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APIエンドポイントとは?URLとの違い・設計や管理をわかりやすく

APIエンドポイントとは?URLとの違い・設計や管理をわかりやすく

APIエンドポイントとは?URLとの違い・設計や管理をわかりやすく

APIエンドポイントとは?URLとの違い・設計や管理をわかりやすく

公開日

本記事は、企業の情報システム部門やWebシステム開発の初心者・実務担当者に向けて、実務で頻出する「エンドポイント」の概念、APIエンドポイントとURLの違い、および設計・管理手法を体系的にまとめた実務ガイドです。企業のIT管理やシステム連携の実務知見をもとに作成されました。

監修・執筆:本記事はクラウドインフラ・APIマネジメント領域での実務経験を持つITエンジニア・システムアーキテクトの知見をもとに執筆・監修されています。記載の事例・統計データはすべて公開情報源を参照しています。

近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進によりAPI連携の重要性はかつてなく高まっていますが、「エンドポイント」という言葉の意味がAPIの窓口なのか、PCなどの端末デバイスなのかによって議論に齟齬が生じがちです。本記事では、用語の厳密な定義から、REST・GraphQL・gRPCにおける通信アーキテクチャの違い、最新のセキュリティリスクや国内企業(BIPROGY、日本テレビグループ)の具体的な成功事例、2025〜2026年の最新AI動向までを分かりやすく解説します。

APIエンドポイントとURLの違い、通信の仕組み、そして安全な設計や管理手法をわかりやすく解説するインフォグラフィック。

APIエンドポイントとは

この記事でわかること

  • APIエンドポイントは、データや特定の機能にアクセスするための具体的な「通信窓口」である。

  • セキュリティ分野が指す「端末デバイス」のエンドポイントとは概念が異なるため、明確な切り分けが必要。

  • 2025〜2026年は、AIエージェントが自律的にAPIエンドポイントを操作する「AIファースト」時代が到来している。

  • バージョニングやレートリミットを組み込んだ設計・管理体制の構築が求められる。

API通信におけるエンドポイントとは、特定のサービスやデータに対して、外部システムからアクセスして処理を実行するための具体的な「接続窓口」です。

本記事における「エンドポイント」の定義の切り分け

IT分野において「エンドポイント」という用語は、大きく分けて2つの文脈で使用されます。1つは、システム同士がデータをやり取りするために用意されたアクセスURLを指す「APIエンドポイント」です。もう1つは、情報システム部門がセキュリティ対策の文脈で用いる、PCやスマートフォン、サーバーといった「ネットワークの末端デバイス」そのものを指すエンドポイントです。本記事では、主に開発やシステム連携の文脈で最重要となる「APIエンドポイント」を中心に解説し、デバイス側のセキュリティについては記事の後半で切り分けて紹介します。どちらの文脈で話しているかを都度確認しておくと、社内外での認識齟齬を防げます。

APIエンドポイントの仕組みとAIファーストの潮流

APIのエンドポイントは、クライアント(Webブラウザ、スマホアプリなど)がサーバーに対してデータを要求する際の「宛先」です。わかりやすく例えるなら、レストランにおける「注文窓口(レジ)」のような役割を果たします。クライアントが特定の窓口に対して適切な形式でリクエストを送信すると、システム側はそれに応じたデータを返却します。

【API通信の基本プロセス】
1. クライアント:特定のAPIエンドポイントに対してデータをリクエストする
2. APIエンドポイント(窓口):要求を受け取り、バックエンドサーバーへ処理を渡す
3. サーバー・DB:指示されたデータを抽出し、JSONなどの形式でレスポンスを返す

さらに、2025〜2026年にかけては「AIエージェント(自律型AI)」が人間を介さずに自律的にAPIエンドポイントを呼び出して処理を完結させる仕組みが急増しています。AIエージェントと外部ツールを接続するオープン標準プロトコル「Model Context Protocol(MCP)」の普及(出典:Model Context Protocol 公式サイト)や、AIモデルを安全に利用・制限するための中継フロント「AI Gateway」のトレンド(出典:Cloudflare、AI Gatewayとは)は、現代のエンドポイント設計の前提を大きく塗り替えつつあります。

