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【2026】Akerunの料金・価格と使い方|評判や電池交換も解説

【2026】Akerunの料金・価格と使い方|評判や電池交換も解説

【2026】Akerunの料金・価格と使い方|評判や電池交換も解説

【2026】Akerunの料金・価格と使い方|評判や電池交換も解説

公開日

最終更新日

Akerun(アケルン)は、既存ドアへの後付けや電気錠との接続によって、法人の鍵管理をクラウド化する入退室管理システムです。物理鍵の貸出台帳、退職者からの回収、ゲストカードの発行、夜間入室の確認といった作業を減らせる一方、料金は個別見積もりであり、ドアの構造や通信環境によって選ぶ製品も変わります。

この記事では、Akerunの導入を比較検討している情シス、総務、拠点管理者向けに、料金の見方と総保有コスト、Akerun Proの使い方、ICカード・スマホアプリの運用、勤怠・人事システムとの連携を実務目線で説明します。先に結論を示すと、移転の可能性がある賃貸オフィスや、入退社に伴う権限変更が多い企業では後付け型が検討しやすく、既設電気錠を長期間使う拠点ではコントローラー型を含めて比較する方法が現実的です。

法人向けスマートロックAkerunの料金構造や費用感、後付け型とコントローラー型の特徴の違い、導入手順をまとめたインフォグラフィック。

Akerun(アケルン)とは

Akerunとは、株式会社Photosynthが提供する、法人向けのクラウド型入退室管理システムです。

本記事のポイント

  • Akerunは、鍵の権限付与・剥奪と入退室ログの確認をクラウド上で行える法人向けサービスです。

  • 料金は公式サイトで一律公開されておらず、対象ドア、設置方式、連携要件を含めた個別見積もりで決まります。

  • 後付け型のAkerun Proは賃貸オフィスに向き、電気錠や自動ドアにはコントローラー型を検討します。

  • 人事情報、勤怠、SaaSアカウント管理と物理鍵の管理を同じ退職フローに置くと、残存権限を減らせます。

クラウド型入退室管理システムとは、管理用サーバーを社内に設置せず、Webブラウザで「誰が、いつ、どの扉を解錠したか」を確認し、利用者ごとの通行権限を変更する仕組みです。従来の物理鍵では、異動者への鍵の追加配布、退職者からの回収、紛失時のシリンダー交換を個別に処理します。クラウド型では、利用者の権限を無効化することで、少なくとも電子的な解錠権限を即時に止められます。

Photosynthは、2026年3月の日本マーケティングリサーチ機構による市場調査で、Akerunが「法人向けスマートロック 導入社数 国内No.1」と「クラウド型入退室管理システム 利用者数 国内No.1」を獲得したと発表しています。Photosynthの公式案内では、累計導入社数は7,000社以上です。導入社数だけで選定を決めるのではなく、自社のドア、認証方法、ログの保管方法、既存SaaSとの連携可否を比較条件に含めます。

入退室管理は施設管理だけの領域ではなく、人事・勤怠・情報セキュリティの運用とつながる業務になっています。

対象読者と利用場面

本記事の主な対象は、複数人が利用するオフィス、会議室、倉庫、店舗、無人施設の鍵管理を担当する法人の実務担当者です。家庭の玄関を家族だけで使う目的とは、求められる機能が異なります。法人では、利用者数の増減、部署・雇用形態ごとの入室範囲、ゲストの一時利用、監査時のログ提出まで考慮します。

たとえば、執務室は正社員と業務委託スタッフで入室時間を分け、サーバールームは限られた管理者だけに許可し、会議室は予約時間中だけ外部利用者に開放するといった設計があります。情シスが物理鍵をIT資産と同じように管理したい場合、利用者一覧、権限グループ、付与日、剥奪日、ログ保管期間を台帳化すると管理の起点になります。

製品構成の基本

Akerun Proは、既存ドアの室内側にあるサムターンへ後付けするスマートロックです。賃貸オフィスで大掛かりな配線工事を避けたい場合や、会議室・倉庫などから小さく導入したい場合に検討対象になります。一方、Akerunコントローラーは、電気錠、自動ドア、電磁錠などの制御設備へ接続する構成です。

