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ITインフラとは?仕組みや種類、仕事内容、必要な資格をわかりやすく解説

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最終更新日

2025/10/14

現代のビジネスや私たちの生活は、ITシステムなしでは成り立ちません。そのITシステムの土台となっているのがITインフラです。アプリケーションやWebサービスが安定して動くための、いわば縁の下の力持ちのような存在です。

言葉は聞いたことがあっても、ITインフラが何か、どのような種類があるのかを正確に理解している方は少ないかもしれません。

この記事では、ITインフラの基本的な構成から、エンジニアの仕事内容、求められるスキルや資格、さらには将来性や最新の技術動向まで、図解を交えながら分かりやすく解説します。

ITインフラとは

ITインフラとは "Information Technology Infrastructure" の略で、ITシステムやサービスを動かすために必要不可欠な基盤全体を指します。私たちが普段使うWebサイト、メール、業務用アプリケーションなどはすべて、このITインフラの上で動いています。

建物で例えるなら、基礎や骨組み、電気・水道のようなライフラインにあたります。普段は意識されにくいですが、これがなければ社会活動が成り立たないほど重要な役割を担っています。

ITインフラの基本的な役割

ITインフラの主な役割は、データや情報を処理・伝達・保管するための安定した環境を提供することです。サーバーがデータを処理し、ネットワークがそのデータを運び、ストレージが情報を安全に保管します。

これらの要素が連携することで、アプリケーションは正常に動き、ユーザーは快適にサービスを利用できます。障害を未然に防ぐための監視や、外部の脅威から情報を守るセキュリティ対策も、ITインフラの大切な役目です。

ITインフラの重要性

もしITインフラに問題が起きれば、企業の業務システムは停止し、オンラインでのサービス提供もできなくなります。現代のビジネスにおいて、データの安全な管理と迅速な活用は事業成長の根幹です。信頼性の高いITインフラを構築し運用することは、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推し進め、新たなビジネス価値を生み出すための土台作りそのものです。

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「SMPと周辺領域」は、これまでリリースしてきたホワイトペーパーの最も重要な部分をピックアップ、再編集し、多忙なコーポレートIT担当者の方でもSaaS管理について一気に学べる入門書となっています。

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ITインフラを構成する3つの要素

ITインフラは、大きく分けてハードウェア、ソフトウェア、ネットワークの3つの要素で構成されています。これらの要素が相互に連携し合うことで、一つの統合された基盤として機能します。

1. ハードウェア

ハードウェアは、ITインフラを形作る物理的な機器全般です。Webサイトの公開やアプリケーションの実行を担う「サーバー」、大量のデータを永続的に保管する「ストレージ」、システムの安定稼働に不可欠な「電源装置」などが含まれます。これらの機器を物理的に設置し、適切な温度・湿度で管理するデータセンターもハードウェアの一部と考えられます。システムの性能や信頼性は、これらの機器選定に大きく左右されます。

2. ソフトウェア

ハードウェアを制御し、アプリケーションが動作する環境を提供するのがソフトウェアです。代表的なものに、Windows ServerやLinuxといった「OS(オペレーティングシステム)」があり、ハードウェアとアプリケーションの橋渡しをします。また、Webサーバー(Apacheなど)やデータベース管理システム(MySQLなど)といった「ミドルウェア」もこの層に含まれ、OSの基本機能だけでは実現できない、より専門的な機能を提供します。

3. ネットワーク

ネットワークは、サーバーやストレージ、そして私たちが使うPCやスマートフォンといった機器同士を接続し、データが通る道筋を提供します。これには社内LANやインターネットに接続するための「通信回線」と、データの行き先を決めたり通信を制御したりする「ネットワーク機器」(ルーター、スイッチ、ファイアウォールなど)が含まれます。ネットワークがなければ、どんなに高性能なサーバーがあっても情報をやり取りできません。

ITインフラの提供形態

ITインフラの構築・運用形態は、自社で保有するオンプレミスと、サービスとして利用するクラウドに大きく分けられます。

オンプレミス

オンプレミスは、サーバーなどのハードウェアを自社のデータセンターなどに設置し、運用する形態です。物理的に自社で管理するため、既存システムとの連携やセキュリティ要件に応じた柔軟なカスタマイズが可能です。一方で、導入時に多額の初期費用がかかるほか、機器の維持管理やアップデートに専門の人材と工数が必要になります。

クラウド

クラウドは、インターネット経由で提供されるITインフラを、必要な分だけサービスとして利用する形態です。自社で資産を持つ必要がなく、初期費用を抑えて迅速に利用開始できます。運用管理はサービス提供事業者が行うため、自社の負担を軽減できます。代表的なクラウドプラットフォームには、AWS(Amazon Web Services)、Microsoft Azure、Google Cloud などが挙げられます。

