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クロスサイトスクリプティング(XSS)とは?仕組みや対策について解説

クロスサイトスクリプティング(XSS)とは?仕組みや対策について解説

クロスサイトスクリプティング(XSS)とは?仕組みや対策について解説

HC

Admina Team

2025/02/03

ウェブアプリケーションのセキュリティにおいて、クロスサイトスクリプティング(XSS)は重大な脅威となります。攻撃者が悪意のあるスクリプトを他のユーザーのブラウザに注入し、ユーザーの情報を盗むことができるため、XSSは非常に危険です。本記事では、XSSの基本的な概念やその仕組み、そして実際に与える影響について解説します。さらに、適切な対策方法についても詳しく考察し、セキュリティ強化に役立てる情報を提供します。

クロスサイトスクリプティングとは

クロスサイトスクリプティングとは、悪意のある第三者がウェブサイトにスクリプトを挿入し、利用者にそのスクリプトを実行させる攻撃手法です。この攻撃により、ユーザーの情報が盗まれたり、無断で操作される可能性があります。

具体的には、攻撃者がターゲットのウェブサイトに悪意のあるJavaScriptコードを埋め込み、ユーザーがそのサイトにアクセスすると、そのコードが利用者のブラウザ上で実行されてしまうのです。このような形で、攻撃者はサイトの利用者に対してフィッシング攻撃や個人情報の窃取を行うことができます。

クロスサイトスクリプティングの種類

クロスサイトスクリプティングは主に三つのタイプに分類されます。これらのタイプは、攻撃の実行方法や目的によって異なります。

格納型クロスサイトスクリプティング

この種の攻撃は、攻撃者がウェブサイトのアプリケーションに悪意のあるコードを保存し、他の利用者がウェブサイトにアクセスするたびに実行されます。例えば、掲示板やコメント欄にスクリプトを投稿する形で行われます。

リフレクション型クロスサイトスクリプティング

この方法では、攻撃者が特定のリンクをユーザーに送信し、そのリンクをクリックした際に悪意のあるスクリプトが実行されます。主に、URLのクエリパラメータに悪質なコードが埋め込まれる形で行われます。

DOMベースのクロスサイトスクリプティング

こちらはクライアントサイドでDOM(Document Object Model)を操作する際に悪意のあるスクリプトが実行されるものです。ユーザーのブラウザ内で発生し、サーバーを介さないことが特徴です。

クロスサイトスクリプティングが与える影響

クロスサイトスクリプティング(XSS)は、ウェブサイトのセキュリティに深刻な影響を及ぼす脅威です。この攻撃手法により、攻撃者はユーザーの情報を盗む、あるいは不正な活動を行うことが可能になります。以下ではXSSが与える様々な影響について詳しく見ていきます。

個人情報の漏洩

XSSがもたらす最も直接的な影響は、ユーザーの個人情報が漏洩することです。攻撃者は、ユーザーのブラウザで不正なスクリプトを実行し、クッキーやセッション情報を取得できます。これにより、攻撃者は他人になりすますことができ、個人データや認証情報を悪用されるリスクが高まります。

ウェブサイトの信頼性の低下

クロスサイトスクリプティングによる攻撃が発生すると、ウェブサイトの評判が著しく損なわれます。ユーザーが自身の情報が安全でないと感じると、サイトの訪問を避けるようになり、結果的に企業の収益にも影響が及ぶ可能性があります。特にオンラインショップや金融サービスを提供するサイトでは、信頼性が極めて重要です。

悪意のあるコンテンツの拡散

XSSを利用することで、攻撃者は不正な広告やマルウェアをユーザーに送り込むことができます。このような攻撃が成功すると、ユーザーは自覚なく悪意のあるサイトに誘導され、さらなる感染や情報漏洩につながる恐れがあります。

法的責任と経済的損失

XSSによるセキュリティ侵害が発生した場合、企業は法的な責任を追及されることがあります。個人情報保護法などの関連法令に基づき、情報漏洩が発覚すると、企業には罰金や訴訟が起こされ大きな経済的損失を被ることにつながります。これにより、企業は技術投資やセキュリティ対策に対する見直しを迫られることが多いです。

サイバーセキュリティ全体への影響

XSS攻撃が広報されることで、サイバーセキュリティの脅威が強まり、他の攻撃手法へと悪影響を及ぼすこともあります。XSSの脆弱性が発見されることで、企業は他のセキュリティ対策に目を向けなければならず、その結果、全体的なセキュリティ対策が疎かになりうるのです。

クロスサイトスクリプティングの対策

クロスサイトスクリプティング(XSS)の対策は、ウェブサイトのセキュリティを強化し、ユーザーのデータを守るために非常に重要です。以下に、効果的な対策方法をいくつか紹介します。

入力データの検証とサニタイズ

すべてのユーザーからの入力データに対して、厳密な検証とサニタイズを行うことが大切です。特に、特別な文字やスクリプトが含まれる可能性のある入力については、適切なエスケープ処理を施す必要があります。これにより、不正なコードが実行されるリスクを低減できます。たとえば、HTML特殊文字をエスケープすることで、ブラウザによって解釈されることを防ぎます。