Photosynthの公式案内では、AkerunのICカードリーダーはFeliCaとType-AのMIFAREに対応しています。既存の社員証や交通系ICカードをそのまま使えるかは、カード規格だけでなく、現在の社員証の発行方式と運用ルールにも左右されます。カードの再利用を前提にする場合は、カード現物と利用予定の扉を使って事前検証し、認証できれば既存カードを継続利用し、認証できなければ専用カードまたはスマホアプリへ切り替える判断になります。

▶ 関連記事: 法人・企業用IT資産と社用デバイスを一元管理する方法

Akerunの料金・価格相場

Akerunの正式料金は個別見積もりであり、公開情報だけで自社の月額費用を確定することはできません。以下で触れる参考相場は、代理店・比較メディアなど第三者が公表した情報であり、Photosynthが公式に公開した料金表ではありません。

確認項目

内容

公式料金

個別見積もり。公式サイトに一律価格の掲載なし。

参考相場(第三者情報)

1ドアあたり月額15,000〜20,000円程度。契約条件で変動。

後付け型(Akerun Pro)が向く条件

賃貸オフィス、移転予定あり、会議室・倉庫などの限定導入。

コントローラー型が向く条件

自動ドア・引き戸・既設電気錠との接続、長期固定利用の拠点。

見積もり時に分けて確認する費用

初期費用/機器レンタル/工事費/保守/カードリーダー/外部連携/移設・解約費。

料金を比較するときは、月額の数字だけではなく、初期費用、機器利用料、工事費、保守、カードリーダー、外部連携、移設・解約時の費用を分けて確認します。後付け型は初期の施工費を抑えやすい一方、月額課金が継続します。有線工事型は初期費用が大きくなりやすい一方、既設設備の状況によっては長期運用に適する場合があります。

構成

初期費用の考え方

月額費用

向く条件

Akerun Pro

後付け型のため、大規模な配線工事を避けやすいです。

公式価格は要問合せです。

賃貸オフィス、会議室、倉庫、移転予定がある拠点です。

Akerunコントローラー

電気錠・自動ドアの施工内容によって個別見積もりです。

公式価格は要問合せです。

自動ドア、引き戸、共用エントランス、既設電気錠です。

有線の買い切り型入退室管理

機器、配線、施工、制御盤改修を含めて見積もります。

保守契約や修理費が別途になる場合があります。

自社ビルなどで設備を長期間固定利用する拠点です。

月額費用の見方

比較メディアや代理店の案内には、後付け型の法人向けスマートロックの参考相場として1ドアあたり月額数万円台という情報が掲載されることがありますが、Photosynthが一律に公表した公式料金ではなく、契約年数・ドア数・ICカードリーダーの有無・施工の要否・サポート範囲によって変動します。予算申請では確定価格ではなく概算枠として扱い、Photosynthまたは販売代理店への見積もり依頼で最新の条件を取得します。

市場には初期費用型・年額型・月額型など費用体系が混在するため、Akerunの見積もりを取得する際は、どの費用モデルに該当するかを合わせて確認します。

総保有コストの試算

仮に、参考相場として1ドアあたり月額15,000〜20,000円を置くと、3ドアを36か月運用した利用料は162万〜216万円です。5ドアなら270万〜360万円になります。この試算には工事費、オプション、税金、移設費、解約費を含めていません。見積もりの比較表では、契約期間中の利用料だけでなく、初期費用と終了時費用を合算して比較します。

一方で、物理鍵の紛失による鍵交換、鍵の受け渡し、来訪者カードの作成、退職者への回収連絡にかかる人件費も比較に含める必要があります。鍵管理の担当者が毎月何時間を使っているかを記録し、導入後に削減できる時間を金額換算すると、単純な機器価格では見えない効果を比較できます。

見積もり時の確認項目

見積もり依頼では、対象ドアの写真、扉の種類、サムターンや電気錠の仕様、利用者数、利用予定のICカード、必要な連携先をまとめてAkerunの営業窓口または販売代理店へ渡します。情報が不足すると、後から施工費や追加機器が増えるためです。見積もり回答後は、提示された条件が自社要件(非常解錠方法、ICカード対応規格、連携先の可否)を満たしていれば契約検討に進み、満たしていなければ不足項目を明示して再見積もりを依頼します。

