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サイバーレジリエンスとは?事業継続性を高めるセキュリティ対策のポイントを解説

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サイバーレジリエンスとは?事業継続性を高めるセキュリティ対策のポイントを解説

サイバーレジリエンスとは?事業継続性を高めるセキュリティ対策のポイントを解説

最終更新日

2025/11/11

現代のビジネス環境において、サイバー攻撃を100%防ぐことは不可能と言われています。巧妙化する脅威に対し、従来の防御一辺倒の対策だけでは企業の事業活動を守り切れません。そこで重要となる考え方がサイバーレジリエンスです。

本記事では、サイバーレジリエンスの基本的な意味から、なぜ今求められているのか、そして組織のレジリエンスを具体的にどう高めていけばよいのかを、ステップを追って解説します。

サイバーレジリエンスとは

サイバーレジリエンスとは、サイバー攻撃による被害が発生することを前提として、万が一インシデントが起きても事業への影響を最小限に抑え、迅速に復旧・適応していくための組織的な能力を指します。

サイバーレジリエンスは単なる技術的なセキュリティ対策に留まらず、事業継続性を確保するための、より広く戦略的な取り組みです。しなやかな対応力と回復力こそが、その本質と言えます。

サイバーセキュリティとの違い

従来のサイバーセキュリティが、脅威の侵入を水際で防ぐことを主な目的としていたのに対し、サイバーレジリエンスは侵入後の被害をいかに最小化し、事業を継続させるかに主眼を置きます。

従来の侵入を防ぐための防御策もレジリエンスの一部ですが、攻撃をいち早く検知し、適切に対応、そして速やかに復旧するという、インシデント発生後の一連の活動を重視する点が大きな違いです。守りの壁を高くするだけでなく、突破された後の戦い方も具体的に想定しているのです。

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サイバーレジリエンスが重要視される理由

近年、多くの企業でサイバーレジリエンスへの注目が高まっています。その背景には、企業を取り巻く環境の大きな変化があります。

事業継続計画(BCP)の重要性

サイバー攻撃は、自然災害やシステム障害と同じように、事業を突然中断させる大きなリスク要因です。そのため、事業継続計画(BCP)の中に、サイバーインシデントへの対応を明確に位置づける動きが活発になっています。サイバーレジリエンスの取り組みは、サイバー攻撃という特定の脅威に対するBCPそのものであり、企業の存続を左右する重要な経営課題として認識されています。

サイバー攻撃の巧妙化

ランサムウェアによる身代金要求や、取引先を踏み台にするサプライチェーン攻撃など、サイバー攻撃の手口は年々巧妙になっています。最近では、生成AIを悪用した見破りにくいフィッシングメールやマルウェアが急増しており、従来型の対策では対応が困難です。年々巧妙化するサイバー攻撃の予測不能な脅威に対抗するには、攻撃されることを前提としたレジリエンスの強化が不可欠です。

DX推進による対象領域の拡大

デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により、クラウドサービスの利用や外部パートナーとのデータ連携は当たり前になりました。業務効率が向上する一方、守るべきIT資産の範囲(アタックサーフェス)が社内から社外へと大きく広がり、リスクも増大しています。自社だけでなく、サプライチェーン全体でセキュリティレベルを考えなければ、思わぬ場所から侵入を許すことになりかねません。

サイバーレジリエンスを構成する要素

サイバーレジリエンスを体系的に理解するために、NIST(米国国立標準技術研究所)のサイバーセキュリティフレームワークなどを参考に、組織に求められる4つの主要な能力に分けて見ていきましょう。

予測(Anticipate)

サイバーレジリエンスでは、最初に自社のどの情報資産が重要か、どのような脅威が存在するのかを正確に把握し、リスクを評価することから始まります。その上で、アクセス管理の徹底、従業員教育、脆弱性管理といった基本的な防御策を講じます。何も信頼しないことを前提とするゼロトラストの考え方を取り入れた多層的な防御体制の構築が、効果的な予測と防御に必要です。

抵抗(Withstand)