コンテンツセキュリティポリシー(CSP)の導入

コンテンツセキュリティポリシー(CSP)は、ウェブページにどのリソースが読み込まれるかを制御するヘッダーです。このポリシーを適用することで、悪意のあるスクリプトの実行を防ぐことができます。具体的には、外部スクリプトの読み込みを制限したり、信頼できるソースからのリソースのみを許可したりできます。CSPを適切に設定することで、XSS攻撃の影響を大幅に軽減します。

HTTPOnly属性とSecure属性の活用

セッション管理やクッキーに関するセキュリティ設定の強化も重要です。特に、HTTPOnly属性を設定することで、JavaScriptからのアクセスを防ぎ、XSSによるクッキーの盗難を防止できます。また、Secure属性を付与することで、HTTPS接続の際のみクッキーが送信されるように設定できます。この2つの属性を使用することで、クッキーの安全性が高まります。

定期的なセキュリティテストの実施

ウェブサイトのセキュリティを確保するためには、定期的なセキュリティテストが欠かせません。脆弱性診断やペネトレーションテストを行うことで、見逃していたセキュリティホールを発見し、対策を講じることができます。こうしたテストを通じて、常に最新の脅威に対応できる状態を維持することが可能です。

これらの対策を実施することで、クロスサイトスクリプティングのリスクを大幅に軽減し、安全なウェブサイトを運営することができます。ユーザーの信頼を得るためにも、これらの対策は早急に行うことが望ましいです。

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クロスサイトスクリプティングとSQLインジェクションの違い

クロスサイトスクリプティング(XSS)とSQLインジェクションは、どちらもWebアプリケーションに対する攻撃手法ですが、その仕組みや影響は異なります。それぞれの特徴を理解することで、セキュリティ対策がより具体的にイメージできるようになります。

攻撃のプロセス

クロスサイトスクリプティングは、主にクライアント側のスクリプトを利用した攻撃です。この攻撃では、攻撃者が悪意のあるJavaScriptコードをWebページに埋め込み、利用者のブラウザで実行させます。これにより、利用者の個人情報やセッション情報が盗まれる可能性があります。

一方、SQLインジェクションは、データベースに対する攻撃手法です。この手法では、攻撃者がアプリケーションが受け取る入力データに悪意のあるSQLコードを含めます。これにより、データベースの情報を不正に取得したり、変更したりすることが可能になります。

影響の範囲

クロスサイトスクリプティングの影響は、主に利用者の個人情報や認証情報に及びます。利用者が攻撃されたページにアクセスした際、無防備な状態で情報を漏洩させてしまうのです。これに対して、SQLインジェクションはより攻撃範囲が広く、データベース内の機密情報の漏洩や、そこに保存されたデータの改ざんを引き起こすことがあります。

講じるべき対策

クロスサイトスクリプティングに対する一般的な対策には、入力内容のサニタイズ及びエスケープ処理が含まれます。特に、ユーザーからの入力は常に信頼できないものと考え、安全な形式に変換することが重要です。これに反して、SQLインジェクションの対策には、プリペアドステートメントやORM(オブジェクト関係マッピング)を用いることで、SQL文の構造に悪意のあるデータが入り込むのを防ぐ方法があります。

このように、クロスサイトスクリプティングとSQLインジェクションは攻撃対象や影響、対策が異なるため、それぞれの知識を持ち適切な対策を行うことが、Webアプリケーションのセキュリティを強化するために不可欠です。

クロスサイトスクリプティングとフィッシングの違い

クロスサイトスクリプティング(XSS)は、ウェブサイトの脆弱性を利用した攻撃手法ですが、フィッシングは個人情報を不正に取得するための詐欺手法です。これらは異なる目的と手法を持っていますが、両者が悪用される場面はあるため、それぞれの特徴を理解することが重要です。

フィッシングの特徴

フィッシングは、ユーザーを欺いて個人情報を取得するための詐欺的手法です。攻撃者は、実在の企業や信頼できる団体を装ったメールやウェブサイトを作成し、ユーザーにそのリンクをクリックさせます。フィッシング攻撃では、ウイルスやスクリプトを使用するのではなく、ユーザーを直接騙すことに重点が置かれています。これにより、ユーザーが自発的に情報を入力してしまうよう誘導します。

目的と影響の違い

クロスサイトスクリプティングの目的は、主にウェブサイトのデータやユーザーのセッション情報を盗むことにあります。攻撃者は、正当なユーザーの立場を利用して敏感な情報にアクセスしようとします。一方、フィッシングの目的は、直接的に個人情報(パスワード、クレジットカード情報など)を不正に取得し、経済的利益や本人になりすますことです。このため、フィッシング被害は個人に深刻な影響を与える可能性が高いと言えます。

このように、クロスサイトスクリプティングとフィッシングは異なる攻撃手法ですが、どちらもインターネットセキュリティにおいて重大なリスクをもたらすことを理解しておく必要があります。

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まとめ

クロスサイトスクリプティングは、ウェブセキュリティにおいて非常に重大な脅威です。その仕組みや影響を理解することで、個人情報の漏洩や不正アクセスを防ぐ助けになります。適切な対策を講じ、SQLインジェクションやフィッシングとの違いを把握することで、より安全なインターネット環境を構築することが可能です。今後もクロスサイトスクリプティングについての理解を深め、セキュリティ対策を徹底していきましょう。

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