  • 初期費用に機器、施工、現地調査、設定支援が含まれるかを分けます。

  • 月額費用に機器レンタル、クラウド利用、保証、電池、サポートが含まれるかを確認します。

  • 最低利用期間、途中解約、移設、撤去、原状回復の費用を確認します。

  • ICカードリーダー、ゲートウェイ、コントローラー、外部連携の追加費用を確認します。

  • 障害時の受付時間、代替機対応、保守の対象範囲を確認します。

現地調査またはPhotosynthとの事前確認の結果、後付け型でドア適合と非常解錠の運用が成立し、移転予定もある場合はAkerun Proを候補に残します。既設電気錠との接続工事が必要で、10年以上の長期利用を想定する場合は、コントローラー型と買い切り型を初期費用・月額・保守の合計額で比較します。いずれも現地調査前の段階では概算にとどまるため、複数社から現地調査付きの見積もりを取得した上で判断します。

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設置環境や扉の仕様に応じたAkerunのタイプ選定フロー

▲ 設置環境や扉の仕様に応じたAkerunのタイプ選定フロー

Akerun Proの使い方と日常運用

Akerun Proの運用では、解錠方法より先に、誰がどの扉へ入れるかという権限設計を決めます。

利用者はスマホアプリやICカードを使って解錠し、管理者は管理画面で利用者・権限グループ・時間帯・入退室ログを管理します。日常運用で発生する作業は、入社時の権限付与、異動時の変更、退職時の無効化、カード紛失時の停止、電池通知への対応です。これらを総務、人事、情シスの誰が実行するか決めておくと、属人化を防げます。

利用者の解錠方法

解錠方法には、スマホアプリ、登録済みのICカード、社員証などがあります。スマホを使う運用では、利用者にアプリのインストールとアカウント認証を案内します。アプリ操作に不慣れな来訪者や短期スタッフには、時間制限付きの権限やICカードを用意すると、現場での問い合わせを抑えやすくなります。

ICカードで運用する場合は、カード番号の登録方法、紛失時の無効化手順、再発行時の担当者を定めます。マネーフォワード Adminaの解説では、Akerun Pro単体に登録できるICカードは最大1,500枚です。この上限は個別製品・構成に関する情報であり、クラウド上のユーザー管理数や他の製品構成と同じ意味ではありません。多数のカードを使う拠点では、利用人数だけでなく、カードを使う扉の数とカード登録の作業量を見積もります。

スマホ機種変更時の対応

スマホ機種変更時の自動引き継ぎ仕様について、2026年3月時点で確認できる一次情報は本記事の調査範囲では確認できませんでした。新端末でのログインだけで必ず権限が移行すると運用設計に書くのは避けるべきです。

社用スマホを管理している企業では、機種変更の際に旧端末からアプリを削除し、新端末でログイン・解錠テストを実施する手順を標準化します。新端末で解錠できれば権限を継続し、できなければ管理者が再招待または再登録する流れにします。MDMを利用する場合は、端末紛失時のワイプとAkerunの利用停止を同じインシデント手順に含めると、スマホ側のリスクも減らせます。

電池交換と非常解錠

Akerun Proは電池駆動のため、電池残量通知を受け取った後に誰が交換するかを決めます。電池交換を「気付いた人が行う」運用にすると、担当不在や休日に作業が止まりやすくなります。施設管理の担当者を主担当、情シスを副担当とするなど、少なくとも2名で通知先を設定します。

やってはいけないのは、電池切れ時に物理鍵で開けられるはずだと考え、実地テストをしないことです。後付け型では既存の鍵穴が使える構成が一般的ですが、ドアの仕様、鍵の保管場所、退出後に誰が入室するかによって非常時の実効性は変わります。導入前に、通常電池、低残量通知、完全電池切れ、通信断の4パターンをテストし、物理鍵で開けられれば非常用鍵を社外保管または責任者携行とし、開けられなければ管理会社や施工会社を含めた緊急手順を整備します。

権限グループとログ確認

権限は個人ごとに設定するより、「全社員」「管理部門」「開発部門」「清掃委託先」「一時利用者」といったグループで付与するほうが管理しやすくなります。個別例外を増やすと、異動や退職の際に残存権限を見落としやすくなるためです。

