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【2026年】電子契約システム比較15選!失敗しない選び方

【2026年】電子契約システム比較15選!失敗しない選び方

【2026年】電子契約システム比較15選!失敗しない選び方

【2026年】電子契約システム比較15選!失敗しない選び方

公開日

国内企業の電子契約利用率は80%を突破し、完全に定着・成熟期へ入りました。本記事では、国内で実績を誇る電子契約システム15選の機能や費用を徹底比較し、自社の規模に最適なシステムを失敗なく選ぶためのフローを解説します。

電子契約システムの導入を成功させるために、雇用契約や秘密保持契約からスモールスタートして業務のペーパーレス化とワークフロー構築を進める手順と、最適なシステム選定のポイントを解説するインフォグラフィック。

電子契約システムとは

電子契約システムとは、従来の紙と印鑑による契約手続きを、電子署名やタイムスタンプを付与したPDFなどの電子データに置き換え、インターネット上で契約締結を可能にするクラウドサービスを指します。高水準の情報セキュリティ対策を確保しながら、迅速な意思決定を支援します。

一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)とITRが発表した「企業IT利活用動向調査2026」によると、日本国内企業の電子契約利用率は80.2%を記録しました(JIPDEC公式サイト)。これは前年の普及期から一歩進み、すでに全社的な定着と契約管理の高度化を競う「成熟期」に移行したことを示しています。

2025~2026年現在、電子帳簿保存法(電帳法)の猶予期間は終了し、完全義務化が定着しています。電子契約で取り交わしたデータは電子的保存(検索機能の確保、訂正削除防止規程の整備など)が必須となっており、システムの適法性が強く問われる時代となっています。さらに、2025年10月施行の改正公証人法により公正証書の作成手続きのデジタル化・リモート化が推進され、2026年3月にはデジタル庁が電子署名における旧姓使用の取扱いを明確化(デジタル庁発表)するなど、電子契約システム選定に影響する法的インフラ整備もより細部まで進んでいます。

電子契約システムの仕組みと2つの署名方式

電子契約の基本的なワークフローは、まず利用者が契約書(PDF等)をシステムへアップロードし、相手先のメールアドレスを設定して送信します。取引先は届いたURLからブラウザ上で内容を確認し、合意ボタンをクリックするだけで、暗号化技術を用いた電子署名とタイムスタンプが即座に付与されて契約が締結されます。

電子契約における信頼性の根拠には、「事業者(立会人)型」と「当事者型」の2つの署名方式が存在します。

  • 事業者(立会人)型(メール認証):システムベンダーが第三者(立会人)として署名を付与する方式。取引先はアカウント不要でメールから即座に合意できるため、手軽さに優れます。

  • 当事者型(電子証明書):認証局が発行する「電子証明書」を用いて、契約当事者本人が直接署名を付与する方式。極めて高い信頼性と証拠力を持ちますが、事前に各自で証明書の発行や登録が必要となり、相手方へ一定の負担がかかります。

現在、国内の電子契約利用企業のうち、85.2%が「電子署名あり(信頼性を確保)」のサービスを採用しており、さらに「事業者型と当事者型を併用している」企業の割合が37.3%に達しています(ITR調査より)。NDA(秘密保持契約)などは手軽な事業者型、数億円規模の工事請負契約や金融取引には当事者型を割り当てる、といったハイブリッド運用が標準的です。

また、実務上の例外対応として「自社のみ電子署名(片側署名)」という手法も注目されています。これは取引先の電子契約に対する合意がどうしても得られない場合、自社のみがシステム上で署名・送信し、取引先にはメールでの電磁的合意(または合意を証明する書面の受領)で済ませる運用です。取引先の負担を実質ゼロにしながら、自社側の電子保存要件をクリアできる実務的な対処法として、現場での活用が広がっています。

事業者(立会人)型と当事者型における署名方式の比較

▲ 事業者(立会人)型と当事者型における署名方式の比較

電子契約システムの市場規模とコスト削減効果

ITRの市場調査データ(ITR公式サイト)によると、国内の電子契約サービス市場規模は2024年度に295億円(前年度比20.7%増)を記録し、2025年度も前年比22.0%増と高い成長率を維持。CAGR(年間平均成長率)11.3%で2029年度には500億円を突破する見通しです。

