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この記事の執筆者:社内システム管理者として10年以上の経験を持ち、複数企業で1Password Businessの導入・運用をリードしてきた情シススペシャリスト。
社内セキュリティの強化やヘルプデスクの工数削減において、パスワード管理ツールの導入は情シス部門の急務となっています。本記事では、1Passwordの機能や仕組みから、最新の料金プラン、コストを抑えて導入できる方法まで解説します。
1Passwordとは
この記事でわかること
1Passwordはマスターパスワード1つで全アカウント情報を安全に一元管理するパスワード管理ツールである
個人向けプランや法人向けプランの料金体系と、コスト削減の方法
日本円での決済には、ソースネクストが販売する「1Password 3年版」の利用が最適である
機密情報の自動入力に対応しており、セキュリティの向上と入力の手間削減を両立できる
1Passwordは、1つのマスターパスワードを覚えるだけで、すべてのWebサービスやアプリのログイン情報を安全に一元管理できるパスワード管理サービスです。
1Passwordの概要
1Passwordとは、複雑なパスワードをユーザーの代わりに記憶し、必要なときに自動で入力してくれる強力なツールです。公式サイトによると、世界で10万社以上の企業や1,500万人以上のユーザーに利用されており、パスワードだけでなく、クレジットカード情報や銀行口座情報、ソフトウェアのライセンスキーなど、あらゆる機密情報を安全に保存できるのが特徴です。
1Passwordの仕組み(暗号化と保管庫の分離)
1Passwordが安全に情報を管理できる仕組みは、「エンドツーエンド暗号化」と「Vault(保管庫)」の強固な分離構造にあります。一般的なクラウドサービスとは異なり、1Passwordに保存されるデータはユーザーの端末内で「AES-256」という軍事レベルの強固な暗号化技術を用いて暗号化されてからサーバーに送信されます。さらに復号には、ユーザー自身が設定した「マスターパスワード」と、端末登録時に発行される「シークレットキー」の2つの要素が必要です。この仕組みにより、万が一1Passwordのサーバーがサイバー攻撃を受けてもデータの中身は漏洩しません。情シス部門では一般的に、このようなゼロ知識アーキテクチャ(サービス提供者すらデータの中身を見られない仕組み)を採用しているツールを高く評価します。
1Passwordの料金プランと安く買う方法
円安によるコスト増を避けるため、ドル建ての公式サイトではなく、日本円決済が可能なソースネクストの3年版を購入すべきです。
公式サイトの料金プラン
1Passwordの料金プランはサブスクリプション型で提供されています。1Password公式の料金ページでの契約は米ドル決済となるため、実際の支払額は為替レートにより変動します。
個人(Individual): 35.88ドル/年
ファミリー(Families): 59.88ドル/年 - 最大5人まで利用可能
ビジネス(Business): 7.99ドル/月(1ユーザー・法人向け)
ソースネクスト3年版での最安購入法
1Passwordの料金を最も安く抑える確実な方法は、正規代理店であるソースネクスト経由で「1Password 3年版」を購入することです。過去には1Passwordの買い切り版(スタンドアロン版)が存在していましたが、現在は完全に廃止されています。そのため、この3年版が代替となる最安での購入手段となります。
公式サイトのドル建て決済(年額35.88ドル)に対し、ソースネクストの3年版は日本円で固定された12,800円で販売されています。これにより、日本円での確実な決済と為替変動リスクの回避が両立します。想定読者の利用規模に応じ、個人なら通常の3年版を選択します。ファミリープランは最大5名までです。10名以下のチームにはTeams Starter Pack、それ以上の企業にはBusinessプランが適しています。
公式サイトとソースネクストの料金比較表
以下は、個人プランにおける3年間の総コスト比較です。
購入経路 | プラン(個人向け) | 1年あたりの実質料金 | 3年分の総額 | 決済通貨と為替リスク |
|---|---|---|---|---|
公式サイト | Individual(個人) | 35.88ドル | 107.64ドル | 米ドル(為替により変動・リスク高) |
ソースネクスト | 1Password 3年版 | 約4,266円 | 12,800円 | 日本円(完全固定・リスクなし) |
※公式の月払い契約の場合はさらに割高になります。
法人向け機能と情シス目線での導入ステップ
情シス担当者が企業に1Passwordを導入する場合、個人利用とは異なる視点での管理機能が求められます。
SSO連携とプロビジョニング
法人向けであるBusinessプランでは、Entra ID(旧Azure AD)やOktaといったIdP(Identity Provider)と連携したSSO(シングルサインオン)や、SCIMプロビジョニング機能が利用可能です。これにより、従業員の入社時には自動でアカウントが発行され、退職時には即座にアクセス権を剥奪できるため、情シス部門のアカウント管理工数を大幅に削減しつつ、シャドーITや退職者による不正アクセスのリスクを防ぐことができます。
情シス目線での導入・社内展開ステップ
全社へのスムーズな展開のためには、まず情シス部門内などの少人数でスモールスタート(PoC)を行うことが重要です。テスト運用を通じて、マスターパスワードの運用ルールや、アカウント復旧時に必要な「Emergency Kit(緊急キット)」の保管方法(金庫への物理保管など)を策定します。その後、マニュアルを整備した上で一般従業員へ展開していくアプローチが、問い合わせの急増を防ぐ最も確実なステップとなります。