ログは毎日すべてを目視する必要はありません。夜間・休日の入室、通常と異なるエリアへの入室、退職予定者の利用など、確認条件を決めて抽出します。監査ログの提出が必要な部門では、取得項目、保管期間、閲覧権限、CSV出力の責任者を文書化します。

▶ 関連記事: MDM連携とは?台帳を自動更新する仕組みとJamf等との棲み分け

勤怠・人事・SaaSとの連携

入退室管理を人事・勤怠・SaaS管理と連携させると、物理鍵とITアカウントを別々に停止する運用を減らせます。

外部連携の目的は、単にデータをつなぐことではありません。入社、異動、休職、退職という人事イベントに対して、どの権限を、誰が、いつ停止したかを追える状態にすることです。連携対象が増えるほど設定は複雑になるため、最初は退職者の権限停止や勤怠とのデータ照合など、業務効果が明確な連携から始めます。

連携先

連携内容

運用上の使い方

勤怠管理システム

入退室ログを出退勤情報の参考データとして連携します。

打刻漏れや申告内容との差分確認に使います。

人事労務システム

入退社・異動の情報をもとに権限を付与・変更・停止します。

退職者の電子鍵を残さない運用に使います。

SaaS管理ツール

SaaSアカウントと物理入室権限を同じ棚卸し対象にします。

退職時の停止漏れを横断的に確認します。

予約システム

予約時間に限定した入室権限を発行します。

会議室、無人施設、宿泊施設などの運用に使います。

勤怠連携の位置付け

Photosynthの公式案内(akerun.com/knowledge/nyutaishitsu-kanri-system)では、AkerunはKING OF TIME、ジョブカン、freee人事労務、マネーフォワード クラウドなどの主要勤怠ソフトとAPI連携が可能と説明しています。ただし、連携の可否・対象機能・データ項目は契約プランや連携方式によって異なる場合があり、導入時点でAkerunの担当者に対象プランと連携範囲を確認し、必要な項目が連携できれば設計に組み込み、対応外であれば手動連携や別製品との比較を検討します。連携できることと、入退室時刻がそのまま法的に適正な労働時間になることは別の論点です。

入室後に私的な準備をする、退室後に業務連絡をする、在宅勤務をする、外出先から直行直帰する場合、入退室ログと実労働時間は一致しません。勤怠へ連携する場合は、入退室ログを客観的な補助記録として扱い、労働時間の確定方法は就業規則、業務開始・終了の実態、休憩取得の記録と合わせて決めます。入室ログが取得できれば打刻漏れ確認へ活用し、取得できない勤務形態が多ければ勤怠システム側の打刻を主記録にします。

SmartHRとのID管理基盤連携

マネーフォワード Adminaは、2026年2月にSmartHRとAkerunのID管理基盤連携が開始されたと案内しています。この連携により、人事情報を起点に、Akerunの入室権限を管理する構成が選択肢になります。対象機能、利用可能な契約プラン、組織情報の同期範囲は導入時点の提供条件に左右されるため、見積もり時には連携対象の雇用区分、異動日、退職日、削除タイミングまで確認します。

退職処理では、人事システムで退職日を確定しただけでは不十分です。退職日の開始時刻・終了時刻をどう扱うか、退職後に来社する例外があるか、委託先の契約終了をどの台帳で管理するかを決めます。人事データ連携で自動停止できるなら自動化を優先し、例外が多い場合は権限一覧を週次で出力して人事台帳と照合する方法に切り替えます。

退職者管理の実務フロー

  1. 人事担当者が退職日、雇用区分、最終出社日を人事マスタに登録します。

  2. 退職日前に、Akerunの権限停止日時と物理鍵・ICカードの回収予定を登録します。

  3. 退職日に、Akerunの電子鍵停止と主要SaaSのアカウント停止を実施します。

  4. 翌営業日に、入室権限者一覧とSaaSアカウント一覧を照合します。

  5. 月次で例外権限、長期休職者、利用実績のない外部委託先を棚卸しします。

Adminaを利用しない場合でも、この照合は人事台帳、Akerunの権限一覧、各SaaSの利用者一覧をCSVで出力して行えます。管理対象が少ないうちは表計算ソフトでも運用できますが、対象SaaSや入退社件数が増え、月次照合に半日以上かかる場合は、SaaS管理ツールやID管理基盤による自動化を比較対象に入れます。