クラウドサービスは、提供される範囲によって主に3種類に分類されます。ソフトウェア機能を提供するのが「SaaS」、アプリケーションの開発・実行環境を提供するのが「PaaS」、サーバーやストレージといったインフラ機能を提供するのが「IaaS」です。ITインフラという文脈では、特にIaaSとPaaSが中心的な役割を果たします。

ハイブリッドクラウド、マルチクラウド

近年は、オンプレミスとクラウドを連携して運用するハイブリッドクラウドや、複数の異なるクラウドサービスを併用するマルチクラウドという形態が増えています。機密情報はオンプレミスに、開発環境はクラウドに置くなど、それぞれの良い点を活かした柔軟なシステム構成が実現できます。

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ITインフラエンジニアの仕事内容

ITインフラを専門に扱うのがインフラエンジニアです。その仕事は、システムのライフサイクルに合わせて大きく3つの段階に分かれます。

  1. 設計
    顧客の要望をヒアリングし、どのような機器やソフトウェアを使い、どのような構成にするかといったシステムの全体像を描きます。可用性、性能、セキュリティなどを考慮して最適なプランを作成する、最も上流の工程です。

  2. 構築
    設計書に沿って、サーバーやネットワーク機器の設置、OSやミドルウェアのインストールと設定作業を行います。物理的な作業からソフトウェアの設定まで、幅広い作業が含まれます。

  3. 運用・保守
    完成したシステムが安定して動き続けるように、24時間365日体制で監視します。障害が発生した際の復旧作業(障害対応)、性能を維持するためのメンテナンス、セキュリティパッチの適用などもこの段階の重要な仕事です。

求められるスキルと役立つ資格

インフラエンジニアには、技術力以外にも多様な能力が求められます。

技術スキル

  • ネットワーク:CCNA(シスコ技術者認定)など

  • サーバーOS:LinuC(Linux技術者認定)など

  • クラウド:AWS認定資格、Microsoft Azure認定資格など

近年では、インフラ構成をコードで管理する IaC (Infrastructure as Code) や、Docker などのコンテナ技術に関するスキルも重要です。

技術以外の能力

  • 論理的思考力:システム全体の課題を発見し、原因を特定して解決策を導き出します。

  • コミュニケーション能力:他部署の担当者や顧客と円滑に意思疎通をはかります。

  • マネジメント能力:プロジェクトを計画通りに進めるために、大規模な案件では特に大切になります。

キャリアパスと将来性

インフラエンジニアのキャリアパスは多様です。特定の技術を極めるスペシャリスト、幅広い技術とマネジメント能力を身につけるジェネラリストやプロジェクトマネージャー、IT戦略を考えるITコンサルタントなどへの道が開かれています。

クラウド化や自動化の波により、インフラエンジニアの仕事は単純な運用作業から、より高度な設計やクラウドサービスの活用、自動化技術の導入といった付加価値の高い業務へシフトしています。そのため、社会的な需要は非常に高く、将来性は明るいと言えます。

ITインフラの最新動向

ITインフラの世界は技術の進化が速く、常に新しいトレンドが登場します。ここでは、特に重要ないくつかの動向を紹介します。

クラウドネイティブとコンテナ技術

クラウドの利点を最大限に活用するクラウドネイティブという考え方が主流になっています。これを実現する中核技術が、Dockerに代表されるコンテナ技術です。コンテナは、従来の仮想化よりも軽量で高速にアプリケーションの実行環境を用意できるため、開発のスピード向上につながります。

IaC (Infrastructure as Code) の浸透

サーバーやネットワークの構成情報をコードとして記述・管理する手法です。手作業による設定ミスを防ぎ、誰が作業しても同じ品質のインフラを迅速に構築できるようになります。インフラ構築の自動化と効率化を進める上で、現在では標準的な手法となりつつあります。

ゼロトラストセキュリティへの移行

従来の「社内は安全、社外は危険」という境界型セキュリティモデルが見直され、「すべての通信を信頼しない(ゼロトラスト)」という考え方が広がっています。クラウド利用やテレワークの普及により、守るべき境界が曖昧になったためです。ユーザーやデバイスの認証を都度厳格に行い、情報資産へのアクセスを最小限に制御することで、セキュリティを高めます。

まとめ

この記事では、ITインフラの基本的な意味から、その構成要素、オンプレミスとクラウドの違い、ITインフラエンジニアの仕事内容と将来性、そして最新の技術動向までを解説しました。

ITインフラは、あらゆるITサービスの根幹を支え、ビジネスの競争力を決める重要な領域です。クラウドネイティブやゼロトラストといった新しい概念が次々と登場し、ITインフラエンジニアには絶え間ない知識の更新が求められます。それは同時に、社会に大きく貢献できる、やりがいのある分野であることを示しています。

この記事が、ITインフラへの理解を深めるきっかけとなれば幸いです。

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監修

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