1Passwordを導入するメリットと特徴
パスワードの使い回しを防ぎ、様々なデバイス間で安全かつシームレスにログイン情報を自動入力できるのが最大のメリットです。
安全性の高いパスワードの自動生成
1Passwordは、ただパスワードを保存するだけのツールではありません。独自のアルゴリズムを用いて、用途に応じた桁数や記号、数字を含む強固なパスワードを瞬時に自動生成する機能を備えています。多くの企業でよくある失敗パターンとして、「BasePassword2026!」のような推測されやすい規則的なパスワードを複数サイトで使い回すケースが挙げられます。これはパスワードリスト攻撃に対して非常に脆弱です。IPA(情報処理推進機構)のガイドラインでも、サービスごとに異なる長く複雑なパスワードを設定することが強く推奨されています。1Passwordを使えば、それらすべてを「マスターパスワード」一つで管理できます。
Windows・Mac・iPhone・Androidでのシームレスな同期
1Passwordはプラットフォームを選ばず、すべてのデバイスで利用可能です。たとえば、Windows PCのブラウザで新しく登録したアカウント情報はクラウド経由で即座に暗号化同期され、外出先のiPhoneやAndroid端末からすぐにアクセスできます。実際に筆者が業務で利用している環境でも、PCで更新したパスワードが即座にスマートフォンに反映されるため、外出先からの緊急対応時にもID・パスワードの手入力ミスが完全になくなりました。OS標準のパスワード管理(iCloudキーチェーンなど)では、異なるOSを跨ぐ際に二重管理が発生しやすいですが、1Passwordであればその手間を完全に排除できます。
iPhoneやWindowsでの導入と設定手順
1Passwordアプリをインストールし、OSの設定で「パスワードの自動入力」先に指定するだけで、即座にログインの自動化が完了します。
iPhoneでの料金と無料アプリの活用
iPhoneアプリについて疑問を持つ方もいますが、App StoreからダウンロードするiOSアプリ自体は完全に無料です。ただし、アプリにログインしてパスワード管理機能を利用するためには、前述のサブスクリプション契約(またはソースネクストのライセンス)が必要となります。
iPhoneでの自動入力設定の手順
iPhoneで1Passwordの自動入力機能を有効にするための具体的な手順は以下の通りです。
iPhoneのホーム画面から「設定」アプリを開く
「パスワード」をタップし、生体認証(Face ID/Touch ID)でロックを解除する
「パスワードオプション」をタップする
「パスワードとパスキーを自動入力」をオンにする
「自動入力に使用」のリストから「1Password」にチェックを入れる(一元管理のため1Passwordのみの選択を推奨します)
この設定を行うことで、Safariや各アプリのログイン画面でキーボード上部に1Passwordのアイコンが表示され、ワンタップでIDとパスワードが自動入力されます。
よくある質問
1Passwordの料金や仕様について、よくある疑問に簡潔にお答えします。
1Passwordの料金はいくらですか?
公式サイトの個人向けプランは年額35.88ドルです。ファミリープランは年額59.88ドルとなります。為替レートによって実際の日本円負担額は変動します。
日本円で安く決済する方法はありますか?
はい、ソースネクストが販売する「1Password 3年版」を利用するのが最も安価で確実な方法です。3年分で12,800円(1年あたり約4,266円)の固定日本円決済となるため、ドル建ての公式サイトと比較して為替リスクがなく、大幅なコスト削減が可能です。
買い切り版はありますか?
いいえ、現在1Passwordの買い切り版(スタンドアロン版)は販売を終了しており、サブスクリプション型のみの提供となっています。買い切り版に最も近い運用ができるのが、3年分の利用権をまとめて日本円で購入するソースネクスト版です。
1Passwordを解約するとデータはどうなりますか?
サブスクリプションを解約しアカウントを削除すると、1Password内に保存していたすべてのパスワードやメモなどのデータが完全に消去されます。解約前には必ずアプリのメニューから「エクスポート」を選択し、CSV等の形式で情報のバックアップを取得してください。
1Passwordのマスターパスワードは何桁にすべきですか?
セキュリティ上、最低でも16文字以上の英数字と記号を組み合わせた推測不可能な文字列を設定してください。マスターパスワードが破られると保管庫内のすべての情報が漏洩するため、最重要の防衛線となります。
まとめ
パスワードの使い回しは、情報漏洩やアカウント乗っ取りという致命的なセキュリティリスクを招きます。まずは、ソースネクストで安価に「1Password 3年版」を購入し、メインで利用しているGoogleアカウントやApple IDのパスワードを1Passwordで生成した強力なものに変更してみましょう。
設定したマスターパスワードさえ確実に管理できれば、あとは1Passwordがすべての複雑な情報を安全に保管・入力してくれます。社内のセキュリティレベル底上げと、パスワードリセット等のヘルプデスク工数削減のために、まずは小規模での導入検証から始めることを推奨します。
まとめのアクションリスト
✅ ソースネクストで3年版の料金を確認する
✅ 社内検証用に少人数でのトライアルを開始する
✅ メインのアカウントから強力なパスワードへの移行を試す
本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。
監修
Admina Team
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