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Akerunの評判・導入企業の事例

Akerunの評判は、無人運営、鍵の受け渡し削減、権限管理、監査ログの活用という成果で評価される傾向があります。

口コミやレビューを読む際は、「導入しやすい」という印象だけで判断せず、対象ドア、利用者数、連携先、運用前の課題、定量的な成果を確認します。公式導入事例は導入効果を紹介する情報であるため、自社でも同じ結果が出ると保証するものではありません。ただし、どの業務に適用すると効果が出やすいかを把握する材料になります。

企業・施設

業種・利用場面

課題

施策と成果

エーイーシー株式会社

24時間無人フィットネスジム「ECOFIT24」

無人での会員入室と施設運営が必要でした。

Akerunを導入し、1店舗あたり人件費などの運営費を月約60万円削減しました。

株式会社アンドパッド

オフィスの来訪者管理

ゲストカードの管理業務が発生していました。

都度発生していた100枚のゲストカード管理業務を解消しました。

株式会社サイキンソー

バイオベンチャーのオフィス

契約形態に応じたアクセス制御と記録が必要でした。

権限設定と入退室履歴の記録を活用し、ISMS認証を取得しました。

ジェイアールバス関東株式会社

乗務員向け宿泊所

一時利用者が多く、鍵の受け渡しが負担でした。

最大100部屋近い稼働に対し、予約システムとAPI連携して一時利用の合鍵を発行しています。

無人施設でのコスト削減

Photosynthは、エーイーシー株式会社が運営するECOFIT24の事例として、Akerunの導入により1店舗あたり月約60万円の人件費などの運営費を削減したと紹介しています。無人施設では、鍵の開閉だけでなく、会員情報と入室権限を連動させ、営業時間外の入室を制御できるかが費用構造に影響します。

同じ無人運営でも、現場スタッフが緊急対応する頻度、会員の本人確認方法、設備故障時の駆け付け体制によって効果は変わります。無人化を目的に導入する場合は、鍵管理の削減時間だけでなく、遠隔対応件数、現地駆け付け回数、問い合わせ件数を導入前後で記録すると、投資対効果を検証できます。

ゲストカード管理の削減

Photosynthは、株式会社アンドパッドがAkerunを導入したことで、都度発生していた100枚のゲストカード管理業務を解消したと紹介しています。来訪者用カードは、発行、貸出、返却、紛失、再利用の確認が必要です。来訪頻度が高い企業では、カードの枚数よりも、受付担当者がカードを探す時間や返却確認の工数が積み上がります。

来訪者の入室権限をデジタル化する場合は、発行対象を事前登録済みの来訪者に限定し、発行期限を会議時間に合わせます。無期限のゲスト権限を残すと、カード管理を電子化しても残存権限の問題が残ります。

監査ログとISMS対応

Photosynthは、株式会社サイキンソーがスタッフの契約形態ごとに解錠権限を設定し、入退室履歴を記録することでISMS認証を取得したと紹介しています。ISMSでは、認証取得そのものではなく、情報資産を扱う区域へのアクセスをどのように制御し、記録し、例外を管理するかが問われます。

監査対応を目的にする場合、導入前に監査人へ提出するログ項目を確認します。利用者名、扉名、日時、解錠・施錠の別、失敗記録、管理者による権限変更履歴が必要なら、テスト環境またはデモで出力形式を確認します。必要なログが取得できれば導入検証に進み、取得できなければ補完手順を設計するか、要件に合う別製品を比較します。

法人用Akerunと家庭用スマートロックの違い

法人でAkerunを選ぶ理由は、ドアをスマホで開けることではなく、多人数の権限と監査ログを組織単位で管理できる点にあります。

家庭用スマートロックは、家族や少人数の同居者が玄関を解錠する用途に適しています。QrioやSwitchBotなどの家庭用製品をオフィスに設置すること自体が直ちに不可能なわけではありませんが、退職者権限の即時停止、部署別の時間帯設定、勤怠・人事SaaS連携、監査ログ保管まで必要な企業では、法人用システムと同じ管理要件を満たせない場合があります。

