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Wi-Fiセキュリティとは?種類・設定・対策を情シス向けに解説

Wi-Fiセキュリティとは?種類・設定・対策を情シス向けに解説

Wi-Fiセキュリティとは?種類・設定・対策を情シス向けに解説

Wi-Fiセキュリティとは?種類・設定・対策を情シス向けに解説

最終更新日

近年、利便性の向上とともにWi-Fiを標的としたサイバー攻撃が急増しています。本記事では、Wi-Fiセキュリティの基礎知識から種類、具体的な設定・対策まで、情シス担当者が押さえるべき最新動向を解説します。

Wi-Fiセキュリティとは?

この記事でわかること

  • Wi-Fi 7の普及とWPA3の必須化など、通信規格が次世代へ移行している背景

  • 脆弱なルーターの「ボット化」や「Evil Twin」など脅威が巧妙化している実態

  • 情シス部門が注意すべき暗号化ダウングレードなどの運用リスクと具体的な対処法

Wi-Fiセキュリティとは、無線LAN環境における通信の暗号化や認証機能を指し、デバイスやネットワークを外部の脅威から守る、無線LAN環境の基盤となる仕組みです。

IoT接続デバイスの爆発的な増加に伴い、Wi-Fiセキュリティの重要性は急速に高まっています。強力なセキュリティプロトコルを搭載したハードウェアへのリプレース需要も各所で拡大しており、企業ネットワークの在り方を根本から見直す契機となっています。

また、日本国内においても総務省が公開する「無線LAN(Wi-Fi)のセキュリティに関するガイドライン」が2024年から2025年にかけて大幅に改定され、「自宅Wi-Fi利用者向け」「公衆Wi-Fi利用者向け」「公衆Wi-Fi提供者向け」の3冊に明確に分冊化されました。これにより、家庭内ネットワークと企業・公衆ネットワークそれぞれにおける適切な対策(最新ファームウェアの適用や正規アクセスポイントの確認など)が明示され、社会全体でのセキュリティ啓発が強化されています。

SaaS管理とその周辺領域の情報を1冊に集約

「SMPと周辺領域」は、これまでリリースしてきたホワイトペーパーの最も重要な部分をピックアップ、再編集し、多忙なコーポレートIT担当者の方でもSaaS管理について一気に学べる入門書となっています。

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Wi-Fiセキュリティ(暗号化規格)の種類

最新かつ安全な通信を担保するためには、古い規格(WEPやWPA)を廃止し、必ず「WPA2(AES)」または「WPA3」を利用する必要があります。

Wi-Fi通信を第三者の盗聴から守るための暗号化規格には、歴史的にいくつかの種類が存在します。各規格の違いと特徴は以下の通りです。

規格名

暗号化方式

安全性と特徴

WEP

RC4

初期の規格であり、現在では解析ツールにより数秒で解読されるため使用は厳禁です。

WPA

TKIP

WEPの弱点を補うために開発されましたが、現在では脆弱性が発見されており使用は推奨されません。

WPA2

AES

現在最も広く普及している規格です。米国政府が採用する強力な暗号化方式(AES)を利用しています。

WPA3

SAE方式等

辞書攻撃への耐性が強化された最新規格です。Wi-Fi Allianceにより、6GHz帯域およびWi-Fi 7デバイスでは搭載が必須化されています。

情シス部門は、社内ネットワークにおいてWPA3の適用を積極的に進めるとともに、最新規格に対応できない古いデバイスをネットワークから排除するか、VLAN等で分離した専用ネットワークに隔離する措置を講じる必要があります。

Wi-Fi暗号化規格の安全性比較

▲ Wi-Fi暗号化規格の安全性比較

SSIDとネットワークセキュリティキーとは?