システムやネットワーク内の不審な活動を早期に発見する能力です。ログの監視や、EDR(Endpoint Detection and Response)のような端末監視ソリューションなどを活用し、攻撃の兆候をリアルタイムで検知します。侵入を許してしまったとしても、被害が広がる前に素早く発見することが、被害を最小限に食い止めるための分かれ道となります。

回復(Recover)

インシデントを検知した後、被害の封じ込め、原因調査、システムの復旧といった一連の対応を迅速かつ的確に行う段階です。事前にインシデント対応計画を策定し、定期的な訓練を通じてチームがスムーズに動けるようにしておくことが重要です。バックアップからのデータ復旧手順を確立し、事業の早期正常化を目指します。

適応(Adapt)

インシデント対応が完了したら、それで終わりではありません。発生したインシデントから得られた教訓を組織の知識として蓄積し、セキュリティ対策や対応手順を見直すことが不可欠です。適応のサイクルを回し続けることで、組織全体のサイバーレジリエンスは継続的に向上し、新たな脅威に対応できる、より強固な体制へと進化していきます。

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サイバーレジリエンスを高めるためのステップ

サイバーレジリエンスは、特定のツールを導入すれば完成するものではありません。経営層から現場まで、組織全体で計画的に取り組むべき活動です。

1. 経営課題として認識し、体制を構築する

サイバーレジリエンスの強化は、情報システム部門だけの課題ではなく、全社で取り組むべき経営課題です。経営層がその重要性を深く理解し、必要な予算や人材といったリソースを確保するリーダーシップを発揮することが全ての土台となります。また、全従業員がセキュリティを自分事として捉える文化を育み、インシデント発生時に隠さず速やかに報告できる、風通しの良い組織作りも大切です。

2. 重要資産とリスクを可視化する

まずは自社にとっての重要資産(顧客情報、技術データ、生産システムなど)を洗い出し、それらがどのようなサイバーリスクに晒されているかを評価します。ビジネスインパクト分析などを用いて、各資産が停止した場合の事業への影響度を明確にすることで、限られたリソースをどこに集中させるべきか、防御対策の優先順位を判断できます。

3. インシデント対応計画を定め、訓練を重ねる

インシデント発生時に誰が、何を、どのように対応するのかを定めた計画書を事前に作成します。計画が絵に描いた餅で終わらないように、サイバー攻撃を模擬した演習(テーブルトップ演習など)を定期的に実施し、計画の実効性を確かめ、改善を重ねることが有効です。実践的な訓練が、いざという時の組織の対応力を大きく高めます。

4. 最新テクノロジーを戦略的に活用する

検知と対応の自動化を支援するSOARや、組織のIT環境全体を統合的に監視するXDRといった最新テクノロジーは、レジリエンス強化の大きな力となります。限られた人材で高度な脅威に立ち向かうために、これらの技術をうまく活用し、セキュリティ運用の負荷を軽くしながら対応能力を向上させることが現実的な解決策です。

5. 評価と見直しを繰り返し、継続的に改善する

サイバーレジリエンスの取り組みは一度行えば終わりではありません。攻撃手法は常に変化し、自社の事業環境も変わっていきます。そのため、対策の効果を定期的に評価し、インシデント対応の結果や新たな脅威動向を踏まえて、計画や体制を常に見直し、改善し続ける姿勢が求められます。

まとめ

本記事では、サイバーレジリエンスの基本的な考え方から、その重要性、具体的な強化策までを解説しました。

完璧な防御が不可能な現代において、サイバー攻撃による被害を前提とし、しなやかに回復する力を持つことは、もはや全ての企業にとって不可欠な能力です。サイバーレジリエンスは単なるコストではなく、事業の継続性を担保し、顧客や取引先からの信頼を維持するための戦略的な活動と言えるでしょう。

脅威は常に変化し続けるため、組織もまた継続的に学び、適応していく必要があります。自社の現状を正しく評価し、経営課題としてサイバーレジリエンスの強化に計画的に取り組むことが、不確実な時代を生き抜くための着実な一歩となるでしょう。

本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。

監修

Admina Team

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