比較項目

Akerunなどの法人用

家庭用スマートロック

主な利用者

従業員、業務委託先、来訪者、施設利用者です。

家族や少人数の居住者です。

権限管理

部署、雇用形態、扉、曜日、時間帯などで設計します。

家族・知人への共有を中心に設計されています。

ログの用途

内部統制、監査、事故調査、入退室管理に使います。

家族の帰宅確認などが中心です。

外部連携

勤怠、人事、予約、SaaS管理との連携を検討できます。

スマートホーム機器との連携が中心です。

保守と責任分界

法人の管理者、拠点責任者、ベンダーで役割を分けます。

利用者本人が電池・障害対応を担うことが多いです。

家庭用製品を法人利用する際の限界

小規模事業所では、家庭用製品の低い初期費用が魅力に見えることがあります。しかし、利用者が増えるほど、誰が権限を持つか、いつ削除したか、解錠記録をどこまで保存するかが問題になります。退職者のスマホから権限を外す作業を確実にできない場合、鍵の電子化がかえって統制上の穴になる可能性があります。

また、施設管理では、電池交換や通信障害の対応を営業時間中に誰が行うかも重要です。家庭用製品を利用するなら、利用者が少なく、監査ログや人事連携を必要とせず、現地で物理鍵による緊急対応ができる拠点に用途を限定します。利用者が頻繁に入れ替わる、複数扉を管理する、来訪者へ一時権限を出す場合は、法人用の入退室管理を比較対象にします。

認証手段とカード資産

法人では、すでに社員証、交通系ICカード、入館カードを運用していることがあります。Akerunの公式案内では、ICカードリーダーがFeliCaとMIFAREに対応しています。既存カードを活用できれば、新たなカード配布と回収の手間を抑えられますが、社員証の規格、カード番号の読み取り方式、入館ゲートとの併用可否は別途検証が必要です。

社員証を鍵として使う場合は、紛失した社員証がオフィス入室にも使える状態になります。そのため、紛失申告を受けた時点でカードを即時停止し、再発行までの入室方法を決めます。カード紛失とSaaSアカウント侵害を別々の窓口で扱わず、同じインシデント受付にまとめると初動を早められます。

法人用システム(Akerun)と家庭用スマートロックの主な違い

▲ 法人用システム(Akerun)と家庭用スマートロックの主な違い

Akerun導入時の注意点と失敗パターン

Akerun導入で失敗しやすいのは、料金、ドア適合、通信、非常解錠、権限棚卸しを設置後に考えるケースです。

後付け型スマートロックは短期間で導入しやすい反面、すべての扉に設置できるわけではありません。サムターン形状、ドア枠との隙間、扉の材質、開閉方向、設置面の平滑さを確認せずに契約すると、想定した扉に使えない、貼り付け位置が安定しない、物理鍵の操作がしにくいといった問題が起こります。

失敗パターン

起こる理由

導入前の対策

確認が必要な条件

初期費用だけで比較する

月額、保守、契約期間、終了時費用を含めていません。

36か月または60か月の総額で比較します。

最低利用期間、途中解約・移設・撤去の費用項目が見積書に明示されているか。

ドア適合を写真だけで判断する

サムターンの寸法や扉の干渉を見落とします。

現地調査または実機確認で設置可否を判断します。

サムターンの形状・寸法、扉材、ドア枠との隙間、開閉方向。

電池通知を担当者1名だけで受ける

休暇や退職で対応が止まります。

主担当・副担当を設定し、交換記録を残します。

通知先メールアドレスの設定画面で複数宛先が登録されているか。

入退室ログを勤怠の確定記録にする

入退室と実労働時間が一致しない場合があります。

勤怠記録との役割を分け、差分確認に利用します。

就業規則上の労働時間確定方法と、入退室ログの位置付けが整合しているか。

退職者の権限を月末にまとめて削除する

退職日から削除日まで不正入室の余地が残ります。

退職日時点で自動停止または当日確認を行います。

人事システムの退職日データがAkerunの権限停止日時と連動しているか、または手動停止の担当者・期限が退職フローに明記されているか。

物理面の注意点

Akerun Proはサムターンに後付けするため、元の錠前そのものの防犯性能を上げる製品ではありません。ドアや錠前の破壊耐性、共用部の入館管理、監視カメラ、警備会社への通報といった物理セキュリティは別途設計します。サーバールームや医薬品保管室など、侵入時の影響が大きい区画では、後付け型だけで要件を満たすかを施設管理・セキュリティ部門と判断します。