APIの文脈とは異なり、セキュリティ分野で混同されやすい「端末(エンドポイント)」の保護と管理については、セキュリティ用語として混同されやすい端末エンドポイントを管理するMDMの仕組みで詳しく解説しています。

文脈によって異なる2つの「エンドポイント」の定義の違い

▲ 文脈によって異なる2つの「エンドポイント」の定義の違い

エンドポイントとAPI・URLの違い

APIはシステム連携のルール全体を指し、エンドポイントは通信を受け付ける窓口を指し、URLはその場所を示すインターネット上の住所です。

URLおよびHTTPエンドポイントとの違い

APIエンドポイントとURLの違いを、実際のコードを交えて説明します。URLはWeb上のデータが置かれている「場所(住所)」そのものを表すのに対し、エンドポイントは「URL + HTTPメソッド(GET/POST/PUT/DELETEなど)」による具体的な操作の組み合わせ(窓口)です。例えば、以下のように同一のURLであっても、送るHTTPメソッドが違えば、それは異なるエンドポイントとして動作します。

  • GET /v1/users(ユーザー一覧を取得するエンドポイント)

  • POST /v1/users(新規ユーザーを登録するエンドポイント)

また、インターネットを経由してHTTPプロトコルでアクセスする接続点を「http エンドポイント」と呼びます。通信内容の盗聴や改ざんを防ぐため、TLSを利用した暗号化(HTTPS化)を行うことは、APIを安全に公開する前提として、今やパブリック・プライベート問わず必須です。

REST・GraphQL・gRPCにおけるエンドポイント設計・通信特性の違い

現代のシステム設計では、採用するアーキテクチャによってエンドポイントの設計アプローチが根本的に異なります。

  • REST API:リソースごとに複数のエンドポイントを用意します(例: /v1/users/v1/products)。画面構成に必要なデータを集めるために何度も通信を繰り返す「アンダーフェッチ」が発生しやすい課題があります。

  • GraphQL:通常、/graphqlという単一エンドポイントのみを配置します。クライアントが必要なデータ構造をクエリで指定するため、1回の通信で必要な分だけを過不足なく取得できます。

  • gRPC:URLベースではなく、プロトコルバッファ(.proto)で定義されたサービスとメソッドがエンドポイントとして機能します。HTTP/2によるバイナリ通信により、極めて高速な内部通信が可能です。

比較軸

REST API

GraphQL

gRPC

エンドポイント数

複数(リソースごとに存在)

原則として単一(/graphql等)

URLではなく、定義されたメソッド単位

通信プロトコル

HTTP/1.1 または HTTP/2

HTTP/1.1 または HTTP/2

HTTP/2(バイナリ転送)

主な用途

一般的なWeb API、公開API

複雑なフロントエンド・スマホ連携

マイクロサービス間の高速な内部通信

メリット

標準的で学習コストが低い

1回の通信で必要なデータのみ取得可能

高いパフォーマンスと型安全が得られる

APIとエンドポイントの基本概念を理解した上で、具体的なシステム間連携の実例を学びたい方は、KandjiとAdminaをAPI設定で連携しデバイス管理を効率化する実務手順をご覧ください。

API、URL、エンドポイントの関係性と構成要素

▲ API、URL、エンドポイントの関係性と構成要素

APIエンドポイントの管理と設計方法

管理ルールなき状態でAPIが増殖すると、どこから何にアクセスできるか把握できなくなります。それがAPIマネジメントが注目される背景です。

日本のAPI管理市場規模と重要性

IMARC Group「Japan API Management Market Report(2026-2034)」によると、日本のAPIマネジメント市場は2025年に9億5,340万米ドルに達し、2034年までに37億3,100万米ドルへと拡大すると予測されています(出典:IMARC Group、Japan API Management Market Report)。この期間の年平均成長率(CAGR)は16.37%に上ります。SaaSの多用やクラウド移行に伴い、企業が保有するAPIエンドポイントは急増しており、適切な管理と統制が求められています。