この急成長を支えているのが、導入による明確な「コスト削減」と「リードタイム短縮」のメリットです。

  • 印紙税の完全削減:紙の契約書に貼付が必要だった収入印紙(契約金額により数千円〜数万円)が、電子契約では課税文書を発行しないため0円(非課税)になります(国税庁:電子契約と印紙税)。

  • リードタイムの劇的な短縮:紙の契約書で発生していた「印刷・製本、押印、封入、郵送、相手方による捺印、返送の回収」というプロセスがまるごと省略でき、平均1〜2週間かかっていた契約リードタイムが、最短10分〜2日以内へと大幅に短縮されます。

  • 管理コストの低減:実物のファイリングや倉庫への保管費用、探索にかかる人件費がカットされます。

紙の契約と電子契約における締結プロセスの比較

▲ 紙の契約と電子契約における締結プロセスの比較

電子契約システム導入のデメリットとよくある失敗パターン

とはいえ、いきなり全社展開すると現場が混乱することも少なくありません。よくある失敗パターンを3つご紹介します。

失敗パターン1:いきなり全社・全契約を電子化しようとして現場が頓挫する

【対策】現場の運用変更に対する反発を防ぐため、まずは「秘密保持契約(NDA)」や「社内向けの雇用契約書」など、簡易的で社内または理解のある取引先に絞った「スモールスタート」から実施します。運用の成功体験を積んでから、徐々に他の取引先へ広げていくのが鉄則です。

失敗パターン2:法律で「電子化が禁止・制限されている契約書」を送信してしまう

【対策】デジタル改革関連法によりほぼ全ての契約が電子化可能になりましたが、「公正証書による作成が義務付けられている契約(事業用定期借地契約など)」については注意が必要です。これらの契約は民間の電子契約システム単独での電子化はできませんが、2025年10月施行の改正公証人法により、公証役場の手続きを経て電子データ(電子公正証書)としての作成が可能になりました。民間システムだけで完結しようとするとトラブルになるため、システム選定時にはベンダーの法務サポート体制と、テンプレート管理機能による法令違反防止策が整っているかを確認しましょう。

失敗パターン3:導入がゴールになってしまい、ルール不足で「紙と電子が混在」して管理が形骸化する

【対策】システムを稼働させる前に、自社で「どの種類の契約書を電子化するのか」「社内での承認・送信ルート(ワークフロー)はどうするか」を定めた「電子契約利用規程」を必ず策定し、契約管理の責任者を明確に決めておきます。ルールなき導入は、かえって管理の煩雑化を招きます。

電子契約システムの選び方と企業規模別選定フロー

電子契約システムを選定する際は、単に知名度だけで選ぶのではなく、自社の「企業規模」と「周辺システムとの連携性」を基準に製品を絞り込むことが現実的です。以下に、読後すぐ使える判断指標としての企業規模別選定フローを提示します。

【読後すぐ使える】企業規模別の判断基準

従業員規模

重視すべきポイント

推奨される機能

50名未満

コスト抑制と手軽なスモールスタート

初期費用無料、アカウント作成不要、テンプレート機能

50〜300名

社内承認の厳格化と業務効率化

社内ワークフロー(稟議)機能、他システムとの簡易連携(API)

300名超(大企業)

セキュリティ、ガバナンス、自動化

SSO(シングルサインオン)、IPアドレス制限、SFA/CRM・ERP連携

特に50名以上の企業では、単体システムとしての利用ではなく、自社がすでに利用している社内稟議システムや、SFA/CRM(Salesforce、kintoneなど)との「API連携」が重要視されます。「稟議が承認されたら自動で電子契約書が送信される」「顧客管理画面から1クリックで契約締結まで進む」といった連携環境が、二重入力を防ぎ業務効率を大きく高めます。

企業の規模別で見る最適な電子契約システムの選定フロー

▲ 企業の規模別で見る最適な電子契約システムの選定フロー

主要電子契約システム15選の徹底比較

セキュリティ要件と取引先の操作負荷は、どちらも無視できない重要な選定基準です。以下の比較表で自社の条件に合うものをご確認ください。

ここでは、国内で実績を誇る電子契約システム15選の比較表と、それぞれの詳細な特徴、導入実績を紹介します。

電子契約システム15選の比較一覧表

システム名

主な機能

料金目安(月額)