Photosynthは、Akerunについて社内で100万回の開閉試験を実施していると案内しています。この試験実績は製品選定の参考になりますが、実際のドアの重量、利用頻度、湿度、結露、振動、設置面の状態までは代替しません。人の出入りが多い扉では、導入後1か月、3か月、6か月の時点で位置ずれ、解錠失敗、電池消費、通信状態を点検します。

ネットワークと通信断の注意点

クラウド型サービスでは、管理画面、ログ同期、遠隔操作にネットワークが関係します。社内Wi-Fiの認証方式、ゲストネットワークとの分離、ファイアウォール、通信機器の電源断、停電時の対応を確認します。情シスがネットワーク要件を受け取ったら、導入予定フロアで通信試験を行い、接続できれば本番展開へ進み、接続が不安定なら中継機の設置位置やネットワーク構成を見直します。

通信断時に何ができて何ができないかは、製品構成により異なります。遠隔解錠、ログのリアルタイム反映、管理画面からの権限変更が止まると仮定して、現場で使える解錠手段、緊急連絡先、手作業での入室記録方法を定めます。通信障害の際に誰でも管理者権限を使える状態にするのではなく、緊急操作を行える担当者を限定します。

権限管理の注意点

鍵の管理で最も避けたいのは、利用実態のない権限が残ることです。異動者、休職者、退職者、業務委託終了者、イベント終了後の来訪者の権限を確認対象にします。月次棚卸しでは、在籍者一覧と入室権限一覧を突き合わせ、差分があれば削除理由または継続理由を記録します。

全権限を情シスだけで承認する設計も、現場実態から離れやすくなります。執務室は総務、機密エリアは部門長、サーバールームは情シスというように、扉ごとの権限責任者を定めます。権限責任者が承認し、管理者が設定し、月次で別の担当者が確認する分担にすると、単独作業による誤設定を抑えられます。

Akerun導入の進め方

Akerunの導入は、製品選定より先に対象ドアと権限運用を整理すると、設置後の手戻りを減らせます。

入退室管理は情シスだけで完結しません。総務は施設と物理鍵を管理し、人事は入退社情報を管理し、現場責任者は利用者と例外入室を把握しています。導入プロジェクトでは、この3者とネットワーク担当者を早い段階から参加させます。

フェーズ

実施内容

成果物

現状整理

対象扉、利用者、鍵の本数、紛失件数、入退社フローを調べます。

対象ドア一覧、現行鍵台帳、課題一覧です。

要件定義

認証方法、権限グループ、ログ、連携、非常時対応を決めます。

権限マトリクス、運用ルールです。

現地検証

ドア適合、通信、ICカード、物理鍵、ログ出力を確認します。

検証結果、課題一覧です。

限定導入

1〜2扉で利用者と管理者の運用を試します。

手順書、問い合わせ記録です。

全体展開

権限移行、社員通知、カード登録、定例棚卸しを実施します。

運用台帳、棚卸し計画です。

導入前のチェックリスト

  • 対象扉ごとに、開き戸、自動ドア、引き戸、電気錠の別を記録します。

  • サムターンの写真、寸法、扉材、ドア枠との距離を記録します。

  • 既存の物理鍵、社員証、交通系ICカード、入館カードの利用状況を整理します。

  • 利用者を社員、契約社員、派遣社員、委託先、来訪者に分けます。

  • 扉ごとに、入室可能な曜日・時間帯・責任者を決めます。

  • 電池切れ、通信断、停電、スマホ紛失時の解錠方法を決めます。

  • 人事システム、勤怠システム、予約システムとの連携要件を整理します。

  • 月次棚卸しの担当者、実施日、差分への対応期限を決めます。

このチェックリストでドア仕様と運用責任者がそろえば、後付け型の限定検証へ進めます。自動ドアや電気錠で施工条件が複雑な場合は、施工見積もりと非常解錠の設計を先に固め、機器選定を後にします。