国内企業の具体的導入事例

実際にAPIエンドポイントを効果的に管理し、成果を上げている日本企業の事例を紹介します。この2社に共通するのは、APIゲートウェイを活用して接続の一元管理とセキュリティ統制を同時に実現した点です。

事例1:BIPROGY株式会社(旧 日本ユニシス)

ITサービス・システムインテグレーターとして連結社員数約8,000名を擁するBIPROGY株式会社は、2024年にグループ社員向け「Azure OpenAI API」の利用環境を整備するプロジェクトを実施しました。コスト超過やセキュリティポリシーの統一が主な課題であったため、『Azure API Management』と『Application Gateway』をフロントに設置し、接続エンドポイントを一元化する構成を採用(出典:BIPROGY株式会社 Azure OpenAI社内API公開基盤事例、2024年)。その結果、複数リージョンの最新モデル(o1など)への自動ルーティングを実現し、ユーザーごとの利用上限(流量制限・レートリミット)を瞬時に設定可能にすることで、コスト最適化と高水準なセキュリティを両立させました。

事例2:日本テレビグループ(株式会社日テレWands)

  • 業種・規模:メディア・コンテンツ事業(エンターテインメントサービス開発)

  • 導入時期:2024年

  • 課題:オンプレミス環境にある基幹システムや会計データと、クラウド上で稼働する新しいサービスをセキュアに連携させる必要があった。

  • 施策:AWSの『Amazon API Gateway』を採用し、外部接続用の専用APIエンドポイント群を構築(出典:クラスメソッド株式会社 導入事例、2024年12月17日公開)。

  • 成果:会社の厳格なセキュリティポリシーを完全にクリア。開発メンバーが安全にAPIエンドポイントを設計・追加して自走できるシステム基盤を構築した。

API設計・運用時の失敗パターンと管理手法

  • バージョニング設計の欠如:URL内に/v1//v2/のようなバージョンを明記せずAPIを公開すると、仕様変更時に既存クライアントの稼働システムを壊してしまうリスク(破壊的変更)が発生します。

  • 流量制御(レートリミット)の未実装:「1秒間に最大100回まで」といったリクエスト上限を設定しない場合、意図しない無限ループバグやDDoS攻撃、AIエージェントによる想定外の大量コールによってサーバーが容易にダウンします。

【実務で使える】安全なAPIエンドポイント設計・運用チェックリスト

  • バージョニング:URLに「/v1/」などのバージョン番号を含めているか

  • レートリミット:APIゲートウェイ等で接続元の最大リクエスト数を制限しているか

  • 暗号化通信:すべてのHTTPエンドポイントでHTTPS(TLS)接続を強制しているか

  • 認証・認可:認証トークンを確認し、ユーザーごとの参照権限を毎回検証しているか

  • シャドウAPI対策:不要になった古いバージョン(ゾンビAPI)を完全に停止・削除しているか

複数のAPIエンドポイントを統合してデータ管理を効率化する具体例として、API連携を活用してIT資産台帳を自動更新するMDM連携の仕組みを参考にすると、実務での設計イメージが湧きやすくなります。

APIセキュリティの脅威と対策

APIエンドポイントは直接データにアクセスする窓口であるため、従来の境界防御が効きにくく、攻撃者に狙われやすい入口です。

APIを狙う最新のセキュリティリスク

Thales社(Imperva)が発表した「API Threat Report H1 2025(2025年上半期 API脅威レポート)」によると、2025年上半期のわずか半年間にグローバルで4万件以上のAPIインシデント(1日平均220件以上)が検知されており、その脅威は深刻化しています(出典:Thales Imperva、API Threat Report H1 2025)。さらに、OWASP(Open Web Application Security Project)のAPIセキュリティリスクで常に1位に君臨する脆弱性が「BOLA(Broken Object Level Authorization:オブジェクトレベルの認可の不備)」です(出典:OWASP API Security Top 10、2023年版)。