SSIDはネットワークの「名前(表札)」であり、ネットワークセキュリティキーはそのネットワークに接続するための「パスワード(鍵)」です。

SSID(Service Set Identifier)は、Wi-Fiルーターが発信する電波を識別するための名前です。スマートフォンやPCでWi-Fi設定画面を開いた際に一覧表示される名称がこれに該当します。一方、ネットワークセキュリティキーは、指定したSSIDへ接続し、通信を暗号化するために入力するパスワード(暗号化キー)のことです。

ルーターの初期設定では、本体の裏面に記載されたキーがそのまま使用されることが一般的ですが、推測されやすい文字列やデフォルト状態のまま運用することは不正アクセスのリスクを伴います。推測不可能な強固な文字列へ変更し、定期的に管理することが企業ネットワークを保護する第一歩となります。

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情シスが警戒すべき最新のサイバー脅威とリスク

サイバー攻撃の高度化により、ルーターの踏み台化や本物と区別できない偽アクセスポイントからの通信傍受が現実の脅威となっています。

Wi-Fi環境を狙った攻撃は、一般的なサイバー攻撃とは異なる固有の手口を持つ。IPA「情報セキュリティ10大脅威」(最新版)でも、ランサムウェアによる被害やサプライチェーン攻撃が常に上位を占めており、Wi-Fi経由での侵入もその経路として注視されている。特に注意すべきWi-Fi特有の脅威は以下の通りです。

ルーターのボット化(踏み台化)

パスワードが初期設定のままだったり、ファームウェアが未更新の脆弱なWi-FiルーターやIoT機器が乗っ取られ、他者へのDDoS攻撃の「踏み台(ボットネット)」として悪用されるケースが国内外で多発しています。テレワーク中の従業員の自宅回線が原因で、自社がサイバー犯罪に加担する加害者となってしまうリスクが存在します。

悪魔の双子(Evil Twin)による中間者攻撃

公衆Wi-FiやカフェのフリーWi-Fiにおいて、正規のアクセスポイントのSSIDだけでなく「MACアドレス」までも完全に模倣する「Evil Twin」と呼ばれる偽アクセスポイントの脅威が増加しています。ユーザーの端末は本物と区別できずに自動接続してしまい、偽のログイン画面を通じて認証情報が盗まれたり、通信内容が傍受されたりします。

工場のスマート化とIoT機器の盲点

オフィス内のプロジェクターやプリンターに搭載されている「Wi-Fi Direct」機能が初期設定のまま放置され、そこから社内ネットワークへ容易に侵入されるインシデントも報告されています。工場などのスマート化が進む現場では、大量の認証解除メッセージを送信して通信を意図的に遮断する無線DoS攻撃により、製造ラインが停止する事例も発生しています。

「悪魔の双子(Evil Twin)」による中間者攻撃の仕組み

▲ 「悪魔の双子(Evil Twin)」による中間者攻撃の仕組み

企業・情シスが陥りやすいWi-Fi運用の失敗パターン

セキュリティ事故の多くは、技術の限界ではなく「現場の利便性を優先した不適切な運用や設定の放置」から引き起こされます。

どれだけ高度な製品を導入しても、人的要因や現場の事情による設定ミスが致命的な脆弱性を生み出します。多くの企業で散見される失敗パターンと回避策を解説します。

失敗パターン1:古い端末のための「暗号化ダウングレード」

ハンディスキャナや初期のIoT家電など、WPA3WPA2(AES)に対応していない古い機器を接続させるため、ネットワーク管理者が意図的にルーターの暗号化設定をWEPやWPA(TKIP)に引き下げてしまうケースです。これはネットワーク全体を危険にさらす行為であり、古い機器がどうしても必要な場合はVLAN機能を用いてレガシー機器専用のネットワークを構築し、メインの通信網とは完全に分離する必要があります。

失敗パターン2:ゲスト用SSIDの「社内インフラ化」

来客用に用意したパスワードが簡易な「ゲスト用Wi-Fi」を、電波の良さや接続のしやすさから、社員が業務用のスマートフォンや私物端末(BYOD)で日常的に利用してしまう現象です。ゲスト用ネットワークではクライアント分離(端末間通信の遮断)を徹底し、定期的にパスワードを変更する仕組み化が求められます。

失敗パターン3:「MACアドレスフィルタリング」の過信

特定のMACアドレスのみ接続を許可するフィルタリング機能や、SSIDを隠す「ステルス機能」を設定しただけでセキュリティが担保できたと誤解するケースです。MACアドレスの偽装(スプーフィング)や専用ツールによるステルスSSIDの発見は容易であるため、これらはあくまで補助的な対策であり、強力な暗号化の代替にはなりません。