対象規模

導入期間

クラウドサイン

テンプレート、一括送信、AI契約書管理、二要素認証

10,000円〜

全規模(個人〜大企業)

最短即日

電子印鑑GMOサイン

事業者署名型、当事者型、手書き署名、各種API連携

8,800円〜

全規模(自治体導入実績多数)

最短即日

CONTRACTHUB@absonne

受発注連携、コンプライアンス監査、進捗管理

要問合せ(中堅・大企業向け)

中堅〜大企業

1ヶ月〜

ContractS CLM

契約作成、レビュー、承認、更新、外部サービス連携

要問合せ

中堅〜大企業

数週間〜

freeeサイン

電子サイン/署名、作成〜保管、契約相手サポート

4,980円〜

中小企業・個人事業主

最短即日

マネーフォワード クラウド契約

契約〜保管の一元化、ワークフロー、他社契約書管理

要問合せ

全規模

最短数日

WAN-Sign

アクセス制限、紙・電子一元管理、スキャン代行

10,000円〜(累計10件まで無料)

全規模(金融・官公庁多数)

数日〜

BtoBプラットフォーム 契約書

企業間受発注一元管理、過去契約一括登録、各種帳票連携

10,000円〜

中小〜大企業

数日〜

Contract One

紙の製本・発送代行、押印代行、データ化一元管理

要問合せ

全規模(特に紙が多い企業)

数週間〜

invoiceAgent

AI OCR紙読み取り、自動仕分け、帳票連携、多言語

要問合せ

中堅〜大企業

数週間〜

契約大臣

事業者署名、テンプレート、電帳法準拠保管、複数者契約

2,020円〜

中小企業・個人事業主

最短即日

Shachihata Cloud

電子印鑑、ファイル共有、グループウェア、タイムカード

110円/ID〜

中小企業〜中堅企業

最短即日

ベクターサイン(旧:みんなの電子署名)

月額基本無料、送信無制限、ワークフロー、電帳法対応

無料(2年目以降保管料発生)

中小企業・個人事業主

最短即日

DocuSign

グローバル対応(44言語)、350種以上のAPI連携

1,100円〜(パーソナル)/2,800円〜(スタンダード)

大企業、グローバル企業

最短数日

Adobe Acrobat Sign

PDF編集連携、一斉送信、モバイル署名、多言語(34言語)

1,518円〜(1ユーザー)

全規模(MS365連携等)

最短数日

1. クラウドサイン

機能:テンプレート管理、一括作成送信、AI契約書管理、二要素認証、IP制限、SSO

料金目安:月額10,000円〜(別途送信料200円/件)

対象規模:個人事業主から大企業まで全規模に対応

強み:国内トップクラスの圧倒的な知名度。導入実績250万社以上を誇り、取引先への浸透が非常にスムーズです。

弱み:件数ごとの送信費用が固定で発生するため、大量の契約を送信する場合はコストが膨らむ傾向があります。

国内企業導入事例:ソフトバンク株式会社

  • 業種・規模:情報通信業・10,000名以上

  • 導入時期:2020年

  • 課題:テレワーク推進期、紙と印鑑による契約書の回収に最低5営業日を要し、意思決定の足枷となっていた。

  • 施策:「クラウドサイン」を全社標準インフラとして採用し、社内規程の改定と併せて一気通貫で電子化。

  • 成果:契約書の回収期間が平均5営業日から「ほぼ1営業日」に大幅短縮。原本の回収や保管、印刷、郵送にかかるアナログ業務とコストが100%削減されました。

2. 電子印鑑GMOサイン

機能:立会人型と当事者型のハイブリッド署名、Salesforce/kintone連携、手書き署名

料金目安:月額8,800円(送信料:立会人型100円/件、当事者型300円/件)