例えば、https://api.example.com/orders/1001 という自分のデータを見ているユーザーが、URLのID部分を「1002」に書き換えただけで、本来権限のない他人の注文データを閲覧できてしまう不具合を指します。これを防ぐためには、単にアクセス時に「ログインしているか(認証)」を確かめるだけでなく、コントローラー層で「そのアカウントが指定IDのリソースにアクセスしてよいか(認可)」を、毎回必ずDB等と照合してチェックする設計を徹底しなければなりません。また、管理外で稼働する「シャドウAPI」は、OWASP等のレポートが指摘するように実際の把握数を上回るケースが多く、これらが侵入経路となるリスクがあります(出典:OWASP API Security Top 10 2023 - API9:2023 Improper Inventory Management)。

PCやスマートフォンなどのデバイスセキュリティとの違い

一方で、セキュリティの文脈において「エンドポイント」という用語は、PCやスマートフォンといった物理的なデバイス(通信の終端端末)を指すこともあります。テレワークの普及により、これらの端末を守る「エンドポイントセキュリティ」は極めて重要なセキュリティ要件となっています。社内セキュリティ全般を高めるためには、APIエンドポイントの防御と併せて、デバイス側のMDM(モバイルデバイス管理)やEDR(脅威の検知と対応)といった端末防御についても並行して検討すべきです。

端末側(デバイス)の具体的な管理手法やEDR製品の選定プロセスについては、こちらの解説記事「エンドポイントセキュリティとは?今さら聞けない基本から徹底解説」を併せてご参照いただき、デバイス側とAPI側が重複なく守られる、全体最適のセキュリティ基盤を構築してください。

よくある質問(FAQ)

Q. APIエンドポイントとWebhookの違いは何ですか?

APIエンドポイントはクライアント側からリクエストを送信してデータを取得する「プル型」の仕組みです。一方、Webhookはサーバー側でイベントが発生した際に、あらかじめ登録した外部URLへ自動的に通知を送る「プッシュ型」の仕組みです。用途に応じて使い分けが必要です。

Q. APIエンドポイントが増えすぎた場合はどう整理すればよいですか?

まず全エンドポイントを一覧化し、利用頻度・最終アクセス日時・バージョンを確認します。長期間アクセスのないエンドポイント(ゾンビAPI)は段階的に廃止し、APIゲートウェイで一元管理することで整理・統制が図れます。

Q. 無料でAPIエンドポイントを管理できるツールはありますか?

オープンソースの「Kong Gateway(Community Edition)」やAWSの「Amazon API Gateway」(無料枠あり)、PostmanのAPI管理機能などが代表的です。小規模な検証環境であれば無料枠で基本的な管理機能を試すことができます。

Q. シャドウAPIとはどのような問題を引き起こしますか?

シャドウAPIとは、IT部門が把握・管理していない状態で稼働しているAPIエンドポイントを指します。認証・認可の設定漏れや古い脆弱性が放置されたまま外部からアクセス可能な状態になるため、情報漏えいや不正アクセスの侵入経路になるリスクがあります。定期的な棚卸しとAPIゲートウェイによる一元管理が有効な対策です。

APIセキュリティと同様に、社内ネットワーク外に存在する物理端末の防御も極めて重要であり、クラウド経由で安全に端末エンドポイントを制御・管理するMicrosoft Intuneの機能を把握しておくことが推奨されます。

APIセキュリティ脅威「BOLA」を防ぐためのアクセス判定プロセス

▲ APIセキュリティ脅威「BOLA」を防ぐためのアクセス判定プロセス

まとめ

本記事では、IT分野において2つの異なる文脈で使用される「APIエンドポイント」と「デバイスにおけるエンドポイント」の違い、そしてRESTやGraphQLにおける通信の仕組みから安全な設計・管理手法までを解説しました。

APIを活用したシステム連携を行うためには、適切なエンドポイント設計(バージョニングレートリミットなど)に加え、BOLAなどの脆弱性を排除する厳格な認証・認可の実装が必須です。また、自社のAPI資産の棚卸しとチェックリストを定期的に活用し、「シャドウAPI」を作らない環境維持を徹底しましょう。

✅ 次のアクション

  • 外部公開中のAPIエンドポイントを一覧化する

  • バージョニング・レートリミットの設定状況を確認する

  • APIゲートウェイのアクセスログを取得・定期レビューする運用フローを設ける

本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。

監修

Admina Team

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