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キッティングとは?セットアップとの違い、具体的な作業内容、アウトソーシングについても解説

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キッティングとは?セットアップとの違い、具体的な作業内容、アウトソーシングについても解説

キッティングとは?セットアップとの違い、具体的な作業内容、アウトソーシングについても解説

最終更新日

2025/07/16

企業のIT担当者にとって、キッティングは避けて通れない重要な業務です。新入社員の入社やPCの入れ替え時期には、大量のデバイスを迅速かつ正確にセットアップする必要があり、その負担は決して小さくありません。

本記事では、キッティングの基本から具体的な作業内容、さらには業務効率を劇的に改善するアウトソーシングの活用法や最新の自動化技術まで詳しく解説します。

キッティングとは

キッティングとは、企業で利用するパソコンやスマートフォン、タブレットなどのIT機器を、従業員がすぐに業務を開始できる状態に設定する一連の作業を指します。箱から出した新品の状態ではなく、業務に必要な設定やソフトウェアのインストールをあらかじめ済ませておくことが特徴です。この作業には、OSのインストールやデバイスの設定や各種設定、アプリケーションのインストールなどが含まれます。キッティングの語源は、必要な部品(Kit)を揃えて組み立てることから来ています。

キッティングとセットアップの違い

セットアップは、個別の機器に対してOSの初期設定やソフトウェアのインストールを行う、より個人的な作業を指すことが多いです。一方、キッティングは、企業が定めた統一のルールやセキュリティポリシーに基づき、複数のデバイスを標準化された状態に仕上げる、組織的な作業というニュアンスが強くなります。企業のガバナンスをIT機器に適用する最初のステップがキッティングです。

キッティングを行う場合は、標準化された作業手順を作成し、効率的にキッティングに取り組むことが重要です。キッティングを行う際には、マスターイメージや作業手順書を作成し、事前に設定や検証を行うことで、キッティング作業の効率化とミス防止を図ることができます。

キッティングが重要な理由

適切なキッティングは、従業員の生産性向上に直結します。また、担当者の負担を軽減し、品質の均一化を図るためにも、全ての工程を確実に実施することが必要です。キッティング作業が効率化されることで、担当者の作業負担が大幅に削減され、作業品質の均一化が実現されます。PCを受け取った従業員がすぐに業務を開始できるため、無駄な待ち時間が発生しません。さらに重要なのがセキュリティの観点です。全社のデバイスに統一されたセキュリティポリシーを適用することで、ウイルス感染や情報漏洩のリスクを大幅に低減できます。この初期設定が、企業のIT資産と信頼を守るための重要な防波堤となるのです。

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キッティングの具体的な作業内容

キッティングは、地道で細やかな作業の積み重ねです。ここでは、一般的なPCキッティングの作業内容を7つのステップに分けて具体的に解説します。

これらの作業全般を効率的に行うためには、標準化された作業手順を作成し、各工程を確認しながら進めることが重要です。作業を行う際には、作業全般の流れやポイントを把握し、ミスを防ぐためにも作業手順を明確にしておきましょう。

1. ハードウェアの開梱と確認

まず、納品されたPCの箱を開梱し、本体や付属品(ACアダプター、マウス、キーボードなど)に不足や物理的な破損がないかを確認します。この段階で不備があれば、速やかにメーカーや納品元へ連絡する必要があります。単純な作業に見えますが、大量の台数を扱う場合は見落としが発生しやすく、注意が必要です。

2. OS・ソフトウェアのインストール

PCなどのデバイスを起動し、OSの初期設定を行います。この段階では、OSのインストールややアプリケーションのインストール、アプリケーションのインストールも含まれます。その後、企業の標準マスターイメージ(クローニング)を展開するか、個別にMicrosoft OfficeやAdobe製品、圧縮・解凍ソフトといった共通のソフトウェアをインストールします。この工程は、キッティング作業の中で最も時間がかかる作業の一つです。

3. ネットワーク・セキュリティ設定

企業のネットワークに安全に接続するための設定を行います。Wi-Fiの接続設定、プロキシ設定、VPN設定などがこれにあたります。同時に、アンチウイルスソフトのインストールと最新定義ファイルへの更新、ファイアウォールの設定など、企業のセキュリティポリシーに基づいた設定を漏れなく適用します。