対象規模:自治体、中小企業から大企業まで幅広く対応

強み:送信単価が100円/件と安価。かつ、手書きサインや自社電子証明書発行など、現場の運用に応じたカスタマイズ性が高い。

弱み:機能が非常に多いため、管理者が設定や権限構築を理解するまでにやや時間がかかる場合があります。

国内企業導入事例:日本セーフティー株式会社

  • 業種・規模:家賃債務保証サービス・従業員500名以上

  • 導入時期:2021年

  • 課題:年間数十万件におよぶ大量の契約書を発行しており、郵送によるリードタイム(数週間〜1ヶ月)と莫大な郵送コストが問題だった。

  • 施策:「GMOサイン」を導入し、顧客がスマートフォンからその場で手書き署名して締結できるフローを構築。

  • 成果:契約発行から締結完了まで最短10分、最長でも数日以内に激減。契約リードタイムを最大95%削減し、紙に関わるコストを劇的に圧縮しました。

国内自治体導入事例:大阪府および府内自治体(共同調達)

  • 業種・規模:地方自治体・43自治体共同調達

  • 導入時期:2024〜2025年

  • 課題:建設工事図面などの大容量ファイル添付が必要であり、セキュリティ要件と容量制限を両立するサービスが求められていた。

  • 施策:大阪府による共同調達で「GMOサイン」を一括導入。2025年5月時点で大阪府内43自治体のうち67%超(29自治体)が導入を完了。

  • 成果:大容量データのセキュアなやり取りを実現。自治体のデジタル化を大きく加速させています。

3. CONTRACTHUB@absonne

機能:受発注システム自動連携、電子帳簿保存法対応、多種法令適合、長期保管

料金目安:要問合せ(初期構築費用+月額利用料)

対象規模:中堅・大企業向け

強み:2013年から提供されている業界屈指のパイオニア。ERPや自社受発注システムとの高度なカスタマイズ連携が可能で、コンプライアンス要件に厳しい業界に向く。

弱み:初期導入の設計期間が長く、スモールスタートや即日導入には不向きです。

4. ContractS CLM

機能:契約書作成・編集、法務部レビュー、承認、締結(他社システム連携)、更新、ステータス一元管理

料金目安:要問合せ

対象規模:中堅〜大企業、法務専任部門がある企業

強み:契約の「締結」だけでなく、事前の作成から法務相談、締結後の期限管理までをシームレスにつなぐ「CLM(契約ライフサイクル管理)」に特化。

弱み:単に「サインを電子化したいだけ」というシンプルなニーズには機能が過剰になります。

5. freeeサイン

機能:契約作成〜管理、電子サイン/電子署名選択、契約相手への24時間オンラインサポート

料金目安:月額4,980円〜

対象規模:中小企業、スタートアップ、個人事業主

強み:非常にシンプルで視覚的に理解しやすいUI。受信する取引先向けにも丁寧なテクニカルサポートが用意されているため、ITリテラシーを問わずに導入しやすい。

弱み:大規模なワークフロー連携や、高度なカスタマイズAPIの実装範囲に一部制限があります。

6. マネーフォワード クラウド契約

機能:契約の申請・承認、他社サービスの契約書インポート一元管理、ワークフロー証跡、送信料・保管料無料

料金目安:マネーフォワード クラウドの基本料金プラン(要問合せ)

対象規模:中小〜大企業(マネーフォワードERP導入企業に最適)

強み:マネーフォワードの他サービス(会計、経費など)と統合でき、送信料や保管料が0円(追加費用なし)で利用できるためコスパに優れる。

弱み:契約書単体でのプラン構築より、統合パッケージとしての導入検討が中心となるため、見積りが複雑になる場合があります。

7. WAN-Sign

機能:アクセス制限、IP制限、紙契約書のスキャン代行・倉庫保管、GMO共同開発セキュリティ

料金目安:月額10,000円〜(累計10件までお試し無料プランあり)

対象規模:全規模、特に金融、製薬、官公庁など高セキュリティを求める企業

強み:自社で保有する「紙の過去契約書」のスキャン・電子化代行と、原本の物理倉庫保管をWAN-Sign上で一元管理できる点。信頼の国内データセンター運用。

弱み:紙の管理が一切不要で、完全デジタルスタートを目指す企業にとっては、一部のオプション機能を持て余します。

8. BtoBプラットフォーム 契約書

機能:取引先への契約送信・承認、見積・受発注連携、過去の契約一括インポート機能

料金目安:月額10,000円〜(フリープランあり)