限定検証で測る項目

限定導入では、「動くか」だけでなく、運用が続くかを測ります。利用者10〜20人程度で1〜2扉を使い、解錠失敗、問い合わせ、管理者作業、ログ欠損、電池通知、通信エラーを記録します。少なくとも通常勤務日、夜間、休日の利用パターンを含めると、権限設定の不足を見つけやすくなります。

評価指標は、物理鍵の配布件数、ゲストカードの発行枚数、鍵関連の問い合わせ件数、権限変更にかかる時間、ログ確認にかかる時間です。たとえば、退職者の鍵停止に従来はメール依頼から完了まで2営業日かかっていた場合、導入後に当日中の停止へ短縮できるかを測定します。このように導入前の基準値を取らないと、便利になった印象だけで判断することになります。

社内周知の要点

全社展開時は、社員にアプリの操作だけを案内するのでは足りません。スマホを忘れた場合、ICカードを紛失した場合、電池通知を見つけた場合、扉が開かない場合の連絡先を明示します。管理者向けには、権限付与の申請経路、緊急解錠の承認、ログ閲覧の権限、退職時の停止手順を別紙にまとめます。

特に来訪者対応は、受付、会議主催者、警備、総務の役割が重なります。来訪者を無人で入室させるなら、予約情報と入室時間を一致させ、利用後に権限が失効することをテストします。例外的な延長を誰が承認するかまで決めると、無期限のゲスト権限を作らずに済みます。

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手戻りを防ぐためのAkerun導入5ステップ

▲ 手戻りを防ぐためのAkerun導入5ステップ

よくある質問

Akerunの料金、電池、アプリ、家庭用との違いに関する疑問を簡潔に整理します。

Akerunの月額料金

Q. Akerunの月額料金はいくらですか?

A. Akerunの公式価格は個別見積もりです。公開されている参考相場には1ドアあたり月額約15,000〜20,000円という情報がありますが、公式の一律価格ではないため、契約期間、ドア数、工事、オプションを含む見積もりで判断します。

Akerun Proの電池切れ

Q. Akerun Proの電池が切れたら入室できませんか?

A. 後付け型では既存の物理鍵で解錠できる構成がありますが、すべてのドアで同じ対応になるわけではありません。導入前に電池切れ時の解錠方法を実機で試し、物理鍵で開けられるなら保管ルールを決め、開けられないなら緊急連絡・駆け付け手順を設計します。

スマホ機種変更時の利用

Q. スマホを機種変更するとAkerunの鍵は引き継がれますか?

A. 自動引き継ぎの詳細仕様は、本記事の調査範囲で確認できる一次情報がありませんでした。機種変更時は新端末でログイン後に解錠テストを行い、利用できなければ管理者が再招待・再登録する運用を標準化します。

Akerunと家庭用製品の違い

Q. Akerunは家庭用スマートロックの代わりに使えますか?

A. Akerunは法人の多人数権限、入退室ログ、勤怠・人事システムとの連携を前提にしたサービスです。家庭だけで使う場合は機能や費用が過剰になることがあるため、家族利用なら家庭用製品、複数従業員の鍵管理なら法人用製品という基準で分けます。

レビューの読み方

Q. Akerunの口コミやレビューで確認すべき点は何ですか?

A. 「便利だった」という評価だけではなく、導入した扉の種類、利用者数、ICカードの利用、通信環境、障害時の対応、連携先を確認します。自社と似た利用場面の導入事例を比較すると、導入後に必要な運用を具体化できます。

まとめ

Akerunは、物理鍵の受け渡しを減らし、入退室権限とログをクラウドで管理する法人向けスマートロックです。料金は個別見積もりのため、月額だけで比較せず、初期費用、工事、保守、契約期間、移設・解約費まで含めた総額で判断します。後付け型は賃貸オフィスや小規模な限定導入に向き、電気錠・自動ドアや長期固定利用の拠点ではコントローラー型・買い切り型との比較が必要です。

導入の最初の一歩は、対象ドアの写真と仕様、現行の鍵台帳、利用者区分、退職時の権限停止フローを1枚に整理することです。その情報をもとに、ドア適合、非常解錠、ネットワーク、ICカード、勤怠・人事連携を検証します。設置後は、入退室権限とSaaSアカウントを月次で棚卸しし、退職者・委託終了者・来訪者の残存権限を確認する運用へつなげます。

本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。

監修

Admina Team

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