の最適なネットワーク設計ガイド

  • 50名未満の規模:導入・運用の手軽さを最優先し、回線管理コストのかからない「インターネットVPN」とクラウド型のシンプルなマネージドセキュリティの組み合わせが最適です。

  • 50〜300名の中規模:拠点数や通信量の増加に伴い、本社の回線がパンクしやすくなります。NTT等の提供する「Managed SD-WAN」を採用し、主要クラウドのみローカルブレイクアウトさせる構成がコストパフォーマンスに優れています。

  • 300名超の大規模:グローバル展開やハイブリッドワークをフル支援するには、SD-WAN単独では不十分です。セキュリティには一元管理が可能な「SASE / ゼロトラスト・アーキテクチャ」を組み合わせた「ハイブリッドSASE」が、このクラスの企業では事実上の業界標準になりつつあります。

自社に最適なWANの選定プロセスとチェックリスト

企業の規模、クラウドの利用状況、セキュリティポリシーを基準に最適なWAN環境を決定する。

【テキスト版】自社WANの選定フロー・分岐図

  • STEP 1:クラウド利用(Microsoft 365、Zoom等)が業務の主流か?

    • ➔ YESであれば:SD-WAN機能(ローカルブレイクアウト)が必須要件になります。STEP 2へ。

    • ➔ NOであれば:安定した閉域網「IP-VPN」または「広域イーサネット」を中心に検討。

  • STEP 2:自社に専任のネットワーク管理エンジニアが2名以上いるか?

    • ➔ YESであれば:自社でポリシーを迅速に変更できるインハウスの「SD-WAN + SASE」の自社構築・運用。

    • ➔ NOであれば:キャリア等が設定・障害対応をすべて一元代行する「マネージドWANサービス(またはNaaS)」を選択。

  • STEP 3:特定拠点間に数Gbpsレベルの超大容量・超低遅延通信が必要か?

    • ➔ YES(データセンター間や基幹工場間)であれば:予備回線をフル活用する「ダークファイバ専用線」の調達を検討。

    • ➔ NO(一般のオフィス・店舗展開など)であれば:通常の「光回線 + SD-WAN」のハイブリッド構成。

自社WAN選定チェックリスト

□ 自社の全拠点における実効通信速度(トラフィックのピーク帯域)を把握しているか
□ クラウドサービスへのトラフィックが全体の何割を占めているか定量評価できているか
□ 万が一の主回線切断時に備え、5Gモバイル回線などの「ワイヤレスWAN」を用いた冗長化設計が組まれているか
□ 2024年のISDN終了に伴う「ポストISDN」移行の遅れや、レガシーネットワーク機器のサポート切れ放置はないか

自社の体制や業務ニーズに最適なWAN環境を特定する選定フロー図

▲ 自社の体制や業務ニーズに最適なWAN環境を特定する選定フロー図

よくある質問(FAQ)

WANに関する代表的な質問と回答をまとめました。

Q:WANとLANの最大の違いは何ですか?

A:最大の違いはカバーする「地理的範囲」と「回線の管理・所有主体」にあります。LANは自宅や一オフィスビル内など同一敷地内の限定的なネットワークで自社管理できますが、WANは数キロ〜数千キロにおよぶ遠隔拠点間を繋ぐネットワークであり、通信キャリアから回線を借り受けて利用します。

Q:SD-WANと従来のWANの違いは何ですか?

A:従来のWANは物理的な回線ごとに固定の設定が必要で変更が困難でしたが、SD-WANはソフトウェアを用いてネットワークを一元制御・仮想化します。これにより、特定の通信を直接インターネットへ逃がすローカルブレイクアウトや、通信状況に応じた複数回線の自動選択などが柔軟に行えるようになります。

Q:WAN構築におけるローカルブレイクアウト(LBO)とは何ですか?

A:Microsoft 365やZoom、Web会議などの特定のクラウド通信について、データセンターや本社の回線を経由せず、各拠点から直接インターネットに接続させる仕組みのことです。これにより本社ゲートウェイの通信渋滞(ボトルネック)を防ぎ、全社的な通信遅延を劇的に改善します。

まとめ

本記事では、WAN(広域通信網)の基本概念からLANとの決定的な違い、2026年現在の最新トレンドであるSD-WAN、SASE、NaaSへの移行、そして具体的な国内企業の導入事例までを解説しました。クラウド移行が進む今、従来のVPN一本化では帯域もセキュリティも限界が来ます。まず自社のクラウドトラフィック比率を数値で把握するところから始めてください。

✅ 明日からできるアクション

  • ✅ 全拠点のトラフィックピーク帯域を計測・記録する

  • ✅ Microsoft 365・Zoom等クラウドトラフィックの全体比率を算出する

  • ✅ 主回線断時のフォールバック経路(5G/LTE等)が存在するか確認する

  • ✅ レガシー機器のサポート期限・ISDN移行残件がないか棚卸しする

  • ✅ 社内ネットワーク担当者数を確認し、マネージドサービス活用の要否を判断する

本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。

監修

Admina Team

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