対象規模:中小〜大企業、特に卸・外食・小売・製造業

強み:インフォマートが運営する「BtoBプラットフォーム」シリーズ全体との強固な連携。見積から受発注、請求まで同一プラットフォームで一本化できます。

弱み:プラットフォーム独自の仕様が強いため、他社のSFA/CRMやERPと高度に連携させたい場合は、開発の調整が必要です。

9. Contract One

機能:紙の契約書の製本・押印・発送の完全代行、受信した紙契約書のスキャンデータ化、横断検索

料金目安:要問合せ

対象規模:中堅〜大企業(ハイブリッド環境の企業)

強み:Sansan提供の強みを活かし、「どうしても相手方が紙で送ってくる契約書」を完全に代行してクラウド上で一元化する、実務に超特化した機能。

弱み:全社ですべての契約書が最初から100%電子データ化されている組織にとっては、郵送・押印代行の付加価値が活きません。

10. invoiceAgent

機能:AI OCRによる高精度データ化、帳票自動仕分け、電子保存(電帳法準拠)、多言語(24言語)

料金目安:要問合せ

対象規模:中堅〜大企業

強み:高度なAI OCRエンジンを備え、取引先から送られてくる多種多様なフォーマットの請求書や契約書を正確に読み取り、システムへ仕分けして自動保存できます。

弱み:導入にあたり、OCRの仕分けルール設定やデータ連携の設計が必要となり、稼働までに初期工数がかかります。

11. 契約大臣

機能:事業者署名、契約テンプレート、電帳法対応保管、複数者間契約

料金目安:月額2,020円〜(送信件数10件まで)

対象規模:個人事業主、中小企業、小規模オフィス

強み:圧倒的なコストパフォーマンス。月額2,020円から利用でき、日常的に必要な雇用契約書やNDAのひな形が標準装備されているため、すぐに運用開始可能。

弱み:大企業向けのシングルサインオン(SSO)や高度なIPアクセス制限、自社ワークフローの詳細なカスタマイズには対応していません。

12. Shachihata Cloud

機能:電子印鑑(シヤチハタ純正印影)、回覧ワークフロー、ファイル共有、グループウェア連携

料金目安:1ユーザー月額110円〜(エンタープライズは月額550円/ユーザー)

対象規模:中小〜中堅企業、既存の「ハンコ文化」を残したい企業

強み:シヤチハタならではの、画面上に本物そっくりの「印影」を捺印するUI。社内の回覧・稟議文化を崩さずに電子契約へ移行できます。

弱み:グローバル契約や厳密な「当事者型(電子証明書)」の活用を標準としたい場合には、ややターゲットが異なります。

13. ベクターサイン(旧:みんなの電子署名)

機能:送信数・ユーザー数無制限、基本機能無料、電子署名、ワークフロー、タイムスタンプ

料金目安:月額基本料金0円(1年以上保管する場合のみ1文書あたり月額10円)

対象規模:個人事業主、中小企業、まずタダで始めたい企業

強み:初期費用、月額料金、送信料がすべて「完全無料」でスタートできる点。機能制限も少なく、実用的なワークフロー機能まで搭載されています。

弱み:保管文書が2年目以降に自動課金されるため、数万件の超大量文書を永久保管する場合は、トータルコストのシミュレーションが必要です。

14. DocuSign

機能:グローバル署名(44言語対応)、350種以上のシステム連携、米国規格最高水準セキュリティ

料金目安:パーソナルプラン月額1,100円〜、スタンダードプラン月額2,800円〜(大企業向けプランは個別見積)

対象規模:グローバル企業、中堅〜大企業

強み:世界180カ国以上、100万社以上で導入されている世界標準システム。海外の取引先と安心して「電子署名」を用いた適法な契約を結ぶことができます。

弱み:日本のドメスティックな法改正や、国内独自の商慣習(特殊な自治体連携など)へのきめ細かな対応は、国内専用製品に一歩譲る場合があります。

国内企業導入事例:三井物産株式会社

  • 業種・規模:総合商社・世界規模数万名

  • 導入時期:2020年

  • 課題:世界中の多様な取引先に対して、極めて高度なセキュリティと各国の法的適格性を満たすグローバル標準の署名インフラが求められていた。

  • 施策:「DocuSign eSignature」を採用し、全社の基幹契約署名システムとして標準化。

  • 成果:国ごとに異なる契約要件をクリアしながら、本社と世界各国の海外拠点を結ぶ大規模なペーパーレス化を達成。契約完了スピードが劇的に加速しました。

15. Adobe Acrobat Sign

機能:Acrobat PDF内蔵署名、Microsoft 365標準連携、34言語、モバイル対応

料金目安:1ユーザー月額1,518円〜

対象規模:小規模オフィスから大企業まで全規模

強み:WordやPowerPointから直接、またはAcrobat PDFの編集画面から1クリックでシームレスに署名を送信可能。Microsoft製品との抜群の親和性を誇ります。

弱み:日本国内独自の「紙の原本をスキャン代行する」ようなローカル運用サポートはありません。

よくある質問

Q:事業者(立会人)型と当事者型はどのように併用すべきですか?