4. 業務アプリケーションの設定

会計システム、勤怠管理システム、グループウェアなど、各部署や役職で必要となる専門的な業務アプリケーションをインストールし、ライセンス認証や初期設定を行います。従業員一人ひとりの業務内容に合わせてアプリケーションを導入する必要があるため、正確な情報管理が求められます。

5. 周辺機器の接続設定

業務で利用するプリンターのドライバーインストールや、外付けモニター、ドッキングステーションなどの周辺機器が正しく動作するかを確認します。特にフリーアドレスやハイブリッドワークを導入している企業では、多様な周辺機器との互換性を確保することが重要になります。

6. 管理ラベルの貼付と資産管理台帳への登録

キッティングが完了したPCに、資産管理番号が記載されたラベルを貼り付けます。そして、その番号とPCのシリアルナンバー、使用者、部署などの情報をIT資産管理台帳に正確に登録します。この作業は、IT資産のライフサイクル管理や棚卸し、セキュリティインシデント発生時の追跡において不可欠です。

7. 梱包・発送

すべての設定と確認が完了したら、PCを元の箱に丁寧に戻し、使用者へ引き渡せる状態にします。拠点が多い企業の場合は、各拠点への配送手配も行います。配送中に破損しないよう、緩衝材を適切に詰めるなどの配慮も必要です。これでキッティングの一連のプロセスは完了です。

キッティングを内製で行うメリット・デメリット

キッティングを内製で行う場合は、メリットとデメリットの両方が存在します。キッティングを行う場合、キッティング作業を効率化し、標準化された作業手順を作成し、担当者の負担を軽減することが重要です。作業を行う際には、効率化の観点から作業手順を明確にし、の効率化に取り組むことで、全体の効率化やミス防止につながります。自社の状況と照らし合わせ、最適な方法を判断することが重要です。

 【メリット】柔軟な対応とコスト管理

内製の最大のメリットは、急な設定変更や個別の要求に柔軟に対応できる点です。例えば、特定の部署だけに特殊なソフトウェアを追加インストールする場合など、外部委託では難しい細やかな対応が可能です。また、人件費以外の直接的な外部コストが発生しないため、予算を管理しやすいという側面もあります。

【デメリット】情シスの業務負荷増大と品質のばらつき

一方、デメリットは深刻です。PCの入れ替え時期には、情シス担当者が本来注力すべきコア業務の時間を奪われ、残業の常態化を招きます。また、担当者のスキルや経験によって設定品質にばらつきが生じるリスクや、作業スペース、保管場所の確保といった物理的な課題も発生します。品質の均一化が難しくなることも指摘され、作業全体の効率や安定性に影響が及ぼされることが考えられます。

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キッティングをアウトソーシングするメリット・デメリット

増え続ける情シスの負担を軽減する有効な選択肢が、キッティング専門業者へのアウトソーシングです。キッティングのアウトソーシングは、キッティング作業を効率化し、担当者の負担を大幅に軽減することができます。作業を効率化することで、全体の効率化のポイントやの効率化に繋がり、業務をより効率的に進められます。こちらもメリット・デメリットを正しく理解した上で検討しましょう。

【メリット】コア業務への集中と高品質の実現

アウトソーシングの最大のメリットは、情シス担当者をキッティングの単純作業から解放し、より戦略的なコア業務に集中させられることです。専門業者は豊富なノウハウと効率的な作業体制を持つため、短期間で大量のデバイスを均一かつ高い品質で仕上げることが可能です。結果として、従業員満足度の向上やセキュリティレベルの底上げにも繋がります。

【デメリット】コストとコミュニケーションの課題

デメリットとしては、当然ながら外部委託費用が発生します。また、委託先との間で設定内容やスケジュールに関する綿密なコミュニケーションが不可欠です。指示が曖昧だったり、情報共有が不足したりすると、意図しない設定で納品されるといったトラブルに繋がる可能性があります。委託先との連携体制の構築が成功の鍵を握ります。