古いWi-Fi機器を接続する際の運用判断フロー

▲ 古いWi-Fi機器を接続する際の運用判断フロー

Wi-Fiセキュリティの具体的な設定と対策手順

電子証明書(IEEE 802.1X)やクラウド管理型の無線LANを導入し、強固な認証と一元的な運用管理を確立しましょう。

企業が安全なネットワーク環境を構築するための、実践的な対策手順と導入成功事例を紹介します。

企業向け認証(IEEE 802.1X認証)の導入

全社で共通のパスワード(PSK)を使い回す運用は、退職者が出た際や端末紛失時の情報漏洩リスクが残ります。企業ネットワークにおいては、端末ごとに発行される電子証明書を用いた「IEEE 802.1X認証」を導入することで、未許可のデバイスの接続を根底からブロックすることが可能です。

IEEE 802.1X認証の導入には、一般的に次のステップが必要です。まずRADIUSサーバー(またはクラウド型認証サービス)を用意し、次にアクセスポイントの認証方式をWPA2/WPA3-Enterpriseに変更します。続いて各端末に電子証明書を配布・インストールし、最後に接続テストと不許可端末の遮断動作を確認します。

実際に、新潟県加茂市役所の事例では、クラウド型認証サービスと電子証明書を組み合わせたWi-Fi 6環境を構築し、高いセキュリティを確保しつつ、議会や会議における座席に縛られない端末運用とペーパーレス化を実現しています。

クラウドフルマネージド型Wi-Fiの活用

多店舗展開やフリーアドレス化を進める企業では、各拠点のルーターを個別に管理することは限界があります。クラウド上からアクセスポイントの一括管理、ファームウェアの自動更新、障害時の迅速な復旧が行えるソリューションが効果的です。

キングランリニューアル株式会社の事例では、オフィスの完全フリーアドレス化に伴い、フルマネージド付きのクラウド無線LANサービスを導入しました。これにより、通信障害や設定変更の手間を大幅に削減し、有線LANに遜色ない安定した通信環境と業務効率化に成功しています。

よくある質問

Wi-Fiセキュリティに関して、特に問い合わせの多い実践的な疑問をまとめました。

Q:Wi-Fiのセキュリティが低いとどうなりますか?

A:通信内容が暗号化されずに傍受されるリスクが高まります。これにより、ログインIDやパスワード、顧客データなどの機密情報が漏洩するほか、ルーターが乗っ取られて他社へのサイバー攻撃の踏み台(ボットネット)にされる危険性があります。

Q:Wi-Fiのセキュリティを高めるにはどうすればいいですか?

A:ルーターの管理画面にアクセスし、ファームウェアを最新バージョンにアップデートしてください。また、暗号化方式を「WPA3」または「WPA2(AES)」に設定し、推測されにくい複雑なネットワークセキュリティキー(パスワード)へ変更することが最も効果的です。

Q:社員が外出先でフリーWi-Fiを使う際、情シスとしてどのような指針を設けるべきですか?

A:社員向け利用ガイドラインとして、業務データの送受信にはVPNの使用を必須とし、パスワード不要のオープンネットワークや身元不明のSSIDへの接続を原則禁止とする方針を明文化することを推奨します。接続時に証明書エラーが表示された場合は即座に切断するよう周知徹底することも重要です。

Q:スマホやPCで「安全性の低いセキュリティ」と表示された場合の対処法は?

A:接続先のWi-Fiルーターが、WEPWPA(TKIP)といった古く脆弱な暗号化方式を使用している場合に警告が表示されます。ルーターの設定画面から暗号化方式を「WPA2(AES)」か「WPA3」に変更するか、ルーター自体が古い場合は最新の規格に対応した機器へ買い替える必要があります。

まとめ

Wi-Fiセキュリティは、単なるパスワード設定から、WPA3や電子証明書を活用した強固な認証アーキテクチャへと進化しています。利便性と安全性を両立させるためには、運用上の失敗パターンを理解し、正しい設定を維持する仕組みが必要になる。自社環境の現状把握から着手することを勧める。

セキュリティ強化チェックリスト

  • ✅ ルーターのファームウェアを最新バージョンに更新した

  • ✅ 暗号化方式をWPA2(AES)またはWPA3に変更した

  • ネットワークセキュリティキーを推測困難な文字列に変更した

  • ✅ ゲスト用SSIDと業務用SSIDを分離した

  • ✅ 古いレガシー機器をVLANで隔離した

本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。

監修

Admina Team

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