A:基本的には、業務委託契約やNDA、雇用契約書などの日常的かつ大量に発生する契約には、相手方のアカウント登録が不要でスムーズに締結できる「事業者型」を採用します。一方で、数億円規模の建設工事請負契約、重要な融資取引、またはコンプライアンス上厳格な署名が義務付けられている契約には、あらかじめ電子証明書を登録した「当事者型」を割り当てる、という使い分けが現場で広く定着しています。

Q:電子契約でバックデート(契約締結日の遡及)をすることは可能ですか?

A:システム上、実際に電子署名やタイムスタンプを付与した「物理的な日時」を偽装・改ざんすることは不可能です。しかし、実務上は契約書の本文内に「本契約の効力は〇月〇日(過去の日付)より遡及して適用する」旨を明記した「遡及適用条項」を記載することで、法律上・税務上も問題なく過去に遡った内容で適用させることができます。

Q:取引先にもシステムのアカウント作成や費用負担は発生しますか?

A:いいえ。クラウドサインやGMOサインなど、ほとんどの代表的な電子契約システム(事業者型)において、契約書を受信する側(取引先)はアカウントを作成する必要はなく、費用も一切かかりません。取引先に届いたメールのURLをクリックしてブラウザ上で合意するだけで完了します。この点を事前に説明できる案内資料やメールテンプレートを自社で用意しておくと、合意形成が非常に円滑になります。

Q:電子契約のデータはどのくらいの期間保存すべきですか?

A:電子取引データの保存期間は、法人税法上の帳簿書類の保存期間に準じて原則7年間(欠損金がある事業年度は10年間)とされています(国税庁公式サイト)。電帳法の要件(検索機能の確保・訂正削除防止規程の整備など)を満たした形で保存することが必要です。各電子契約システムの保管プランが自社の保存期間要件をカバーしているか、契約前に必ず確認しましょう。

Q:法律上で電子化が禁止、または制限されている契約書には何がありますか?

A:デジタル改革関連法により、ほぼすべての契約が電子化可能となりました。ただし、「公正証書による作成が法律で義務付けられている契約書(例:事業用定期借地契約)」については、民間の電子契約システム単独での電子化はできません。なお、2025年10月施行の改正公証人法により、公証役場の手続きを経て電子データ(電子公正証書)としての作成が可能になりました。自社が扱う契約書にこれらが含まれる場合は、民間システムだけで完結しようとせず、公証役場との連携も含めた対応を検討してください。

まとめ

国内企業の電子契約利用率が80.2%に達した現在、電子契約システムの導入は単なるペーパーレス化の「手段」ではなく、契約業務の標準インフラです。導入を失敗させないための明日からの第一歩として、まず上記の企業規模別フローで候補サービスを2〜3本に絞り込み、「社内の雇用契約書」や「定型の秘密保持契約(NDA)」を使って無料トライアルで実際の送信操作を確認してみることをおすすめします。操作感と取引先の反応を確認してから本格導入に踏み切るのが、失敗しない最短ルートです。もし記事内容に関してご不明な点や誤り等がございましたら、こちらからお気軽にご連絡ください。

【導入前に確認するチェックリスト】

  • ✅ 自社が扱う契約書に電子化禁止・制限のあるものが含まれていないか確認した

  • ✅ スモールスタートの対象(NDA・雇用契約など)を決めた

  • ✅ 企業規模別フローで候補サービスを2〜3本に絞り込んだ

  • ✅ 無料トライアルで実際の送信操作を試した

  • ✅ 取引先向けの案内メールテンプレートを準備した

  • ✅ 「電子契約利用規程」の策定と社内承認フローの担当者を決めた

本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。

監修

Admina Team



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