キッティングのアウトソーシング先の選び方

キッティングのアウトソーシングを成功させるには、信頼できるパートナー選びが最も重要です。以下の5つのポイントを必ず確認し、自社に最適な委託先を見つけましょう。

作業全般の流れや作業手順を事前に作成し、各ポイントを確認しながら選定を進めることが重要です。

1. セキュリティ体制は万全か

企業の機密情報を含むPCなどのデバイスを預けるため、セキュリティ体制の確認は最優先事項です。情報セキュリティ認証(ISO 27001/ISMSなど)の取得状況や、監視カメラ、入退室管理などの物理的なセキュリティがしっかりしているかを確認しましょう。

2. 対応範囲と柔軟性は十分か

基本的なキッティング作業だけでなく、資産管理台帳への登録代行、全国の拠点への個別配送、古いPCのデータ消去や廃棄まで、どこまでの業務を委託できるかを確認します。また、企業の個別要件に対して、どれだけ柔軟に対応してくれるかも重要な選定基準です。

3. 実績とノウハウは豊富か

自社と同規模・同業種の企業への導入実績が豊富かを確認しましょう。実績が多い業者は、業界特有の課題や注意点を熟知しており、トラブルを未然に防ぐ提案が期待できます。具体的な導入事例を提示してもらうと良いでしょう。

4. 料金体系は明確か

「キッティング一式」といった曖昧な見積もりではなく、どの作業にいくらかかるのか、料金体系が明確な業者を選びましょう。デバイス1台あたりの基本料金に加え、オプション作業の料金、最低発注台数などを事前にしっかりと確認し、想定外の追加費用が発生しないように注意が必要です。

5. サポート体制は充実しているか

納品後のトラブルや、従業員からの問い合わせに対応してくれるサポート体制の有無も確認しましょう。専任の担当者がつくのか、問い合わせ窓口の対応時間はどうなっているのかなど、導入後の運用フェーズを見据えたサポート体制の確認が、長期的な安心に繋がります。

最新トレンドのゼロタッチキッティングとは

近年、キッティングの世界では「ゼロタッチキッティング」という新しい手法が主流になりつつあります。ゼロタッチキッティングは、キッティング作業を効率化し、品質の均一化を実現するための最新の方法です。作業を効率化することで、全体の効率化のポイントやの効率化に繋がります。導入時には、作業手順を作成し、各工程を確認しながら進めることが重要です。これは、情シス担当者がデバイスにほとんど触れることなく、設定を自動化する仕組みです。

Windows Autopilotとは

Windows Autopilotは、Microsoftがクラウドベースで提供するWindows OSの設定機能です。デバイスを箱から出してインターネットに接続するだけで、あらかじめクラウド上で設定された構成プロファイルが自動的に適用され、キッティングが完了します。Windows Autopilotを利用することでWindows OS搭載デバイスの、マスターイメージ作成・管理といった手間から解放されます。

Jamf Proとは

Jamf Proは、MacやiPhone、iPadといったAppleデバイスの管理に特化したモバイルデバイス管理ソフトです。Apple Business Managerと連携することで、デバイスの購入から廃棄までライフサイクル全体を自動で管理できます。Windows Autopilotと同様に、ユーザーがデバイスの電源を入れるだけでキッティングが完了するゼロタッチ展開を実現します。

ゼロタッチキッティング導入の注意点

夢のようなゼロタッチキッティングですが、導入には事前の準備が不可欠です。クラウドサービスへの登録、構成プロファイルの綿密な設計、ネットワーク環境の整備など、初期設定には専門的な知識が求められます。また、すべての設定を自動化できるわけではないため、どこまでを自動化し、どこを手動で行うかの切り分けも重要になります。

まとめ

本記事では、キッティングの基本的な知識から具体的な作業内容、内製とアウトソーシングの比較、さらにはゼロタッチキッティングという最新動向まで、幅広く解説しました。

キッティングは、従業員の生産性を高め、企業のセキュリティを確保し、情シス担当者を高付加価値業務へシフトさせるための戦略的なIT投資です。

自社の規模、情シス部門のリソース、セキュリティポリシーなどを総合的に考慮し、「内製」「アウトソーシング」「ゼロタッチキッティングの導入」の中から最適な選択をすることが、企業の競争力を高めるための重要な鍵となります。この記事が、その第一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。

本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。

監修

Admina Team

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